木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

成長を感じた瞬間(1歳児クラス・すくすく組編)

2021.09.03

毎日すくすくと成長する子どもたち。
成長が著しい1歳児の保育では「昨日までは出来なかったことが今日はできた!」と、目に見えて感じることがあります。子どもの“ひとつひとつの初めて”に、私たちは毎日たくさんの感動をもらっています。
そんな子どもたちとの園の生活の中で見つけた感動したエピソードをお伝えしたいと思います。

 

おもちゃの取り合いや場をめぐる主張のぶつかり合いなどが多くなる1歳児。
まだ言葉でうまく表現できない時期のため、無理やりおもちゃを取ってしまったり、お友だちを押してしまうこともあります。そんなとき「ダメ。」と口に出てしまいそうになりますが、危険がないと判断した場合は「大丈夫?」と声をかけるようにしています。

「どうしたの?何か困っているの?」と子どもの仲立ちとなり、「〇〇したかったのかな?」と気持ちを代弁するなど、お友だちとの関わり方を伝えています。

 

ある日のお散歩中の出来事です。
その日は、とても天気が良く雲ひとつない晴天でした。
お散歩に出る前に「誰と手を繋ぐ?」と聞くと、繋ぎたいお友だちのところへ行き自分から手をのばし“繋ごう”と誘う姿が見られました。

「どこに行きたいかな?」と質問をすると「でんしゃー」と元気な答えが返ってきました。行先は“東急車庫”に決定しました。
手をつないで準備万端!「しゅっぱつしんこう、えいえいおー」とみんなで声を上げ、足取りも軽快に出発しました。

 

お店の店員さんに手を振ってみたり、地域の方に「行ってらっしゃい。」と声を掛けていただくと「いってきまーす!」や「ばいばーい。」と手を振り返していました。道中、鳩や工事中の車を発見すると「ぽっぽいた!」「あ!みて!」「すごいね!」などと目を輝かせながら教えてくれました。

散歩の途中で、歩道の端に落ちていた葉っぱに気をとられAくんが転んでしまいました。履いていた片方の靴も脱げてしまいました。
すると、お友だちが転んだのを見て、そばにいたBちゃんが心配そうに顔を覗き込みながら、優しく「だいじょうぶ?」と声をかけたのです。
その口調は保育者そっくりでした。
たくさんの言葉を吸収し、発語する1歳児にとって、身近な大人がモデルとなり、そして、言われて心地よかった言葉が、今度は子どもの口から発せられていく。
その瞬間に立ち会った思いがしました。

お目当ての電車をじっくり観察し「お友だちと手を繋いで帰ろうね。」と声を掛けると、「てってってー」と言いながらお友だちと手を繋ぐ子どもたち。帰る途中、高架上に電車が通ると「でんしゃー」と大喜び。この日はたくさんの電車を見ることができて大満足のすくすくさんでした。

「あるこう~あるこう~♪」とさんぽの歌を保育者と一緒に口ずさみながら帰っていた時のことです。
Cちゃんが保育者に向かってつぶやきました。
「おそら、まっさおだね!」
その口調もまた、保育者とそっくりでした。

 

つぼみだった花が大きく開くような成長の瞬間に立ち会えるのは、保育者へのご褒美かもしれません。
その瞬間を共有できたことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。
貴重な瞬間を見逃すことなく、すくすく組のみんなと毎日笑ったり、楽しく過ごしていきたいと思います。

       

 

山野 綾子

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