小さなもみじの物語

2015 年 4 月 25 日 土曜日

桜が満開の季節に入園したひよこ組の子ども達は、慣らし保育が終わり、保育園生活に少しずつ慣れてきた様子が伺えるようになりました。
入園初日から泣いていたAちゃんは、抱っこをしてみても、足をバタバタさせたいたり、歌を歌ってみてもなかなか泣き止まず、何かAちゃんが泣き止む方法はないかなぁと考えていました。そこで、Aちゃんを箱車に乗せ、そのままりす組(2歳児クラス)の部屋へ遊びに行くと、今まで泣いていたAちゃんは泣き止み、しばらく周りのお友だちの事を見つめていました。りす組のお友だちも近付いて来てくれ「Aちゃんー♪かわいいー♪」など色々と話しかけてくれました。始めは、お兄さん達の積極的な声掛けに少し驚いた表情をしていたAちゃんですが、今まで不安そうだった表情から、少し和らいだ表情になっていました。お昼ご飯の時間が近付いて来たので、ひよこ組に戻ると、Aちゃんは思い出したかのようにまた泣き出してしまいました。そこへ園内を散策していたお兄さん達がたまたまひよこ組の部屋まで来てくれました。車で遊ぶ子、お友だちと玩具を取り合う子、友達と一緒に大笑いをする子など、とても賑やかになった空間の中で、今度はAちゃんだけでなく、他の子も泣くのをやめ、お兄さん達の遊びを見始めました。
その翌日も、あいにくの雨だった為、どのクラスも室内で過ごすことになり、他のクラスのお友だちが、ひよこ組に遊びに来てくれました。すると、昨日に続き、ずっと泣いていたAちゃん、B君は泣き止み、ボールを触って遊んだり、つかまり立ちをして棚の反対側にいるお兄さん達の事を眺めたりしていました。
このエピソードを見て、子ども達は、自分に近い存在(目線の近いお兄さん・お姉さん)が笑っていれば、安心し、落ち着くことが出来るということを改めて実感しました。
木月保育園では、幼児組は常に異年齢児保育を取り入れ、クラス関係なく生活し、年上の子は年下の子の見本となり、年下の子は年上の子を見て真似をして、成長をしています。そして、異年齢児保育をすることにより、年下の子ども達だけでなく、年上の子ども達も「自分が笑ったら泣き止んでくれた!」「手を握ってくれた!」など自信に繋がります。目に見える成長だけでなく、子ども達の心の成長なども育てていくのだと思います。
乳児組では、これまでなかなか異年齢の関わりを持つことが出来なかったのですが、今年は出来るだけ多く異年齢児保育を取り入れていこうという思っています。

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鈴木 翠

2015 年 4 月 17 日 金曜日

H27年4月1日。新しい年が始まり、在園児11名は「あひる組」に進級しました。新入園児のお友達は11人。合わせて22人でH27年度スタートです。
2月のことです。移行をきっかけにみんなが憧れていた「レゴブロック」を出しました。しかし、組み立てることはできず、4色のレゴブロックの入っているカゴから“ジャバー”と出すばかりの日々が続きました。まだ早かったかな~と何度も思いながら、お手伝い保育で年長さんが遊びに来るたび、レゴブロックで遊んで欲しいと声をかけ遊んでいる姿や出来上がる作品をたのしませていました。すると、自然に年長さんたちのそばで、そのできあがりの作品を譲ってもらって遊ぶようになったのでした。譲ってもらって嬉しそうな笑顔を見せていた子ども達も、いつのまにか積み木やブロックをほかのおもちゃと自分で組み合わせて遊ぶようになったのでした。一人で楽しそうに遊んでいるときはそっと見守っていました。積み木を電車に見立てて走らせたり、ブロックをごちそうに見立ててお皿に載せて遊んだりするような見立て遊びも始まってきて、見立て遊びのとき、子どもの見せる笑顔は最高でした。できあがると「みてみて!」と作った作品を自慢げに見せてくれる事も増えてきました。
ある日のできごとです。Aちゃんは緑色のブロックを上手に組み立てて「わにだよ」と見せてくれたのでした。そのワニにはしっかり口があり大きく開いていました。あまりにも上手にできていたので思わずビックリ!!「上手にできたね~」と誉めたところ、その声を聞いてか、あっという間にブロックコーナーに子ども達が集まりみんなでブロックを組み立てはじめたのでした。B君はビルのようなものを作り始めていました。どんどん高く積み重なるブロックは不安定になり倒れてしまいます。倒れるたびB君は泣き声をあげていましたが、「もう一回作れば大丈夫だよ」とそばで優しく声をかけると気を取り直し何度も組み立てなおし、頼もしい姿をみせてくれました。C君は車輪のついているブロック何台もつなげることに夢中で走らせて嬉しそうです!数に限りがあるレゴブロックなので時々お友達の使っているブロックが使いたくなってしまうこともあります。少し前までは取り合いで貸してもらえなかったお友達の泣き声が聞かれることが多かったのですが、最近は、「かーしーてー」「いーいーよー」と、やり取りをしていることが増えてきたのです。
いつの間にか、自分だけでなく回りのお友達のことを意識し優しい気持ちを持って一緒に遊ぶことが出来るようになったのだな~と嬉しく思う今日この頃です。
そんな子ども同士の素敵な姿を見ていると、大人の出来ることはどんなことなのでしょうか?見立て遊びのとき、子どもが一緒に遊びたがったら、大人は、子どもの話をゆっくり聞いてあげ、子どもの想像力をより広げられるような言葉がけをしていくことが大切なのかもしれませんね。「自分より大きな子ども」が、一番身近な先生なのかもしれません。
次の「みてみて!!」はどんなものなのでしょうか? これからの子どもの発想力にさらに期待です。

近野 典子

2015 年 4 月 11 日 土曜日

4月になり新しいお友達も増えてりす組としての生活がスタートしました。子どもたちの発語も増えて様々なことへの興味も増えています。そんなりす組さんでは今「かわいい」という言葉が多く聞こえます。
おままごとコーナーでの話ですが、AちゃんとBくんがキューピー人形を抱っこして「かわいいね」と話している姿が見られました。これはAちゃんたち自身が抱っこをされているときから「かわいいね」と言われてきたことが無意識的に残っているのだと思います。そして、そこから小さい子への興味やお世話をしたいという気持ちにつながっていくのだと感じました。また、女の子だけでなく男の子もエプロンと三角巾をして職員や保護者のところにやってきて「かわいい?」と聞く子もいます。そこで「かわいいね」と答えると女の子はもちろん、男の子もとても嬉しそうな顔をして遊びに戻っていきます。
他にも、何でも自分でやりたい時期で色々なことにチャレンジしているりす組さんですが、思うようにいかず泣いてしまうことも多々…。しかし、そんな時に気持ちの切り替えのタイミングで「○○した方がかわいいよ」など「かわいい」というフレーズがあるだけであっという間に気持ちの切り替えが出来てしまう子もいます。必ずしもこの時期の子どもたちに響く言葉というわけではないと思いますが、今のりす組さんには「かわいい」という言葉は魔法の言葉であると思います。
子どもへの適切な言葉かけをしていくということは難しいことだと思います。しかし、子どもの問いかけなどに対して、適当な相槌を返しているだけでは子どもの心は満足しません。そこには子どものことを思い、どのような返答を待っているのかを理解し受け止めていくことが大切なのです。
これから益々言葉が増えてきて子どもとの言葉のやり取りが増えていき、大人たちの声かけやテレビでの言葉などをどんどん吸収していく子どもたち。今後どんな言葉で私たちを楽しませてくれるか楽しみですね。

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蛭崎 晶弘

2015 年 4 月 4 日 土曜日

桜の花が咲き、春が訪れまた新しい年がスタートしました。保育園の子どもたちも、外に出ると『あ、蟻がいた‼』『つくし見つけた~‼』と春を見つける度に嬉しそうに教えてくれます。
春は出会いと別れの季節。保育園でも3月に卒園式がありました。卒園児は卒園と進学に期待を膨らませ、誇らしげな顔で卒園式に望んでいました。在園児代表で出た年中組も、送り出す気持ちを持って参加する姿が見られました。
春の別れは卒園だけでなく諸事情で転園してしまう子もいます。そのお別れ会でのエピソードです。
今まで一緒に遊んで楽しかったことを子どもたちで話したり、写真を撮ったりしていると、それまで楽しそうにしていた子どもたちの中に下を向いて沈んでいる子が数名いました。どうしたのか聞いてみるとAちゃんが突然泣き始めてしまい、中々言葉になりませんでした。少し待つと落ち着いたのか話をしてくれたのですが、とても悲しそうに『お友だちがいなくなっちゃうのが寂しすぎるよ~』と再び涙を流していました。それを見てBちゃんも『寂しいね・・・』というとCちゃんも『うん、遊べなくなっちゃう』と泣きそうになっている子が増え、感動のお別れ会になりました。転園する子は『また遊べるよ』と優しく声をかけたり、泣いてる子や泣きそうになっている子にくっついていました。お別れ会が終わってもみんな口々に『また遊ぼうね!』『忘れないでね!』と約束をしているのも印象的でした。
これは今まで一緒に生活してきた時間の中で友だちとの関係を築いてきたから起きたことです。ただ一緒に過ごすだけでなく、楽しく遊び、時にはケンカをしながらも互いに思い合い、出来た関係だからこそ別れが辛く感じたのですね。また、この先もう会えないのではないかという先の見通しがはっきりと持てるようになったことで、遠くへ行ってしまうこと、離れてしまうことがどんなことなのかをしっかりと理解出来ているところに子どもたちの成長を感じられます。その後も泣いてしまった子の涙は止まらず、園庭に出ても泣き続けていましたが、周りの友だちの励ましで泣き止み転園する子と遊ぶことが出来ていました。友だちとの関わりはいいものですね!
保育園は生活の場ですが、友だちとの関わり方や年下の子、年上の子への関わり方、大人との関わり方など人間関係が多くあります。日々の生活の中で友だちと遊ぶことを楽しみ、多くの関わりの中で自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを受け入れて友だちとの関係を作っていきます。
子どもたちが気の合う友だちと毎日を楽しく過ごせるように、これからも見守っていきたいと思います。

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鈴木 辰徳