るんるん組での生活が始まって早2か月。子どもたちはいろいろなことに興味津々であれは?これは?と目に見えるものが何でも気になったり、お友だちがやっているから自分でもやってみたい!とチャレンジしてみたり、保育士や友だちとの関わりの中でたくさんの刺激を受けながら日々成長しています。そんな子どもたちと生活することで私たちもいろいろな発見があります。
るんるん組ではマグフォーマーという磁石の玩具が人気で、三角や四角をくっつけてピザやリボンなどの形を作ったり、立方体を繋ぎ合わせて電車やおうちに見立てたり、遊び方は人それぞれですが、一度作ったことがあるものを繰り返し作って楽しんでいます。様々な形の作り方が書いてある紙もありますが、まだ難しいようでそれを見て遊ぶ子はまだ一人もいません。
ある朝いつものようにマグフォーマーで遊んでいる子どもたち。その中でAちゃんが立方体や三角錐などの展開図が書いてある紙を持ってきて「これ作って!」と指さしました。
Aちゃんはリボンや魚など平面で新しい形を見つけるのが得意だったので、ついに立体のものを作りたくなったのかな?と新しいチャレンジに向かう気持ちが嬉しく、内心私のほうがワクワクしてしまいました。「一緒に作ってみようか」と提案し、「次はここに置いてね」と場所を伝えながら一緒に作っていき、すべて並べ終わったあとに「ここを立てると形になるよ」と完成した立方体を見てなぜか浮かない表情のAちゃん。「これ同じのできたよ」と立方体を指さし伝えると「でもね、Aちゃんバツが作りたかったの…」と。私は内心(「バツ?なんで突然バツなのだろう?」)と思いながらも、平面でバツの形に並べてみました。すると「バツだ!一緒だね」と言いながら先ほどの紙を指さすAちゃんを見て、展開図の形と同じバツを作りたかったのだとようやく気付くことができました。
様々なことを学んで大人になった私にとって立方体と展開図にしか見えない紙も、子どもたちにとっては目に見えるものがすべてで、今まで経験したことのあるものに結び付けていくということに改めて気づかされました。先入観を持たない方がいいということはわかっていても、当たり前になってしまっている大人にとっては違う角度からの視点で見ることは難しいのかもしれない…と感じる出来事でした。ただ子どもたちと生活をする中で「そういう見方もあるんだ!」と発見することはできます。
冒頭では早2か月とお話ししましたが、まだ2か月です。これからも子どもたちの好奇心や探究心を大切にしながら、子どもたちのやりたいをしっかりキャッチして応えていけるようにしていきたいと思います。
梅原