進級して早くも1ヶ月が過ぎた今日この頃。
新クラスにも慣れてきて、日中のお散歩も自分から行きたーい!と帽子をかぶってアピールをしたり、お部屋で遊びたーい!と靴を脱いでみたりと、自分のやりたいことをハッキリ示すことが増えてきたように感じます。またその意思表示として新たに始まったのが「いや!」という言葉。
「ご飯食べる〜?」「いや!」
「手洗いに行こうよ〜」「いや!!」
「あっちにお友達待ってるよ〜」「いやいや!!!」
そんな自分のやりたくないことを「いや!」と表現するすくすくさん。この間の公園でも「いや!」の言葉が聞こえてきたのです…。
野原を駆け回り、キャッキャと声をあげて遊んでいたAちゃん。何を思ったのか公園の真ん中で突然靴を脱ぎ出し、そのまま靴下まで…。
あらあらどうしたのかしらと、靴を履かせてあげようと「お手伝いしようか?」と声をかけると「いや!」と一言。裸足で遊びたくなったのかと思い、どうにか靴を履いてもらえないかと、靴を履きたくなるように「Aちゃんのお靴お花柄でかわいいよ〜」「あっちにお花咲いているからお靴履いて見にいってみようよ〜」など、いろいろ声をかけてみたのですが「いや!」の一点張り。いったいどうしたものかと困っていた次の瞬間。お靴を持って立ち上がったAちゃんはそのまま近くにいたお友達のBちゃんへ「あいっ!」と靴を差し出していました。
突然Aちゃんの靴を渡されて、固まったままのBちゃん。渡されたのがAちゃんの靴だとわかると、「あっ!」とひらめいた顔をして、履かせてあげようとしていました。まだまだ自分の靴を履くのも難しい年頃ですが、一所懸命履かせてあげようと頑張っているBちゃん。その様子をAちゃんもじっと見て履かせてもらえるのを待っていました。最終的になかなか履かせることが難しく、通りかかった幼児組のお姉さんに履かせてもらい、嬉しそうな顔をしたAちゃんでした。
今回のエピソードでは靴が履きたくない”いや”ではなく、友達に履かせてもらいたい”いや”だったんですね。「いや!」の言葉の続きには「お友達に靴を履かせてもらいたい!」という言葉があったんです。
自分のやりたくないことに「いや!」と言っているのでなく、自分のやりたいことがあって「いや!」と表現しているのだと捉えると、今この子は何がしたいのかな?と子どもの気持ちに寄り添った言葉掛けに変わってくるように思います。つい先走って、子どもの「いや!」の言葉に対して、こちらのやってほしいことをあれこれ伝えてしまいますが、子どもは今何がしたかったんだろう?と子どもの気持ちをまず受け止めようとすることが大事なのだと改めて気付かされたエピソードになりました。
今後は子どもの気持ちを受け止めた上で、自分の思いを「いや!」に続く言葉で伝えられるように、少しずつその気持ちにあった言葉を伝えていきたいと思います。
池田