木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

みんなでバスごっこ(1歳児クラス・すくすく組編)

2023.10.23

ある日お部屋で遊んでいた時のことです。気温が高く、なかなか外遊びができなかった時だったので、お部屋で身体を思いっきり動かせる遊びの環境を作りたいと思いました。そこで、お部屋の動のスペースに乳児マットを並べ、子どもたちがでこぼこした道や長い道を渡ったり、お山を登ったりできる遊びの環境を作りました。

 

牛乳を飲み終わった子どもたちから動のスペースに遊びに来ると、子どもたちは乳児マットのでこぼこ道を歩いたり、お山を歩いて登ったりして遊んでいました。しばらくすると、横に長いいくつかの乳児マットが並べられた環境に気付いたAくん。
先ほどまではその上を歩いたり渡ったりして遊んでいましたが、そこにちょこんと座り出しました。そして、手をハンドルにして身体を揺らし始めたのです。Aくんは横に長く並んだ乳児マットをバスの座席に見立てていたのでしょうか…。

すると、その姿を見た子どもたちは次々にAくんの隣に座り出し、みんなで仲良く身体を揺らし始めました。そこで、保育士が「バスに乗って揺られてる。ゴーゴー!」と歌い出すと、みんなで一緒に「ゴーゴー!」と声を出しながら、身体を揺らして歌う姿が見られ、バスごっこが始まりました。さらに、横に長く並べたマットのところだけではなく、一つずつ置いていた小さなマットにも座り出し、小さな一人乗りのバスや二人乗りのバスもできました。そして、小さな一人乗りのバスは、子どもがマットの上に座り自分で足を動かし、バスが動き出したのです。子どもたちはあらゆる形のマットをバスに見立て、どんどんとバスごっこの遊びが広がっていきました。

 

子どもたちの発達の中で一歳後半の時期になると、見立て遊びやつもり遊びが始まります。見立て遊びとは、身の回りの環境のあるものを別のものに見立て、イメージを膨らませながら行なう遊びであり、発達の中で子どもたちの想像力が芽生えていきます。例えば、公園の葉っぱをお皿に見立てたり、小さな積み木をおままごとの具材に見立てたりして遊ぶ姿のことです。

 

この時子どもたちは、保育士が用意したマットをバスに見立てバスごっこが始まり、想像力を働かせて遊んでいたと思いました。保育士が想像していなかった遊びが子どもたちの中で発展していく様子はとても面白く、子どもたちの想像力が育まれていることに、とても嬉しく思いました。

 

これからも、子どもたちがあらゆるものに見立てたり、想像したりできるように、工夫して環境を作っていきたいと思います。

陸野

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