木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

ただいまとおかえり(1歳児クラス・すくすく組編)

2021.07.30

進級してから3ヶ月が経ち、すくすく組のお友だちには入園してから2度目の夏が訪れようとしています。

去年の夏には不安定ながらも一生懸命歩いたり、ずり這いで動き回っていた子どもたちも、今では子どもたち同士で手を繋ぎ、公園で元気いっぱい走り回っています。
大人の1年と子どもの1年の差をひしひしと感じている今日この頃です。

雨が続く6月のとある日、すくすく組は室内でお買い物ごっこをしていました。
すくすく組のお友だちは日頃からおままごとが大好きで、エプロンや三角巾を付けたり、オモチャがパンパンに入ったカバンを持ってニコニコ歩いています。

そんな姿からお買い物ごっこをしよう!と用意しました。そして、結果は大盛況!!
大きなホワイトボードに食材のイラストが描かれたマグネットを貼り、子どもたちは「これください」と言ってお買い物をします。お買い物と言ってもまだお金の受け渡しなどのやり取りを行うのは発達的にも難しいので、一言声をかけるお約束にしました。

Aくんは、用意してあったトートバッグとナップザックの2種類からナップザックを選びました。いつもおんぶ紐でぬいぐるみをおんぶして遊んでいる姿をよく見かけるので、背中に何かを背負うのが好きなのかもしれません。そういう点にも子どもの性格が出ますね。

まだ自分の力で背負う事は難しいので、「やって~」と保育士にお願いしていました。
ナップザックを背負って買い物に出かけたAくんは、ホワイトボードのお店の前に着くと「おいしそうねぇ」とニコニコしながら食材を眺めています。
「これくーだーさい!」とニンジンやジャガイモ、卵など、好きな食材をどんどんカバンにつめていくAくん。
そのカバンを持ってどこに行くのかな~と様子を見ていると、子どもたちがお家に見立てて遊んでくれたらいいな、とこっそり用意していた、カーペットの上にテーブルを置いたゾーンにやってきました。
そして…「ただいまー!」と大きな声でご挨拶をしたAくん!
他のお友だちも「おかえりー!」とAくんを出迎えていました。

せっかくお買い物に行ったのなら、お家に帰ってこれたらいいな。そんな思いで用意していたお家ゾーンでしたが、子どもたちにはこちらの想定以上にお家に見立てて遊びこんでくれたのです。
それ以降も、「いってきまーす!」「おかえりなさーい!」「おかえりー!」「ただいまー!」と元気な声が響きました。

カーペットや仕切りを置いて、周りと少し違う空間を作ることで、子どもたちも空間の線引きが付きやすく、見立て遊びがしやすかったのかもしれません。

 

子どもたちは、きっとママやパパとお買い物に行くとき、お仕事に行くのを見送るとき、家庭での「いってきます」や「おかえり」が身についているのだなと感心するとともに、もうそこまでできるのか…と感慨深い気持ちになりました。
子どもたちは、こちらが想像しているよりもずっとたくさんの事を吸収し、早いスピードで成長していますね。
「ありがとう」や「ごめんなさい」も大切な言葉ですが、1つのお家から家族が出かけていくとき、職場や保育園、スーパーなど家族が色々な場所からお家に帰ってきて家族が集まったときの「おかえり」「ただいま」は、一見何気ないやり取りですが個人的にはとても大切にしているやり取りです。そんなやり取りを、遊びの中で自然と引き出せたことがとても嬉しく、また子どもたちの成長を実感しました。
これからも、遊びを通して子どもたちと共に成長していきたいと思います。

平塚 美宇

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