木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「発達のバトン」(3.4.5歳児幼児組編)

2018.06.02

 新年度を迎えて2ヶ月が経ちました。ぞう組は遠足やお泊り保育、和太鼓などを行い、少しずつ年長児としての意識が高まってきたように思います。
 先日ぞう組さんが一番に園庭に出た時の出来事です。その日はどのクラスも園庭を使っておらず、思いっきり走り回れることを感じ取ったのか元気に走り回っている子が多かったので、小さなトラックを書いてあげました。すると、一人の男の子が昨年の運動会を思い出したのか「リレーがしたい」と言ってきたのです。そこで、メンバーを集め、バトンの代わりに小さなボールを持ちリレーが始まりました。私の記憶では、きりん組の時は勝ち負けなどにはあまり興味がなく、ルールを理解していない子も多かったと思います。しかし、その日はいざ始まるとしっかりとルールを理解し、次々とバトンを受け渡す姿を見ることができたのです。勝ち負けも理解をして負けると悔しがり泣きだしてしまいそうな子もいました。そんな出来事から日々の積み重ねによって、子どもたちの発達は生まれているのだと改めて実感しました。
 年中頃から年長頃にかけての子どもの発達としては、目的を持った集団行動が盛んになり今まで以上に仲間を大切にする気持ちが育ってきます。また、楽しく活動するためにそれぞれの役割を決めたり、遊びのルールを守ること、仲良く遊ぶための方法を考えるようになっていきます。またその一方で、自分の主張と相手の意見をぶつけ合うことも多くなり、ケンカや言い争いが増えます。その時、すぐに大人に頼るのではなく友達同士で問題を解決しようという姿が見られるようになります。このようなやり取りを繰り返す中で、集団としての団結心が高まり友達との絆が強くなっていきます。そして、友達同士の関係が親密になり、秘密や約束事を大切にしたり出来る限り守ろうとする姿が見られるようになり、集団の中でお互いが協力し合いながら遊びを行うようになっていきます。保育園生活の中で、異年齢での関わりによるお当番活動、園庭やホールでのリトミック・運動遊び・ゲーム、友達との関わりを深めていくピーステーブルなど様々な場面において発達を促し、子どもたちは成長をしていきます。
 これから、和太鼓の発表や運動会、生活発表会などを通して益々成長していきます。友だちとのつながりをより深めていく事で、集団での遊びや小学校への期待感などに繋げていってもらいたいと思います。

 

 蛭崎 晶弘

top