木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「小さな先生誕生」(ひよこ組編)

2013.12.22

   楽しかった生活発表会も終わり、あっという間に、今年もあとわずかとなりました。4月に入園した時は赤ちゃんだったひよこ組の子供たちも、一人歩きやお喋りがとても上手になり、日々すくすく成長中です!

   今回は、そんな成長にビックリしたエピソードを紹介します!
   10月下旬。食事前に、レストランで食事の準備をしようと子ども達にエプロンを着けていると、Aちゃんがお友達のエプロンを持っていました。おや?と思って見ていると、なんとAちゃんはエプロンのマジックテープを外したと思うと、保育士のようにお友達にエプロンを着けてあげていました。Aちゃんは、お母さんや保育士にやってもらうことを見て覚えていたのですね!「Aちゃんすごいね~!」と褒められたAちゃんは、それから毎日お友達にエプロンを着けてくれるようになりました。最初は、先生が良いっ!と嫌がっていたお友達も、次第にAちゃんに着けて~とお願いする姿が見られ始めるようになり、ひよこ組に小さな先生が誕生しました!

   それから2ヶ月後のひよこ組…。食事前になると、私も着けたい!僕も着けてあげたい!とAちゃん以外にも、沢山の小さな先生が誕生しています。Aちゃんと保育士のやりとりを、周りの子ども達もしっかり見ていたのですね。レストラン以外でも、寝ているお友達にトントンと入眠を促してあげたり、お友達にパジャマ袋を渡してあげたりと、小さな先生達は大活躍しています。

   このように、保育士やお友達の真似をすることを、「模倣」と言います。一歳半~2歳前後は、特に生活の中で模倣することが増える時期だと言われています。その模倣した行動に、保育者や周りの人が褒めたり笑ったりすることで、赤ちゃんは自分の行動や存在が認められて満足するそうです。また、模倣して、褒められて嬉しかったことは、習慣化していきます。赤ちゃんの模倣としての言動には知恵の発達だけではなく、心の成長が深く関連しています。赤ちゃんは心の成長に支えられて行動を起こし、模倣行動に対する大人の反応ぶりをとおしてますます大人との心の交流を深めていきます。

   模倣は、人間の発達の上での大切な学習行動なのですね。私達大人は、子ども達の生活や遊びの中での模倣を大切に見守り、子どもの存在を認めてあげたいですね。でも、たまにドキッとすることを模倣されてしまうこともあるので、私も子どものお手本になれるよう気をつけていきたいと思います。

中澤 明日香

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