木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「チャレンジする力」(3・4・5歳児 幼児組編)

2014.11.01

 先日、天気にも恵まれ木月保育園では、運動会が行われました。
 少し緊張している子、朝から張り切っている子等々ひとりひとり楽しみにしている様子が伺えました。
 運動会が近づくにつれて、幼児組では、「飛び箱やりたいからホールあけて」という声や、園庭では「鉄棒やりたい」「先生見てて」と一生懸命縄飛びに取り組む姿を見せてくれました。
 その中でも私が印象に残っていたのは、飛び箱を見ていた時でした。毎朝のように飛び箱へ向かう子どもたち。飛び箱を目の前にすると、高さや勢いは充分なのに少し怖いという思いも生まれ、途中で勢いが止まってしまう事も度々ありました。また、あと少しという所でお尻が飛び箱の端に当たってしまい悔しそうにしていたり、子どもたちの眼差しは真剣でした。「絶対飛べるよ!」「あともう少しだよ!」「手をもう少し前についたらいいんじゃない?」と友だちや職員からの励ましやアドバイスを背に何回もチャレンジしていました。
 ある日いつもと同じように、何人かの子どもたちがホールで飛び箱の練習を行っていました。そのうちの1人の子がいつになく真剣な顔つきで飛び箱の前に立ちました。「強気いく!!」と呟くと飛び箱をしっかり見つめながら走り出しました。すると、今まで飛べなかった5段を飛び越していました。自分でも飛べた事にビックリした表情でしたが、次の瞬間「飛べた!」と少し驚きながらも、笑顔になっていました。すぐにお友達にも「飛べたよ!!」と嬉しそうな表情で話していました。私も自分の事のように喜びました。
 子どもは、何かにチャレンジする時、人と競って行うだけではなく、その子自身が前よりも色々な事が出来るようになりたいと思ったり、自分自身が楽しみながら取り組む事が大切だと感じました。また、その喜びを一緒に喜んだり、認めあえる友達や大人がいるという事も次の物事にチャレンジする大きな力になるのではないかと思います。
 1つ1つの行事や日々の生活を通じて、前に進もうとする子どもたち。認め合い協力していける保育園ならではの生活の中で、そんな場面にいくつ出会えるのか、楽しみに過ごしていきたいと思います。

 

中川智香子

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