小さなもみじの物語

2018 年 3 月 26 日 月曜日

 1年間ひよこ組を見てきました。4月生まれから10月生まれまで月齢差はありますがみんな元気で楽しく、明るいクラスでした。そんな子どもたちと過ごす中、印象的なエピソードがあります。A君は車好きで室内ではいつも車や電車を走らせて遊んでいます。園庭では三輪車よりも手押し車が大好きでよく遊んでいます。始めの頃は手押し車で園庭中をお散歩。デコボコ道も太鼓橋のトンネルも潜って笑っていました。しかし時が経つにつれて手押し車を自らの車の様にしていました。アスレチック滑り台や砂場に行き、手押し車を放して遊んでる間に取られそうになると遊びよりも手押し車を優先する姿が見られるようになりました。
 ただ手押し車で遊んでいた頃と手押し車と一緒に遊んでいる今。ここには大きなA君の成長があります。前者ではA君が手押し車で遊ぶ関係だったものが視野が広がり、後者は手押し車在りきで他の遊びをするようになっています。
 子どもの遊びは興味あるものや好きなもので遊んでいるのが基本です。しかしその遊びも時が経ち、友だちと取り合ったりすることで視野が広がり成長していきます。この成長の延長としてごっこ遊びがあります。ごっこ遊びは複数の相手と適したおもちゃや環境が必要になります。A君は今、手押し車と他の遊びを自分で体現しています。これから少しずつ会話もできるようになり、少しずつ友だちと遊ぶようになり、それらを重ねるごとに遊びが発展して行きます。
 1年は長いようで短いですが子どもたちの成長を見るととても大きく長い時間だと思います。これからみんながどんな風に成長して行くのかとっても楽しみです。

 

岡本 万太郎

2018 年 3 月 17 日 土曜日

 もう3月になり、子どもたちも本当に大きくなりましたね。4月にはひとつ大きいクラスや小学生になりますね。
 先日、あひる組に入ることがありました。ウッドデッキに出て子どもたちが楽しそうに走って遊んでいました。あひる組の子たちは、”よーいどん”でみんなで走るのが大好きです。この日もみんなでよーいどんをして遊んでいました。その時、AちゃんがBくんとぶつかり、おでこをぶつけてしまいました。
 それをすぐそばにいたCちゃんが一部始終見ていたのですが、そのCちゃんの見ている顔がすごかったのです。Cちゃんの顔が全てを物語っていて、「あーぶつかりそう・・・」(口が少し開いて見ている表情)「ぶつかった!あ〜ぁ、痛そう・・・」(片目をぎゅっとつぶり、痛そうな表情)この心の声が表情として表れていました。その後、CちゃんはAちゃんの頭を撫でて、大丈夫〜?と気に掛けていました。
 このCちゃんの姿はまさに2つの心の成長を表していています。1つ目が、痛い(痛かった)経験値。2つ目は、相手の気持ちになって考えること。この2つが合わさって、今回のCちゃんの姿があると思います。
 経験値は言葉の通り、経験しないと得られないものです。今回は痛かった経験があったことにより、(ぶつかったら痛そう・・・)と発想したのだと思います。痛かった思い(経験)をしていない人は痛さを想像することができないでしょう。そして、相手の気持ちになって考えるという事は、相手に興味を持ち、相手のことを知ろうとして出てくるものではないのでしょうか。自分のやりたい遊びならば、お友達のおもちゃを取ってしまうくらいの自分中心だったCちゃんが、こうやって相手の気持ちを考えられるようになったのは本当に成長したんだなと感じました。
 この2つの要素があったこの事柄は一見するとどこにでもある風景だと思うのですが、子どもの育ちを見ていく上では、とても大きな事柄だったと考えています。
 これからも子どもの小さな成長を見つけられるようにアンテナを張っていきたいと思います。

 

宮川 盾夫

2018 年 3 月 10 日 土曜日

 暦の上では春になり、少しずつ寒さも和らいできましたね。子ども達はその変化に気づき、ジャンパーを脱いで園庭を走り回り、洋服が砂だらけになっても構わずに遊びを楽しんでいます。
 さて、りす組さんは幼児組への完全移行が完了し、1日の活動の流れに少しずつ慣れ始めてきています。そんなりす組さんのお友達ですが、幼児組に移行したての時には、新しいおもちゃや遊び方に目移りしたり、どれから遊べばいいのかわからず、ぽかーんと見ていることが多々ありました。しかし、周りのお兄さんやお姉さんの遊び方を見て段々と遊べるようになったり、遊びに集中するようになってきました。今回はりす組さんが楽しんで遊んでいる遊びを2つ紹介したいと思います。
 1つ目は粘土です。これまでも粘土遊びは行っていましたが、好きな時間にいつでも粘土で遊べるようになった為、朝から粘土を出して楽しんでいます。子どもたちは思い思いに粘土を捏ねたり、潰したり、丸めたり、細長くしたり…。そして「できたー!見て見て!」と言って作った物を見せてくれます。

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1枚目の写真は、Aくんがヘビを作ってから、クルクルと丸く渦巻き状にして作ったカタツムリ!こんな難しいものだってりす組さんでも作れるんですよ。

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2枚目の写真は何に見えるでしょうか?Bちゃん曰く「傘」だそうです。粘土を手の平で潰して広げ、棒の上に乗せて傘に見立てています。まさか粘土で傘を作るとは…と驚きましたが、傘を差して歩くことが好きなBちゃんらしい作品となりました。
 2つ目に紹介する遊びは、「レゴブロック」です。大きなサイズのレゴブロックはりす組保育室にもあり、長い電車にしたり、電話に見立てて「もしもし〜?」と電話でおしゃべりごっこをしたり、男の子の憧れのヒーローが身につけている剣を作ったりしてこれまで楽しんでいました。それが、幼児組さんになったら子どもたちの指以下のサイズのブロックで作るということもあり、最初はとにかくブロックをはめ、上手くはまっていなくて壊れてしまう…なんてことがありました。しかし今はお家や車、飛行機などが作れるようになりました。なかでもCちゃんが作った作品(写真3枚目参照)は何に見えますか?

 

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 実はこれ、カブトムシなんです。昨年の夏に育てたカブトムシが卵を産み、幼虫を育てているのですが、たまたま幼虫の餌となる土を新しい物に入れ替えた時に幼虫の写真を撮って見せた所、成虫のカブトムシを思い出したようで「これ、Cちゃんのカブトムシのブンちゃん」と言って見せてくれました。ツノの部分が印象的だったのか、しっかりと立派なツノがありますよね。
 さて、これまで「粘土」と「レゴブロック」の遊びを紹介しましたが、この遊びにはある共通点があります。それは…『指先を使う遊びである』ということです。実は指先はとても重要な感覚刺激の器官で、発達に大きな影響を与えると言われています。言葉を操る力や思考力、記憶力、運動能力などをつかさどるのが大脳です。この大脳に、手や指先の動きが刺激となって影響を与えると言われています。指先をたくさん動かすと、それだけ脳が活発に動き、思考力や記憶力も活性化するそうです。その為、成長期の子どもには、指先を使った遊びを積極的に取り入れてみると良いと言われています。
 紹介した2つの遊びは子どもの指の体操になるだけではなく、頭の体操にもなっているということですね。幼児組では、ほかにも「カプラ」や「スカリーノ」という積み木など子どもたちの脳を刺激する遊びを設定しています。私たち職員は、これからも子どもたちの頭の体操と素敵な作品を沢山生み出すお手伝いをしていきたいと思います。

 

田所 未帆

2018 年 3 月 3 日 土曜日


 毎年幼児組では、子ども達主体でお店屋さんごっこが開催されます。お店屋さんごっこは作っている人の気持ちや売る人の気持、お金のやり取りで欲しいものを買う事が経験のできる一つの遊びを発展させたものとして組み入れています。今年も12月に子ども達とどんなお店を出店するか話し合いが行われました。話し合いでは、おうちの人と行っているお店の名前が面白いほど出てきました。いち早く手をあげたA君は「ドンキー」と名前をあげました。「アッ僕も行ったことある~」と共感の声が。Bちゃんは「グランツリー」「いいね~」「色々なものが売っているよね~」と子どもの頭にはお店屋さんごっこのお店を探すというより自分の好きな行きたい所がどんどん浮かぶようで発言が止まらなくなってしまいました。その結果、今年は「おもちゃ屋さん」「ゲーム屋さん」「アトラクション屋さん」に決まりました。どのグループもぞう組のお友達がリーダーに立候補し、リーダーシップを発揮していました。話についていくきりん組のお友達の横で、あまり状況が理解できていなそうなうさぎ組のお友達がいましたが、この時期には異年齢児の上手な関わりができていて、あまりよくわかっていないうさぎ組のお友達の事を怒るわけでもなく、品物作りや小物作りのやりかたがわかっているきりん組のお友達やぞう組のお友達がしっかりと教えてあげていたのです。
 一つのお店の様子を例としてあげてみましょう。「おもちゃ屋さん」の様子です。「ロケット」「ぶんぶんこま」「手裏剣」を作って売ることに決定したおもちゃ屋さんでしたが作り方のよくわからないうさぎ組さんはなかなか進みません。教えてもらいながら頑張り始めるものの、やはりうさぎ組のお友達の集中は続きません。「僕、もう疲れちゃった~」と言い始めるC君に「もういいよ。後はぞう組がやるから」とぞう組のお友達は言っていました。見ていると早く仕上げる方法をぞう組のお友達は見出していました。D君E君がロケットの羽部分作成班。F、G君はロケットの窓作り班。そして、そのほかのお友達で組み立てをしながら本体部分作成。乾かす箱を用意しながらどんどん作業を進めていくと早い!早い!流れ作業状態の効率の良さというのでしょうか??あっという間にいくつものロケットが乾燥待ちの状態にしあがっていたのです。
 その後、約1か月の間、それぞれのグループで色々なものを作ったり考えたりしていました。丁度、ぞう組のお昼寝がなくなる時期でもあったので、他のクラスの寝ている時間を上手に使っている姿も見られました。「このゲーム楽しいかな」「これ作ったら買ってもらえるかな~」等と何度か保育士に相談もありましたが、ほとんど子ども発信のアイデアで、保育士は少しアドバイスをしただけでした。日がたつにつれどんどんお店屋さんごっこへの期待が膨らみ商品や準備物が増えていることが感じられました。
 お店屋さんごっこの準備はぞう組さんの力をかなり借りましたが、お店屋さんごっこ当日の販売ではきりん組さん、うさぎ組さんも負けていませんでした。「いらっしゃいませ~」「安いですよ~」「まだありますよ~」「はい、おつりです」と声を出し大はりきりのみんなでした。作ったり、売ったり、買ったりとお店屋さんごっこのねらい通りに楽しむ姿が見られたひと時でした。
 子どもが友達の様子を観察し模倣しながら、一緒に遊ぶ喜びを味わうことは、社会性の発達を促し、より豊かな人間理解へとつながっていきます。また、子ども同士で遊ぶ体験を重ねることにより、創造力を発揮しながら、長時間にわたって組織的な遊びを豊かに展開していくようになるのです。そして、友達と共に過ごすことの楽しさを十分に味わうことが重要なのです。色々な経験を通し成長していく子ども達の姿、どのように変化していくのか、楽しみです。
 毎年お店屋さんごっこの後に流行るお財布作りとお金作りですが、今年はうさぎ組のお友達を中心に流行りました。きっとお金のやり取りが楽しかったのでしょう。カラフルな手作りお財布の中に手作りのお金を入れてニッコリしているうさぎ組さん。おうちにも持ち帰っているかな~

 

近野 典子