木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

くっついた!(1歳児クラス・すくすく組)

2022.12.16

ある日の朝、すくすく組のAくんが磁石のブロックで遊んでいました。
ブロックをくっつけて、アイスを作ったり、電車を作ったり…。
色々な形にしてるなぁ〜と見ていると、「あっ!!」とビックリした顔のAくん。
遊んでいた場所にパーテーションがあり、その脚にブロックがくっついたことに気付いたのです。

「くっついたね」と言うと、「くっついた!」と驚くAくん。
「他にもくっつくところがあるかな?」と私が尋ねると、今度はパーテーションの部分にブロックをくっつけてみています。
でも、パーテーションは木。くっつきません。
「あれ?」と不思議そう。「くっつかないね〜?」と言うと「ね~」と言いながら少し考えたあと、今度はパーテーションのドアの部分にブロックをくっつけました。
でも、ドアはプラスチック。くっつきません。
「あれ??」またまた不思議そうな顔。
「ここもくっつかないね〜」と言うと、次は同じように床にも試してみましたが、くっつきません。

Aくんは、パーテーションの木の部分、ドアの部分、床、脚の部分を何回か場所を変えながらブロックをくっつけようとしていました。
何度か試し、くっつくのは脚の部分だけだ、と学んだのでしょう。

「くっついた〜」と言いながら、脚の部分にブロックをくっつけていました。

 

「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の中に、「思考力の芽生え」という項目があります。
これは、身近な事象に好奇心や探求心を持って、物の性質や仕組みに気づいたり、考えたり、予想したり、工夫したりするなどして、多様な関わりを楽しむようになることを目的としています。

「幼児期の終わりまでに育ってほしいこと」ですが、年長になったからといってすぐに育つわけではありません。
乳児期のうちから、遊びを通して、「不思議だな」「もっと知りたい!」「やってみたい!」という気持ちを味わい、試したり、失敗を繰り返しながら、学んでいくものです。
主体的に学ぶことで、自分で考える力、実際に試して見る力、学んだことを生かす力等が育まれていきます。

『この磁石のブロックがくっつくのは、パーテーションの脚の部分。』
誰かに教えられたわけではなく、Aくんが自分で何度も試し、経験し、出した結論です。

子どもたちの「なぜだろう?」という不思議に思う気持ちや、「もっと知りたい!」「試してみたい!!」という探究心をたくさん感じられるような言葉掛けや、経験できる環境を用意できるように心掛けていきたいです。

早野

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