木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「遊びの発展からお友達とのやりとりまで」2歳児りす組編

2020.12.07

久しぶりに雨が降り、お部屋で遊ぶことになったある日の出来事です。

今日は女の子たちの間でお人形のお世話が人気な様子です。しかし、お人形はみんな裸ん坊。なので、もっと遊びが楽しめるかな?と思い、今まで倉庫にしまってあった赤ちゃんの洋服や靴、靴下などの着替えセットを出してみることにしました。すると…予想道り、赤ちゃんで遊んで女の子たちが夢中になって新しいお洋服を手に取り始めたのです。特に靴やおんぶひもなど、今までなかったものは魅力的に映ったようでした。

そんな中、一人の子どもが「今日は雨が降っているから長靴にするの。先生履かせて~!」とお人形と長靴を持ってきたのです。保育士はこの日、実際に雨が降っていて、それを遊びに繋げて長靴を選んでいることに気づき、遊びが発展しているな~と感じました。また、別の子は「靴下と靴を履かせて~!」と持ってきてくれたため履かせてあげると、トントンと赤ちゃんを歩かせるような動きをさせて遊びを楽しんでいました。赤ちゃんをそのようにして遊ばせる姿は初めて見たので、「あぁ、道具があるとこんな遊び方もできるのだな~」と新しい発見をすることができました。

そんなふうにして盛り上がりと見せていたお人形遊びですが、ほかの子もどんどんやりたいと言って参加する子が増えてきました。今度は「この赤ちゃんが使いたい」(赤ちゃんは4種類あります)「あのお靴が使いたい」と言った声があちらこちらから聞こえてくるようになったのです。たしかに、先に遊んでいたお友達が何種類かまとめてお洋服を持っている姿がありました。そこで保育士が洋服をたくさん持っているお友達に「お洋服屋さんですか~??ちょっとこの赤ちゃん、裸ん坊で寒そうなんです。実は、お洋服がなくて困っているんで、何かお洋服、売ってくれませんか??」と声をかけてみたのです。すると…お洋服をたくさん持っていた子どもたちは快く「は~い!いいですよ~!」とお店屋さんになりきってお洋服を貸してくれました。また、別のところでは「先生…Aちゃんあっちの赤ちゃんが使いたいの…」と相談してきた子がいました。側にAちゃんが使いたい赤ちゃんが使いたい人形を持っている子がいたため、「そしたらBちゃんに持っているお人形交換してってお願いしてみたら?」と声を掛けました。Aちゃんは保育士に一緒に行ってほしいというので2人でBちゃんにお願いしてみると、Bちゃんは「いいよ!」と、スッとお人形を交換してくれたのです。

最初は赤ちゃんの人形が裸ん坊でも誰も気にする様子もなく、常に置いてある洋服を着せて遊ぶ姿も見られませんでした。しかし、少しおもちゃが変わることによって、思わぬ盛り上がりを見せたり、遊びの発展が見られたり、遊びの発展がさらに子ども同士の関わりにも繋がったのです。遊び一つをとっても、環境設定やどんなものを用意するのかで全く違った盛り上がりがあったり、いつもと違う子どもたちの姿がみられ、改めて用意する環境の大切さを感じた一日でした。

そして、いよいよ年明けからは幼児組に移行が始まります。環境や雰囲気もガラッと変わりますが、新しいおもちゃも増えるので確実に遊びの幅は風呂がると思います。新しい環境、新しい玩具を楽しみながら子どもたち自身で様々な遊びを経験し、様々な遊びを発展させていけるよう見守っていきたいと思います。  りす組 川上 雪乃

 

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