木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「このやり方でできるかな?」1歳児あひる組編

2023.04.10

新学期になり、暖かく気持ちいい風が吹く今日この頃。あひる組さんで起きた微笑ましい出来事をお伝えしたいと思います。最近、園にある大型遊具のv字バランスができるようになったaちゃん。クラスで一番最初にできるようになり、他のお友達はじっとaちゃんが登っている姿をじっと観察していました。じっと見ていた1人のbくん。大型遊具のv字バランスをするのに、まず乳児用のボルダリングをしなければいけません。aちゃんがボルダリングを一生懸命登っている姿を見て、「こうやって登るんだ!」と理解したbくん。

 

 

 

 

いざ、挑戦してみるとなかなか登ることができず「うー。」と近くにいた職員の顔を見て、できなかったことを伝えていました。職員はbくんに「頑張れ頑張れ!見てるからね!」と応援をすると、bくんはスタート地点に戻り、じっと何かを考えて動きが止まった様子。何してるんだろう、と思いつつ近くで見守っていると、数分した後に動き出し、今度はbくんなりに考えた登り方で挑戦していました。正面からではなく、後ろ向きで登ろうとしていました。頑張って登ろうとしますが、なかなか成功することはできず、諦めてしまいました。また別の日。今回も前回と同様、どうやって登ろうか模索していた様子。今回は後ろ向きで登ろうとはせず、本来正しい正面から登っている姿が見られました。bくんなりに経験したことから考察した結果なんだと思います。子どもなりに様々なことを考えて行動しているのだなと感じた日でした。厚生労働省、保育所保育指針解説によると「自立心」についてこのように記載されています。「身近な環境に主体的に関わりさまざまな活動を楽しむ中で、しなけらばならないことを自覚し、自分の力で行うために考えたり、工夫したりしながら、諦めずにやり遂げることで達成感を味わい、自信を持って行動するようになる。」また、10の姿の自立心では、他者の指示に通りに行動するのではなく、自分で考え主体性を持って行動することが幼児期終了時までに育ってほしい姿として定められています。このことが今回の出来事に当てはまると感じました。自立心は、保育園だからこそできる経験の一つであると思います。乳児期に多く一連の経験ができ自立心が芽生えるように日々意識して保育をしてかなければならないと改めて感じました。bくん以外の他の子どもたちにも自分から積極的に挑戦する、やりたい意欲「自立心」を育てられるように、様々な経験をする機会を増やし、挑戦して達成感が味わえるような保育を引き続き行なっていきたいと思います。また、bくんには、最後まで登れるようにサポートし、一緒に達成感を味わえるようにしていきたいです。1歳児 河田

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