木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

ルールのある遊び その後(幼児組編)

2022.01.06

最近幼児組ではトランプが流行っています。ババ抜きや神経衰弱、7並べなどの定番から、たこやき、51、ゴーフィッシュなど大人も初めて聞くようなゲームまで、先生や保護者から教えてもらい、それをまたお友達に教えてあげ、うきうき組を中心に様々なトランプゲームを楽しんでいます。

4ヶ月前はどきどき、うきうき組の子たちがやっているカードゲームを近くでそっと見たり、カルタや風船ゲームなどの簡単なカードゲームをクラスのお友達と一緒に楽しんでいたのびのびさん。トランプも初めは見ているだけでしたが、おうちで保護者の方に教えてもらったのでしょう。知らないうちにルールを覚え、今ではどきどき、うきうき組の子たちがやっていると「仲間にいーれーてー」と声をかけて、ババ抜きや神経衰弱など簡単なルールのゲームを一緒に楽しんでいます。

 

のびのび組の中で高月齢児のAちゃん。負けず嫌いで、よく「Aちゃんもできるよ」といろいろなことをやって見せてくれます。この日はおうちで練習してきたと、どきどき組の子たちに混ざって保育園で初めて神経衰弱をしていました。その練習の成果を発揮するようにしっかりとカードの位置を覚え、何枚か取ることができました。

しかし、どきどき組の子たちは毎日何度も先生やお友達と勝負をしているので非にならないくらいたくさんのカードを取っていきます。結果は惨敗。「もう嫌だ!やめる!」となるかな…と心配して見ていましたが、Aちゃんは「どきどきさんはすごいね。Aちゃんこれしか取れなかった…」と、負けて悔しい気持ちをぐっと堪える姿が垣間見えました。

そして「おうちでやるときは勝てるんだけどな。」とポツリ。もしかしたらおうちでやるときは保護者やきょうだいが手加減をしてくれていたのかもしれません。幼児組では異年齢児が一緒に生活をしていて、日々の生活の中でお手伝いをすることはあっても、遊びの中で手加減をしたりハンデを与えたりすることはありません。そのため発達差によってはのびのび組が不利になってしまうような状況は多々あります。

このような環境の中で生活をする子どもたちは、同じくらいの友達と遊ぶことで自分の実力を知り、負けて悔しい気持ちから負けたくない!という気持ちに繋がり、負けないようにするためにはどうしたらいいかを考えます。Aちゃんは負けたあとも何度も先生やお友達と一緒に神経衰弱を楽しみ、少しずつ取れる枚数が増えてきました。「どきどきさんはいっぱいやってるから強いんだね」と自分の中で負けないようにするためにはたくさんやるという答えを見つけたのでしょう。

Aちゃんのように前向きになる子もいれば、もう負けるのは嫌…とやめてしまう子もいます。そのときは無理にやらせることはせず、その子の気持ちが前向きになるまで待ち、タイミングを見て大人と一緒に遊びます。負けて悔しいという経験も必要ですが、勝ったら嬉しいという経験も必要だと思うので、大人と遊ぶことでゲームの楽しさを知り、またお友達と一緒に遊べるようになればいいなと思っています。

もう少しでるんるん組が移行してきます。クラスの中で真ん中という立ち位置になり、今までとは違う気持ちを味わうことになるでしょう。様々な葛藤の中で少しずつどきどき組になる準備をしなければいけません。残り3ヶ月。少しずつ大人になっていくのびのびさんを見届けていきたいと思います。

梅原

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