移行も始まって約一か月が経ちました。初めは不安そうな様子だった子どもたちも、少しずつ新しい部屋での生活にも慣れ、るんるん組さんになることを楽しみにしています。るんるん組さんのお部屋の新しい玩具にも興味津々で、パズルやままごと、ニューブロック、レゴブロック等、楽しそうに遊んでいます。その中から今回はおままごと遊びをしているときの一場面をご紹介します。
お皿に果物や野菜を乗せたり、それをスプーンですくって食べるふりをしたりして遊んでいたAちゃん。作ったものを保育者にも「どうぞ」とくれました。保育者が「ジュースもください」と声を掛けると「はーい」と作ってくれようとしましたが、他のお友だちもままごと遊びをしていて、果物も野菜玩具も売り切れていました。すると、コップにリトミックスカーフを入れ始めました。しばらく様子を見守っていると「どうぞジュースです」と言って作ったジュースをくれました。「何ジュースですか?」と聞くと「みかんジュースです」と答えてくれて、その後も黄色や紫色のスカーフを使ってジュース作りをしていました。
以前からジュース作りが好きだったAちゃん。コップにままごとの果物や野菜を入れてジュースを作ることがほとんどで、リトミックスカーフも、以前は被ったり、舞い上がらせてみたりと布として使っていましたが、今回のように普段使っている玩具がなかったことをきっかけに、スカーフを入れるとジュースに見えることに気付き、スカーフを使った見立て遊びが始まりました。ブロックを電話に見立てて話しをしたりと、形からそれに似たものを連想させることはありましたが、少しずつ色に興味を持ち、色から別のものをイメージすることも増えたからこその今回の見立て遊びの姿なのではないでしょうか。
見立て遊びは、大人の真似をするところから始まります。誰が教えたわけでもないのに大人の真似をして、驚くことも多いのではないでしょうか。それは子どもの観察力や記憶力が育っている証です。少しずつ身近な物を見たり聞いたり、生活の中で経験したことをもとに、『色が一緒』、『形が似ている』ということに気付き、見立て遊びに繋がっていきます。朝の会でも『どんな色が好き』の歌を歌い終わり色の紹介をしていると「みかんのオレンジ」や赤色を見せると「りんご」と色からものを連想させています。
見立て遊びは、答えのない遊びのため自由な発想力を楽しむことができます。ニューブロックを長く繋げて遊んでいたと思うと、いつのまにかそこに車を走らせ線路になっていたり、ままごとのトングを爪切りに見立てたりと、時にはこちらも驚くような見立てを見せることもあります。
見立て遊びをする姿が増えてきた今だからこそ様々な経験、子どもの興味が広がるような言葉掛けを行い、この遊びだからこの玩具だけ使うのではなく、様々な素材を用意し、子どもならではの柔軟な想像力や発想力から生まれたものを大切にしていきたいと思います。

西村


