木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「いたいいたいよー」ひよこ・あひる組編

2026.08.24

遊びの中で、友だちとの関わりが少しずつ深まっているあひる組さん。優しい子どもの気づきの様子をご紹介させて頂きます。

ある日、Bちゃんの顔の小さな怪我を見つけたAちゃん。すると、じっとBちゃんの様子を見つめながら「いたいたいよー」と保育者に教えてくれました。「そうだね。痛そうだね。大丈夫?って聞いてあげようか」と保育者が伝えると、Aちゃんは友だちのそばに近づき、「だいじょーぶ?」と、まだ少したどたどしさの残る言葉で声をかけていました。その姿からは、「友だちが痛そう」「大丈夫かな?」と相手の様子に気づき、心配する気持ちが育っていることが感じられます。今回のAちゃんも、ただ「怪我をしている」と発見しただけではありませんでした。

1歳児の子どもたちは、まだ自分の思いを言葉で十分に伝えることが難しい時期です。それでも、表情や仕草、指差し、そして少しずつ増えてきた言葉を使いながら、身近な人とのやり取りを楽しむようになっていきます。

 

 

 

保育者が子どもの気づきを受け止め、「痛そうだね」「大丈夫かな?」と気持ちを言葉にしていくことで、子どもは少しずつ「こういうときには、こんな言葉で伝えるんだ」ということを経験していきます。これは、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の一つである「言葉による伝え合い」にもつながっていく大切な経験です。今はまだ「だいじょうぶ?」と一言伝えることでも、その積み重ねが、やがて自分の思いや考えを言葉で伝えたり、相手の話を聞いたりする力へとつながっていきます。

こうした経験を重ねることで、少しずつ「自分だけ」ではなく、「友だちも一緒に」という視点が育っていきます。1歳児の子どもたちにとって、友だちとの関わりはまだまだ始まったばかりです。おもちゃの取り合いになったり、思いがぶつかったりすることもあります。けれど、そんな日々の中にも、「友だちがいる」「友だちも自分と同じように嬉しい、悲しい、痛いという気持ちを持っている」と知っていく瞬間があります。今回のAちゃんの姿は、まさにそんな心の育ちが感じられる一場面でした。

保育者がすべてを言葉にして伝えてしまうのではなく、子ども自身の「気づいた」「伝えたい」という気持ちを大切にしながら、必要なところで言葉を添えていく。「どうしたのかな?」「痛そうだね」「大丈夫?って聞いてみようか」そんな保育者とのやり取りを通して、子ども自身が友だちとの関わり方を少しずつ学んでいきます。そして「だいじょーぶ?」と一生懸命に伝えるAちゃんの姿を見て、Bちゃんも誰かに大切にしてもらう心地よさを感じているのかもしれません。

これからも子どもたちが友だちとの関わりの中で感じた「嬉しい」「楽しい」「心配」「大丈夫かな?」という気持ちを大切に受け止めながら、人と関わることの楽しさや、誰かを思いやる心が育っていく過程を見守っていきたいと思います。

ひよこ・あひる組  服部

top