木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「遊びの進化」(1歳児あひる組編)

2017.08.19

 本格的に夏の暑さを感じる日が多くなってきました。シャワーやプール遊びなど夏ならではの遊びを楽しんでいる一方で、プールに入れない子や午後の自由遊びの時間に室内遊びも充実しています。
 そんなある日の室内遊びでの出来事です。三人の子どもがトレーにお椀やコップをのせて、その中に食べ物を入れておままごとを楽しんでいました。するとAちゃんが持っていたコップをB君が取ってしまいました。Aちゃんは「Aちゃんの~Aちゃんが使ってるの~」と言うとB君はそのまま使っていました。そこで職員が「B君使いたいのはわかるけど、今Aちゃんが使っていたよ~どうぞしてあげよう」と言うとB君はコップを返してあげました。取り合いも一段落したので、職員はそのまま子ども達の輪に入り一緒に遊びました。その後職員が給食の時に歌っている歌を歌い始めると子ども達も歌い始めました。歌い終えて“いただきます”をして食べ始めると、それを見ていたお友達が二人「い~れ~て」と来たので「い~い~よ」と言って一緒に食べ始めました。Cちゃんは人形を抱っこしてご飯をあげていたり、Dちゃんは「よく食べたね~スイカ食べよう」と職員の真似をしていました。最後にはみんなで「美味しかったね~ごちそうさま~」と言っておままごと遊びが終わりました。
 今までは“見立て遊び”をしていたあひる組さん。最近では“見立て遊び”から“ごっこ遊び”をする子ども達が増え、遊びが発展しています。“見立て遊び”とは普段一緒に過ごす大人が行っていることを真似しはじめます。挨拶やお茶を飲むふりなど、日常のちょっとした行動をよく見て真似をするのが特徴で、物を何かに見立てて遊ぶ様になってきます。例えば箱を車や電車に見立てたり、保育園でいうとチェーンリングをご飯に見立てておままごとをしていました。“ごっこ遊び”とはお人形などの小道具を上手に使いながら、設定をたてて遊びます。普段一緒に過ごす大人だけでなく、お友達と一緒に遊ぶ様になってきます。小さな集団の中で遊ぶようになり、友達同士で同じようなイメージを持てるようになったことを意味します。役割を演じるごっこ遊びの中で、子どもは言葉でのやり取りにより、言語力・表現力が成長し社会性も身につけていきます。社会性とは、子ども達の自己主張と自己抑制の成長の上にあり、自分の気持ちを伝えるだけではなく、相手の気持ちを意識して少しずつ我慢を覚えていきます。
 今後も子ども達の遊びが発展し、楽しめる様に様々な遊びを子ども達と一緒に楽しみつつ、成長を見守っていきたいと思います。その様子が保護者の方々にも伝わるようにキッズリーなどを通してお伝え出来ればと思っています。

 

藤内 駿

top