木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「みーつけた!!」(3,4,5歳児 幼児組編)

2018.05.05

 5月になり、暖かい日が続いていますね。つい2ヶ月前はあんなに寒い日が続いていたのに。さらに最近は、夏のような日差しの日もありますね。天気が良く、暖かい日が続くと子どもたちは活動的になり、園庭で遊ぶ時間では思いっきり体を動かして遊んでいます。そんな時、A子ちゃんが”いいものみーつけた!”という顔をしながらこちらに寄ってきてあるものを見せてくれました。
 「ねぇねぇ、こんな面白いの見つけたの!!私、これに口を書く!」何を見つけたと思いますか?A子ちゃんは石をみせてくれました。三角形の平べったい石です。凹凸もなく絵を描くには最適な平べったさなのです。A子ちゃんにはその石を見たときに、描きたい顔のイメージがパッと浮かんだのでしょう。その発想力は子どもは本当に豊かです。
 大人にとってはただの石かもしれませんが、子どもにとってみると素敵な素材なのです。石に絵を描くというのは面白い発想です。ですが、一般論では石に絵を描くなんて、と思うかもしれません。”これはこうやって使うもの”という固定概念を大人は持ってしまいがちですが、子どもは”これはこう”という考えはもっていません。だからこそ、大人には考えもつかないような面白い発想が出てくることもあるのです。
 保育所保育指針の中の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の中で、”身近な事象に積極的に関わる中で、物の性質や仕組みなどを感じ取ったり、気付いたりし、考えたり、予想したり、工夫したりするなど、多様な関わりを楽しむようになる。”と書いてあります。こういう姿になれるように保育士は気をつけて子どもたちに関わっています。
「ねーねー、あれさ・・・」「これ見て!」という子どもの声掛けは新しい発想の始まりの瞬間の可能性があります。子どもの声掛けに耳を傾け、子どもの面白い発想、発見を共に楽しめる柔軟な気持ちを持っていたいものです。

宮川 盾夫

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