木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「おかわりまだかな」(栄養士による給食編)

2017.10.28

 本格的に秋になり、過ごしやすい気候になりました。肌寒い日もありますので、風邪や感染症には気を付けていきたいですね。
 幼児組で一緒に食事をしているときの出来事です。Aくんが食事が終わり、しばらくじっと座っていました。Aくんに「どうしたの?」と聞くと、Aくんは「おかわり待ってるの。」と言いました。Aくんはおかわりボードを注意深く見ながら、おかわりが出ないかと見計らっていました。おかわりが表示されるとすぐにおかわりに向かいます。取ってきたのは「梨」でした。果物のおかわりはいつも争奪戦です。
 幼児組の配膳はバイキング方式ですので、子どもたちが第一陣、第二陣、第三陣と流れていきます。バイキング方式によって、空腹の程度や好き嫌いに合わせて、子ども一人一人が自分で食べられる量を決めることができます。また、自分で考えることで、自己決定力や思考力の向上にも繋がります。分量としましては、「普通」と「ちょっと」を選ぶことができますので、第一陣、第二陣、第三陣で「ちょっと」を選んだ子の分がおかわりに回ります。従って、みんなが「普通」を選ぶと基本的におかわりはありません。しかし、配膳が進むほど、おかわりが出る可能性が増えますので、通常ですと、あとから配膳に来た子の方がおかわりをたくさんできるようになってしまいます。ですので、お腹を空かせて早く配膳に来た第一陣の子には、できる限り別におかわりを用意するようにしています。
 苦手なものでも一口は食べるというルールもありますので、見た目やにおい、味付けや食感など、経験上苦手なものであれば、子どもたちは自分の頭で考えて「ちょっと」にします。新メニューや久々に登場するメニュー程、子どもたちは慎重に考えるようになります。一口食べて美味しければ完食し、おかわりもして結果的に定量を食べられたということもよくあります。また、お友達や大人が美味しそうに食べている様子を見て、食べてみようかなという気持ちにもなります。
 午睡前に「今日○○と△△おかわりしたよ!」「全部おかわりした!」と教えてくれる子もたくさんいます。おかわりは子どもにとって楽しみの一つであり、食べる意欲につながります。子どもたちの「もっと食べたい!」という気持ちを大切に思い、日々美味しい給食作りに励みたいと思います。

 

栄養士  中島 啓太

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