小さなもみじの物語

2018 年 1 月 13 日 土曜日

 乳児組では異年齢保育を取り入れています。月齢や発達によって子ども達の成長の差があるので、子ども達一人一人の発達に合わせて散歩や制作などの活動を行っています。発達合わせて散歩などを一緒に活動をする事で歩行力や言葉など遊びや生活の中で成長がすごくよく見られるようになりました。
 1才児のAちゃんはクラスでは高月齢児で遊びもとっても上手でAちゃんの真似をする子も多いです。Aちゃんは2才児とお散歩に行ったりお部屋に遊びに行くことも多いのですが、どちらかというと2才児さんと遊んだり手を繋ぐ事が苦手で同じクラスのお友だちと手を繋いで2才児とお散歩に行ったり、2才児のお部屋の中でも同じクラスのお友だちと過ごすことの方が好きでしたた。
 先日園庭でAちゃんとお店屋さんごっこをしていました。するとそこに2才児のBちゃんが来て「何してるの?」と声をかけられました。「果物屋さんだよ。」と私が答えるとBちゃんは「一緒にやっていい?」と聞いてきました。Aちゃんはモジモジしていました。私はAちゃんに「先生とBちゃんでお買い物行くね。」と声をかけました。最初はモジモジしていたAちゃんでしたがBちゃんが「これいくらですか?」「りんごとみかんありますか?」など聞いてくれるのでAちゃんも段々ニコニコ笑ってお店屋さんごっこを楽しんでいました。その様子を見て他の2才児の子も買いに来てくれたので私はその場を少し離れて様子を見ていました。二人の遊びに友だちが集まって来るとBちゃんは「私もお店屋さんになるね。」と言ってレジを打つ真似をしたり「いちごは100円です!」「ありがとうございました!」など上手にお店屋さんをするのをAちゃんも見て「りんごありますよ!100円です。」とレジを打つ真似をしたり、遊びの幅が広がってきました。
 お友だちの事を「真似」する事はクラスでもよく見られます。「真似」は社会性を身につけるための健全な成長です。「真似」することを積み重ねて個性や独創性が生まれます。同じクラスじゃなくても一緒に遊べる環境がある事、真似をしても嫌がらず一緒に遊びを楽しむ事がができるようになってきたのは日々の生活や活動の中で一緒に過ごす時間があったからだと思います。
 1月3週目から移行が始まりAちゃんはりす組さんで過ごします。果物屋さんでの関わりのような遊びをこれからもっと見られるかと思うと今から楽しみです。

 

斉藤 操

2018 年 1 月 9 日 火曜日

 りす組の子どもたちもいよいよ移行が始まり幼児組で過ごすようになります。その前に様々なことにチャレンジしています。
 今まで生活面では着脱や排泄や食事面など少しずつ自分で出来ることを増やしてきました。出来るようになったという自信を糧に色々なことに興味を持ちチャレンジしよう!という気持ちが高まっています。
 今、遊びの面では集中力が必要となる少し難しめなパズルやハサミを出しています。難しめなパズルは最初は一人しか出来ませんでしたが、友だちと教え合うことで出来るようになる子が増えてきました。二歳児クラスの子どもたちはまずは職員が教え、覚えるとそのあと友だち同士で教え合うことが出来ます。ハサミは洗濯バサミやトングの玩具で手の動きの練習をし、ハサミが持てるようになりました。ハサミの内容は簡単なものは棒状になっている紙を一回切りをします。それが上手になった子どもは絵の通りに切っていくプリントがあり、それも簡単なものから難しいものまであります!
 Aちゃんはハサミが大好きで毎日「やりたい」と言ってやりに来ました。Aちゃんは一回切りは上手になり、簡単なプリントからチャレンジしているところでした。ハサミは上手に使えるのですが、切れないところがあるとすぐに諦めてしまいます。「もうやめる」ということが続きました。それでも毎日来てはお友だちが切る姿を観察していました。途中でやめてしまうことが続いていたので「ハサミやるなら今日は諦めずに最後までやってごらん」と話をしました。すると、この日は最後まで切り、難しいものもチャレンジして切ることが出来ました!毎日お友だちが切っている姿を見て覚え、毎日のように友達が頑張る姿を見てきたので、自分も挑戦したいと思う心がわいてきたのだと思います。また、「諦めずに最後までやってごらん」という言葉がAちゃんに響いていたようにも感じました。その後も出来るようになったことでますますハサミに意欲を見せていて私の顔を見るなり「ハサミやる~」と自ら言いに来ています。
 ハサミのことだけでなくりす組の子どもたちは日々生活面や遊び面で様々なことにチャレンジしています。出来なかったという経験も大事で、周りの友だちを見たり職員から言葉かけをされることで出来るようなことが増えていきます。二歳児クラスは意欲を持ち興味を広げていく年齢です。出来るようになった達成感を次に生かしていきながら成長していってもらえたらと思っています。

 

鷲巣 美穂

2018 年 1 月 1 日 月曜日

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 1月になり移行が始まり、りす組さんが少しずつ幼児組へやってきます。それと同時に、ぞう組さんの午睡がなくなり小学校への準備も始まり、今年度も残りわずかだと感じます。
 幼児組で乳児クラスへのお手伝いに行く「お手伝い保育」があります。これは、うさぎ組からぞう組まで誰でも行ける「ちびっこ先生」です。乳児クラスへ行き、一緒に遊び小さい子の見本となることやお着替えの手伝いなど内容は様々です。そして、最近ぞう組さんには新しい取り組みとして自分を評価するということをやっています。ただ評価するといっても難しいので、お手伝いやお当番などをした後に出来た事や頑張ったことなどを項目から選んでもらいシールを貼ってもらっています。項目には「○○ができた」や「楽しく過ごせた」などプラスの項目のみです。先日はお当番としてりす組に行って給食の配膳の手伝いを頑張ってきた男の子は「配膳がんばってきたよ」と報告に来てくれ、「きっとりす組さんも喜んだでしょう」と頑張ってきたことを認めてあげることが出来ました。また、園庭で遊んでいた際に小さい子が困っていることに気が付けたことを伝えてくれる子もいました。

 

 

 

 

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 この取り組みによって本当の意味での自己肯定感を身に着けていってほしいと考えています。自己肯定感=とにかく褒めていくといったイメージはないでしょうか。もちろん大人がたくさん褒めていくことで子どもの活力となり色々な事への挑戦にもつながります。しかし、褒められたいや認めてもらいたい気持ちが強くなり、次第に承認欲求へとすり替わってしまうこともあります。そうなると、大切なのは自分の評価と他者からの評価が同じであることです。大人も同じですが、自身が頑張ったことを褒めてもらい評価をしてもらえるとうれしいように子どもにも同じことが言えるのです。

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 自己肯定感を伸ばそうとして、褒めようという気持ちが前に出てしまい大人中心で考えてしまいがちです。子どもがどう思っているのかをしっかりと聞き、褒めるポイントを大人が理解してあげることが大切です。また、何でもやってあげるのではなく自分で考えて自分で決める機会を作っていくようにしていき、出来たという成功体験の積み重ねによって自己肯定感はより高まるのではないでしょうか。まずは、大人が子どもに任せるということから始めていきたいですね。それにより、コミュニケーションも深まり子どもたちの成長の手助けになってくれればと思います。

 

蛭崎 晶弘

2017 年 12 月 23 日 土曜日

 寒さも少しずつ厳しくなり、本格的な冬の訪れを感じられる頃となりました。先日行われた生活発表会では、運動会とはまた違った子ども達の成長した姿を見て心が暖まったのではないでしょうか。子どものこれからの成長が益々楽しみになりますね。
 先日、ひよこ組の部屋で絵本を持っていたBちゃんに対し、Aちゃんが近くへ行き「かーちーてー(貸して)」とお願いをしていました。するとBちゃんはAちゃんの貸して欲しいと言う気持ちが分かったのか、持っていた絵本を渡してあげるということがありました。この時期になってくると、少しずつ言葉が出始め、自分の気持ちを言葉で伝えるようになっていきます。しかし、それだけではありません。時には「かーちーてー(貸して)」の言葉と同時に持っていってしまったり、借りたい気持ちともっと使いたい気持ちがぶつかり、ケンカになってしまうこともあります。この「かーちーてー(貸して)」と言う魔法の言葉は、一方的になってしまうと当たり前ですが成立はしませんね。
 今の時期は喃語から始まり、模倣するようになることで言葉の獲得をしていきます。周りの人が発している言葉を少しずつ覚え、それがどの様なものなのか、どの様な時にその言葉を使うのかを理解するようになり、言葉でのコミュニケーションが取れるようになっていきます。この時期はまだ、相手には理解してもらえないこともありますが、相手の子も少しずつ理解し、簡単なやりとりが成立していきます。このようなやりとりを大事にしていくことで、コミュニケーション能力も上がり、自分の気持ちだけでなく、相手の気持ちも理解できるようになっていきます。
 集団生活の中では、自分の思いが上手く伝わらないことがたくさんあります。大人が間に入りお互いの気持ちを代弁してあげ、物の貸し借りに限らず自分の気持ちの伝え方や相手の気持ちを理解しようとする気持ちを育てていきたいと思います。

 

鈴木 翠

2017 年 12 月 16 日 土曜日

 冬の寒さを感じる時期になりました。その中で子ども達は元気よく遊んでいます。ある日の園庭で遊んでいる時の出来事です。
 子ども達は各々で好きな遊びをしていました。Aちゃんが「お団子作って」と私に話しかけてきたのでAちゃんと一緒に砂場でお団子を作りました。するとBちゃんとC君も「作って~」と言うのでお団子を作り、お皿に乗せて渡しました。お団子をもらった3人はテーブルでおままごと遊びが始まりました。お昼ご飯の時に歌う歌を歌い「いただきます」と言って食べ始めると他の友達も集まり、6人で食事をしたり、お店屋さんになって遊んでいました。
 今まではお皿やコップなど小道具を使って、日常のちょっとした行動をマネする「見立て遊び」でしたが、だんだんとお友達と一緒に遊ぶ「ごっこ遊び」に発展しています。何かの役割を演じる「ごっこ遊び」の中で子ども達は社会性を身に付けています。一人で遊ぶだけではなく、お友達と遊ぶことで相手の気持ちを感じたり、自分の気持ちを表現するために言葉や行動で伝えようと遊びの中から頑張っています。
 これからも子ども達と遊びの中でお手本になる様に介入して遊んでいき、子ども達一人ひとりが個性を出しながら、自発的に遊ぶ事ができる様にしていこうと思います。また生活の中からも力を伸ばせるようにしていこうと思います。

 

藤内 駿

2017 年 12 月 9 日 土曜日

 「学ぶ」の語源が何かを皆さんご存知でしょうか。「学ぶ」とはその昔「真似ぶ」という言葉だったそうで、それが変化していって「学ぶ」になったといわれています。(諸説あり) 子どもたちは何かの真似を通して経験したことを学んでいるのです。
 クラスの子どもたちの姿を見るとそのことを実感する場面に出会います。ある日のお部屋あそびでのことです。子どもたちに新しく出した洗濯バサミのおもちゃがあったのですが、いまだ遊びこんでいる様子が見られなかったので、円形になるように並べて遊んでいました。それが完成した時にR君が「せんせい、それちょうだい」と言って指さしてきました。「どうぞ」と言って作ったものを渡すと、他のお友だちに見せていました。他のお友だちも「せんせーあれ作って」と言って求めてきたので、残っている部品で作れる数だけ作りました。子どもたちはそれを順番に使ったり、お皿や花火に見立てて遊んだりしていました。翌日。R君が黙々と前日に作ったものを自分一人で作っていました。洗濯バサミの向きによってカッチリはまるものとうまくかみ合わないものとあり、実は細かく難しいものだったのですが、前日に見た姿を真似して自分で物の違いに気が付きすぐに作れるようになったのでした。それからは自分で同じものを何度も作ったり、お友だちに作ってあげたりして遊んでいました。
 また別の日には鉄棒がブームのSちゃんが得意の足抜きおしり抜きをして遊んでいました。鉄棒の握り方がきちんと握れていない子が多いので、鉄棒のそばで「こう握るんだよ」と声をかけていると、ある日Sちゃんが他のお友だちに「ちゃんと握らないと危ないよ」「こうやるんだよ」とお友だち同士で声をかけあっていました。
 真似ぶということを言いだしたのは能楽師の世阿弥だともいわれています。世阿弥は新しいことを学ぶときには、徹底的に良いものを真似することを勧めたそうです。良いものを真似することで本質がいつの間にか身についてくるという考えだそうです。子どもたちも同じで、良いか悪いかの判断はまだつかないものの、真似をしたい、あれがしてみたいという思いから、真似をして、徹底的に繰り返していく。すると、いつの間にかそれが身につき本質まで理解していく。出来た喜びからさらに新しいことを繰り返し真似ていく。この先も、子どもたちは何かの真似をして学んでいき、子どもたちの中にそれが染みついていく。そこから自分のイマジネーションが新しいことを生んでいき、それを更に良いものにしていく。
 来月から少しずつりす組のお友だちも幼児組で過ごし始めます。真似したくなるような新しい刺激がどんどん増えていきます。私自身も子どもたちにとっていい刺激として真似される保育士でありたいなと思いました。

 

一柳 翔平

2017 年 12 月 2 日 土曜日

 木月保育園の幼児ぐみでは、毎月4曲ずつ、季節の歌をうたっています。なかなか4曲の歌詞を覚えるのは大変と思う方もいるかと思いますが、毎年歌っている歌も多いので、子ども達も自然に、上の子たちの歌をきいて、覚えていきます。沢山の歌の歌詞を載せている、スクラップブックのようなものも絵本コーナーに置いているので、それを見ながら、友だちと歌遊びを楽しんでいる子もいます。
 11月の歌は、『大きな栗の木の下で』、『にんげんていいな』、『もみじ』、そして『たきび』です。
 『たきび』

垣根の 垣根の まがりかど
たき火だ たき火だ おちばたき
あたろうか あたろうよ
北風ぴいぷう 吹いている

さざんか さざんか 咲いた道
たき火だ たき火だ おちばたき
あたろうか あたろうよ
しもやけ おててが もうかゆい

こがらし こがらし さむいみち
たき火だ たき火だ おちばたき
あたろうか あたろうよ 
相談しながら 歩いてく

 懐かしさを覚えた方もたくさんいらっしゃると思います。毎年この歌を歌うと、「おちばたきってなんだろ?」「さざんかってこんな花だったのね!」と、子どもの頃に感じたことを思い出します。木月保育園では、毎年、『焼き芋パーティー』を開催しています。保育園の畑で子どもたちが収穫したさつまいもを使って、園庭での焼き芋。アルミホイルに包んだおいもを落ち葉の上に置き、またその上に沢山の落ち葉をかけて着火します。その時に、『たきび』を歌うのですが、実際に「落ち葉たき」を目の前にして歌う歌詞は、自然と子ども達の中に浸透し、創造の世界と現実の世界が一体になります。この瞬間はなんとも言えない温かい雰囲気に包まれます。
 童謡の良さは、その歌の情景を歌いながら想像でき、子どもたちの想像力を育むためにも必要なものと言われています。そして、1番のみだけではなく、2.3番とあるような童謡は、だいたい物語になっているので、覚えたら、その物語の情景が子どもたちの頭の中に浮かべながら歌うことができます。詩情を楽しみながら、歌うような情操教育はこの幼児期にとって、とても大切なことなのです。 そして、幼児期だけではなく、赤ちゃんにとっても童謡はとても大切なものです。私たち日本人は、赤ちゃんだった頃から、もしかしたらお腹の中にいた時から、沢山の童謡に触れてきました。『ちょうちょ』、『チューリップ』、『ぞうさん』、『いぬのおまわりさん』、『どんぐりころころ』、『げんこつやまのたぬきさん』、『むすんでひらいて』 ...歌は、お母さんと赤ちゃんとの大切なコミュニケーション。赤ちゃんが泣きだしたら、歌をうたってあげると泣き止むことが多いですよね。
 さあそれは、一体なぜなんでしょう。
 子守唄というのはアルファー波に近いそうなんです。アルファー波は赤ちゃんが胎児の時、お腹の中から赤ちゃんが発信する脳波の周派数は7.5~8ヘルツで、そのときの安らぎの波長なんだそうです。また、童謡は、国語の入口。音から、伝わる童謡、唱歌には美しい日本語が使われています。日本のように、その時代の一流の作詞家、作曲家によって、子どものために書かれた歌がこんなに沢山ある国は、世界でもとても珍しいそうですよ。 
 最近では、童謡に限らず、幼児向けのJ-POPのような歌(リズムがメインとなっているもの)も沢山出てきています。歌をうたうことで、心が豊かになり、気持ちを明るくさせ、コミュニケーション能力の向上にもつながります。
 童謡が持つ言葉の美しさを子どもに伝え、文化を大切にしていきながらも、様々な歌や音楽に触れ、これからも、沢山素敵な歌をうたっていきたいと思います。

 

眞弓 知子

2017 年 11 月 25 日 土曜日

 幼児の男の子との話です。当番の時間に彼と関わることが多く、当時の彼は旅行先で乗った電車を廃材や紙で作ることに熱中していました。
 ある日、「東急線つくりたい!一緒に作ろ!」と誘われたので「いいよ!なにで作ろっか」と電車作りが始まりました。彼は白い紙と色鉛筆を持ってきて電車を描いていきます。電車を描き終えるとサイコロの様に折り始めて屋根は長さを調節した紙を貼ろうとしていました。さすがにそれではふにゃふにゃの電車になってしまうので中に何か廃材を入れて頑丈にしようと提案しました。すると彼から驚きの一言が返ってきました。
 「先生、いい考え持ってるね!」聞いた時、思わず笑みが溢れましたがこれは彼に認められた瞬間でした。
 関係を築くというのは長い歳月一緒に居たり、この様に子どもに認められることが大切になります。何気なく一緒にいるより一緒に子どもと何かを成し遂げたり、支えたりすることで築かれていきます。乳児の担任である僕は子どもが今やりたいこと、して欲しいこと、好きなことを一緒に遊び、より理想に近いものを作ることでこのように認められていきます。子どもたちのやりたいことを少しでも多く遊びの中で現実にしていければもっと楽しいことが待っていると思っています。

 

岡本 万太郎

2017 年 11 月 18 日 土曜日

 「ごめんねは?」子ども同士のトラブルの後、ついつい言ってしまいたくなる言葉。「ごめんね」って謝っておしまいにしたい。そんな大人の気持ちが表れている言葉だと思います。
 7歳の娘と、3歳の息子を持つ2児の母の私も、家ではついつい言ってしまいます。「ねねにごめんねは!?」って。でも、そのあとハッとするんです。ごめんねをしても、子どもが自分のしたことを理解していなければ言葉は言葉でしかないんだなって。必要なのは、「ごめんね」という言葉じゃなくて、子ども自身がやってしまったことを理解することなんだって。
 だんだん自己主張の出てくる1歳児クラスの子どもたち。お友だちの持っている玩具が欲しかったり、取られそうになったりしてお友だちを叩いてしまったり押してしまったり…というトラブルが多々あります。そんな時、叩いてしまった子に「ごめんねは?」と言ってしまうのは簡単です。でも、それでは子どもは理解できない。
 ある日、Aちゃんが使っていた玩具が欲しくて、Bちゃんが叩いてしまいました。「Aちゃんが使っていた玩具、欲しかったよね」とまずは、気持ちを代弁してあげる。「AちゃんBちゃんに叩かれて痛かったって。Aちゃんどんなお顔してる?」BちゃんはAちゃんの顔をじっと見ています。Aちゃんは泣いています。BちゃんはしばらくAちゃんの顔を見たあと、そっと頭を撫でていました。もちろん、この時にAちゃんのフォローも忘れてはいけません。「痛かったね。」「Bちゃん、玩具欲しかったんだって」「今Bちゃん考えてるから、待っててあげてね」etc・・・。毎回、すぐにうまくいくわけではありません。繰り返し、繰り返しその子に合った言葉で伝えていく。繰り返していくことで、だんだん理解していきます。
 幼児組のお友だちでもトラブルはあります。幼児組のCくんとDくん。CくんがDくんをつねってしまいました。「ごめんねはー!!??」Dくんは怒っています。Cくんも口をへの字に結んで、怒っています。Cくんに話を聞くと、Dくんがやっていたことが危なくて、近くにいた乳児組のお友だちに当たりそうだったから、止めたかった・・・とのこと。それを聞いてDくんは、「そっか。危なかったんだ。」と納得。「つねっちゃったのはどう?」と聞くと、Cくんは少し間を空けて「ダメだった・・・」そう言った後、「Dくん、ごめんね」と言っていました。Dくんも「危ないことした僕もいけなかったよね。ごめんね。」と謝っていました。
 子どもにはその子に合った考える時間が必要です。すぐに考えて、納得できる子どももいれば、ゆっくり時間をかけて聞くことで、自分のやったことを振り返えることが出来る子どももいます。ちょっと部屋を移動して、静かな場所で話を聞いたり、ひとつずつやったことを振り返りながら話をしたり、その子に合った対応をしてあげることが大切です。
 また、幼児組になったからすぐに出来るようになるわけではなく、乳児組の頃から積み重ねていくことで、だんだんわかっていきます。小さいから、わからない。だから「ごめんね」で終わらせよう、ではなく、小さくてもしっかり自分がしたことを理解出来るような言葉かけが大切なことだと思っています。
 ただの言葉としての「ごめんね」ではなく、やったことを振り返って心から伝えられるような関わり方を、今後も心掛けていきたいと思います。

早野 恵美

2017 年 11 月 11 日 土曜日

    子供たちが全力を出した運動会も終わり、秋を飛び越して冬のような寒さになったり、雨が続いたり、台風が来たり、なんだか落ち着かない天候が続いていますね。
    さて、今年の夏、りす組さんに新しいお友達ができました。それはカブトムシ!!最初は怖がっていた子どもたちも日が経つにつれ、カブトムシに触れるようになったり、カブトムシのエサであるゼリーを取り替えたり、元気のないカブトムシを心配したり…子ども達を成長させてくれたお友だちでした。
    8月下旬頃に土の中から卵のようなものが出てくると、子ども達は大喜び!でも、それが本当に卵なのかどうか職員は分からず、様子を見ていました。
   そして9月の中旬に最後の一匹が死んでしまい、今までカブトムシが入っていたケースが空っぽの状態になったのですが…数日後、何やら土の上にうねうねと動く白い物体が…!そう!カブトムシの幼虫が順調に育っていたのです!
「カブトムシの赤ちゃんがいるよ!」と子ども達に声を掛けると、ケースの周りに沢山の子ども達が集まり「見せて見せて!」「カブトムシの赤ちゃんなの!?」と言って子ども達は大興奮!「大きくなったら、かっこいいカブトムシさんになるんだよ」と教えると「早く見たい!」「ゼリーあげなきゃ!」と目をキラキラさせていました。
    こうなったら、来年子ども達に成虫になったカブトムシを見せてあげたいと思い、幼虫の育て方を調べ始めると、先輩職員が「幼虫はペットボトルで育てられるよ」と教えてくれました。そうなったら行動あるのみ!給食の職員からペットボトルをもらい、幼虫を育てる為の土を準備し、早速赤ちゃんの引っ越しを開始しました。
    シャベルで土を入れることを説明すると、真剣な表情で一人1杯ずつ上手に土を入れていきました。半分程土が入った所で、幼虫の登場です。素手で触ったら弱ってしまうので、虫用トングで幼虫を取り出すと子どもたちのテンションは最高潮に!「きゃー!」と叫ぶ子が沢山いました。「赤ちゃんをお家に入れるね。その次はみんなでまた土をかけてあげるよ」と言って幼虫をペットボトルに入れ、子ども達に土を入れて貰うと、あっという間に赤ちゃんのお引っ越しが完了しました。

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    2~3歳の子ども達も「生きている」や「死ぬ」という言葉は使い、生死を感じることはできます。しかし、そうだとしても、大人のように生死を理解しているわけではないと言われています。その為、りす組で飼っていたカブトムシが何匹も死んでしまっても「悲しい」という感情は生まれますが、本当に死を理解していない為、楽しそうにお墓を作るという行動をしてしまったりするわけです。(実際、楽しそうにお墓を作っている姿が見られました)
今のりす組さんのお友達には「生」や「死」を理解することはできませんが、私たち人間もカブトムシと同じ生き物であり、この世に生まれてきて、周りから愛されて育っていき、これから大人になっていくんだよ、ということ。だからこそ、自分のお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、ご先祖様を大事に思って過ごして行こうね、と子ども達に伝えて行きたいと思います。
    来年の夏、子ども達が大好きなかっこいいカブトムシが見られると良いですね。

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田所 未帆