小さなもみじの物語

2019 年 1 月 19 日 土曜日

 最近のあひる組のお友だちは午後の時間の過ごし方がそれぞれ違います。おやつはお昼寝から起きた子から順番に食べていきます。その時、ひよこ組のお友だちも起きた順番に席に座っていくのであひる組さんだけのテーブルもあれば、ひよこと混合のテーブルもできます。すると、自然とひよこの子を優しくテーブルまでエスコートしてあげたり、エプロンをやってあげたりする姿が見られるようになってきます。中には食べる時も、少しひよこ組の子を意識したりする子も出てきます。
 おやつを食べ終えると自由遊びの時間になります。この時数名の子が、移行を見据えてりす組のお帰りの会に参加して、そのままりす組の部屋で過ごします。みんなに声をかけると収集つかなくなってしまうので、小さな声で色々な子へ一人一人声をかけていきます。「りす組さんで遊ぶ??」と声をかけると「うん!」とすぐに使っていたおもちゃを片付けりす組へ遊びに行けるという期待を抱く子や、「…いや」と反応悪くりす組へ不安を抱く子と反応は様々。りす組へ行くとお兄さんたちを見てしっかりお山座りをし、今までに見たことないくらい真剣な表情でお帰りの会に参加します。
 乳児組のちょうど真ん中の年齢のあひる組。下の年齢の子たちと関わることで年下の子をリードしてあげたり、責任感が芽生えたりしていきます。また、年下の子との関わりを褒められることで、自尊心を得て子どもの自信につながっていきます。上の年齢の子たちと関わることで、お兄さんお姉さんからの刺激を受け、なんでも挑戦しようとする気持ちが伸びていきます。
 これから移行も始まっていきます。そういった関わりの中で、あひる組の子たちそれぞれの成長発達を促していき、伸ばしていきたいと思います。

 

一柳 翔平

2019 年 1 月 12 日 土曜日

 ある日の出来事。ゴミ捨てを終え、りすぐみの部屋に戻ると、Aちゃんが私に近づき「絵本がない!」と慌てて伝えにきました。クラスの絵本コーナーを見ると、確かに絵本がいつもより少ない!そして辺りを見渡すと、絵本を大量に持ったBちゃんAくんが椅子に座り、絵本を椅子の上に置こうとしていました。私は絵本を椅子に上に乗せ、高くして遊ぼうとしていると思い、すかさず「どうしたの?」と声をかけました。しかし、私はこの後当番の時間で、他のクラスに行かなくてはいけなかったため、何をしたかったのかを聞かずに、「絵本、読みたいお友達もいるから1人1冊にしようね」と声をかけてその場を離れてしまいました。
 そして、またある日のこと、りすぐみのレストランルームの方から「♫おはなしおはなしパチパチパチ。嬉しいおはなし、楽しいおはなし〜」と保育者がいつもしている手遊びを椅子に座り、子ども同士でやっている姿が見えました。そして、絵本コーナーに目を向けると、またしても絵本が少なくなっているのです。「絵本はどこに…」絵本の行方は、保育者の手遊びの真似をしている子どもたちの背中に椅子と挟むようにしておいてありました。「なんで絵本を背中に置くんだ…?」と疑問に思い、おもむろにその様子を見ていました。すると、BちゃんとAくんが「絵本始まりまーす!」と言い出し、背中に置いていた絵本を取り出したのです。その瞬間、私は「はっ」と気がつきました。よく、お散歩から帰ってくるとオムツ替えや給食の時間に時間差をつけるため、青空玄関で絵本の読み聞かせをすることがあります。その時、先に部屋に入った保育者から何冊か絵本を持ってきてもらい、その絵本を子どもたちに見えないよう背中に置いておくことがありました。「保育者の真似をしていたんだ…」と気づき、先日の「どうしたの?」と私が声をかけた場面も保育者の真似をして保育者になりきって遊んでいたことに気づきました。
 新しい保育所保育指針で「ごっこあそび」は「生活や遊びの中で、年長児や保育士等の真似をしたり、ごっこ遊びを楽しんだりする」(人間関係)「生活や遊びの中で、興味のあることや経験したことなどを自分なりに表現する」(表現)とあり、子どもたちは自分が見て経験した世界を「ごっこ」遊びとして表現することで、他人とイメージを共有したり、自己表現する方法を学んでいたりします。私自身、この出来事がきっかけで子どもたちの遊びでどんな言葉をかけたらいいのかは、子どもの姿をよく見ないと分からないと感じました。
 この出来事を大切にして、子どもが何に面白さを感じているのか、何を表現しているのか、子どもの思いにしっかり寄り添うように心がけていきたいです。

IMG_6962

 

 

 

 

 

 

小池 達哉

2019 年 1 月 5 日 土曜日

 最近、幼児組では喧嘩が多いのです・・・喧嘩といっても大きい喧嘩というよりも、ちいさな喧嘩が多いのです。「僕が先に使っていたのに・・・」という遊んでいる時のちいさな喧嘩や、「Aちゃんが嫌いって言うの〜」という友達同士のちいさな喧嘩など様々あり、次から次へとちいさな喧嘩が起きています。
 ある時、「うさぎ組の人(3歳児)、お外に遊びに行きますよ〜」と先生が声を掛けたとき、BちゃんとCちゃんがいち早く反応して歩き始めました。園庭へ向かう通路でBちゃんとCちゃんは鉢会せ、肩と肩がぶつかり合いながら園庭への通路を歩いて行きました。だんだん歩くスピードが早くなると比例してヒートアップしていき、最後は掴み合いの喧嘩になりそうなところで、先生が止めに入ることがありました。BちゃんとCちゃんは一番にお外に行きたかった気持ちがぶつかり合ってしまったのですね・・・
 またある日のことです。園庭で子どもたちが三輪車で遊んでいました。三輪車の種類はおおまかに3つあります。①新しい3輪車 ②スケータータイプの3輪車 ③使い古した3輪車この3つの中では①の新しいものが一番人気です。スピード感が出やすい②も根強い人気です。③はというと比較的に使われてないことが多いので、いつでも乗れるというメリットがあります。
 さて、いざ園庭で3輪車で遊びだすと、もちろん①をみんなが使いたくて、当然取り合いになり、喧嘩がおきます。それなので、順番こに使うということになります。園庭のルールで3輪車の使い方があります。3輪車を使いたい人が並んで待つ場所があり、子どもたちが列になって並んで待ちます。そこへ園庭を1周回ったら戻ってきて次の人と交換となるのですが、①が使いたくて待っているのに、②と③の3輪車がきて、「はい、交換」となっても、①が使いたいので当然、「嫌だ」となりますが、後ろで待っている人からすれば、早く自分の番になりたいので、そこで「ほら、交換してよ〜」と喧嘩がはじまります。そこで、1つルールを子どもたちと考えました。園庭を1周回ってきた3輪車を、先頭に並んでいた人が乗りたいか乗りたくないかを選びます。乗らないのであれば、次に並んでいる人に選択権が移るというものです。意外に難しいことを言っているのですが、これを一旦理解すると、3輪車の問題に実に効果的に作用するのです。ぞう組(5歳児)の子はすぐに理解し、まだわからないうさぎ組(3歳児)の子にも丁寧に説明し、上手に並んで、楽しく3輪車で遊ぶことができます。
 保育所保育指針の中の”幼児期の終わりまでに育って欲しい姿”の”人間関係”の中に、こんなことが書かれているのです。
  「道徳性・規律意識の芽生え」
 友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことがわかり、自分の行動を振り返ったり、友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いを付けながら、きまりをつくったり、守ったりするようになる。
 初めの外に1番に行きたい子の喧嘩では、お互いに1番になりたい気持ちがすごく強い負けず嫌いな子が、似たような友達とのこういう経験を通して、「あ、これってそんなにかっこいい(良いこと)ではないのかもしれない」と感じるきっかけになると思います。保育士として喧嘩の中でたくさんのことを学んでいって欲しいと思います。
 2つ目の3輪車の喧嘩では、1人で遊んでいればもちろんこのような問題は起きません。しかし、保育園という集団のところでは、様々な思いがあり、喧嘩もおきます。喧嘩ばかりじゃつまらないので、どうすればみんなが気持ちよく過ごす(遊ぶ)ことができるのかを考えた上で、ルールが生まれてくるのだと思います。それなので、少し難しいルールであっても子どもたちが必要だと思うからこそ理解し、ルールの重要性を実感することができるのです。喧嘩は大変なことです。心と体のエネルギーをたくさん使って喧嘩しますので、大変だと思います。ですが、喧嘩はとても大事なことだと思います。たくさん喧嘩してそこからたくさん考えていって欲しいものです。
 最後に、もう一つあるエピソードから考えたことがあります。給食の際に、おかわりがあります。子どもたちが自分で取るのですが、子どもがよく「何個とっていいの?」聞いてきます。私は「何個取っていいと思う?」と聞き返します。すると、「わからない」と帰ってくるので、「じゃあ、全部持って行けば?」とわざとイジワルをいうと、さすがに子どもも「全部はダメだと思う」と返してきます。ここでも”おかわりは2個までです”というルールを決めるのは簡単なのですが、私は敢えて、子どもたちに何個がいいのかを考えて欲しいのです。「たくさんあれば5個でもいいのかな」、「あと3つしかないけど、まだいっぱい後ろに並んでいるから半分にしよう」などルールや先生の言葉ではない子どもの考えが大事だと思うのです。
 「ルールで決まっているから」「あの人が言っているから」ではなく、その子の気持ちが伸びていくことができるような保育がこれからもしていけたらと思います。

 

宮川 盾夫