木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「全てが自分のオリジナル」幼児組編

2020.07.06

雨の多い季節になりましたが、外で遊べない日も子どもたちは自分の好きな遊びを見つけ毎日楽しく遊んでいます。

今回は幼児組で昨年度から行っている廃材で作った作品を朝の会で紹介する作品紹介についてお話ししたいと思います。幼児組では、おうちからいらなくなった空き箱などの廃材を持ってきていただき、子どもたちがその廃材で自由に制作をすることが流行っています。そんな色々な廃材で作った作品を朝の会にみんなの前で紹介をする作品紹介という時間があります。作品紹介をしたいお友だちは作品を作り終わってから朝の会より前に職員に「作品を紹介したいです」と申請します。そのあと指定の机に作品を置いておき、その作品を作るために使用した場所やものの片付けを行い、しっかりと朝の会に間に合うことが条件となっています。そして朝の会の最後に職員が「作品紹介をしたいよと先生に言いにきたお友だちは作品を持って前に出てください」と声を掛け、作品紹介したい子どもは作品を手に取り前に出てきてやっと作品紹介をすることができます。作品紹介をする際に①名前②何を作ったのか③作る時大変だったことなどみんなに伝えたいことを言う流れとなっていますが、昨年から行っているぞう組やきりん組のお友だちの多くはしっかりとこの流れを守って発表することができます。職員があまり手助けをしなくても自分で発表して見せることができるようになってきました。しかし、うさぎ組のお友だちは作品を紹介するところの準備まではできるもののいざみんなの前にも立つと緊張してしまい自分の名前を言えなかったり、何を作ったのか自分でも分からなくなってしまったりと4月頃はなんとか作品をみんなに見せることが精一杯な子が多かったのですが、毎日作品を作り前にでて発表したり、毎日お兄さんお姉さんの発表を見ることでここ最近うさぎ組のお友だちの発表がぐんと成長してきています。大きな声で自分の名前と何を作ったのかを言うだけではなく、「難しかったところはテープを貼るところです」「ここは取れやすいから優しくなら遊んでもいいよ」と難しかったところだったり、みんなへの一言を自ら言うことができるようになりました。

このように”作品紹介”の中で、自分の言葉で発表し友達に伝えるという「言葉」の部分の成長が見られました。誰かに言わせられたわけではない自分で考え作った時のことを思い出し、その時の感情や今自分の手にある作品をみんなに見てもらい、作った喜びや苦労を伝えるというこどもたちの主体性が見られる瞬間だと思います。また、お友だち同士の話し言葉とは違い大勢の前で発表する時の言葉も職員が教えたわけではありません。最初は「切るのが難しかった」と言っていた子が作品紹介の場を何回も経験するうちに「難しかったところはハサミで切るところです」というようになったのです。最初は少し誘導的に司会進行をしていた職員ですが、今は「何か一言ありますか?」と聞く以外はほとんど子どもの発表を見守っていますが、自分の言葉で発表する子どもたちの姿が見られます。毎日友達の作品紹介を見て聞いたり、自分が経験をすることで身についた作品紹介での発表の仕方。この数ヶ月で見られた子どもたちの成長にはただただ驚くばかりです。

これからも子どもたちが自分の言葉で表現をする場を多く持ち、話すだけでなくお互いの話を聞き伝え合う喜び・楽しみを感じていって欲しいなと思います。幼児組 佐々木 舞

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