木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「あかちゃんの秘密」0歳児ひよこ組編

2019.04.22

新年度が始まりました。ひよこ組には元気な12名の子たちが入園してくれました。

始めのうちは、「慣らし保育」といって、お父さんお母さんも赤ちゃんたちも、ちょっとずつ慣れてほしいという思いから、保育時間を短く設定しています。この「慣らし保育」の時間に、赤ちゃんは、様々なことに出逢います。初めての環境、初めての先生、初めてのお友だち、初めてのごはん、初めてのお昼寝…初めてづくしの毎日ですが、1日1日様々なことを吸収し、入園1週間の間に、色んなお顔を見せてくれました。クラスで1番月齢の低い6か月のAくん。初日はシクシク泣いていましたが、3日もすると座椅子に寄りかかり、泣き叫んでいるお友だちをジーっと見ています。その余裕たる姿は、まるで王様のよう。2日間ママが逆に落ち込んでしまうくらい、ニコニコ笑顔で遊んでいたBちゃん。3日目にして、泣き出してしまい、お顔を真っ赤にして泣き続けています。みんなが泣いている中、好きなおもちゃを見つけては、マイペースに遊ぶCくん。クラス1、ひよこ組のおもちゃに詳しいかもしれません。あまりの豪快の泣きっぷりにいつも誰かの背中におんぶされているDちゃん。どの保育士の背中が一番寝心地がいいのか、きっともう彼女は気づいていることでしょう。登園直後から大泣きで、しばらくすると眠りについてしまうEくん。全てなかったことにしたいのかもしれません。泣いては遊び、泣いては遊びを繰り返していたFくん。早くも、憧れの存在を見つけたようで、気づくとCくんのそばにいることが多くなってきました。こんな個性溢れる赤ちゃんたちに、職員一同メロメロですが、そもそも赤ちゃんは、その姿かたちや動きからしてかわいらしいと感じさせる存在ですよね。それにはどうやら理由があるようなのです。赤ちゃんは、いろんな刺激の中でも、人が発する刺激が大好きです。人の顔が好き、声が好き、動きが好きで、人がいるとそちらに視線を向け、その人の動きに同調して反応を示します。赤ちゃんが、泣いたり笑ったり、感情を自分に向けて表現していると感じると、大人はつい言葉をかけたり抱き上げたりなど、赤ちゃんを気遣う反応を返します。言葉がなくても、赤ちゃんの心を自然に読み取り、気遣ってしまっているからです。それが、知らず知らずのうちに、赤ちゃんの発達にプラスに働きます。つまり、赤ちゃんは生まれながらにして、人を相互作用に引き込む力を持っており、その相互作用によって発達に必要なものを自ら取り込んでいるのです。ここまで読んで、お気づきになった方もいるでしょう。そうです。 どうやら手のひらで転がされてるのは、私たち大人のようです。さあこの1年間で、どんなことを取り込み、大きくなっていくのか楽しみになってきました。

覚悟はできました。ちいさなちいさな手のひらのなかで、思う存分ころがされようと思います。

                            ひよこ組 眞弓 知子

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