木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「やっと鳴ったよ」(りす組編)

2014.03.09

りすぐみが移行をしてから1ヶ月がたちました。子どもたちも幼児ぐみでの生活に慣れてきました。
 幼児ぐみでは、新しい玩具も増え、迷路やはさみマスターなどの手先あそび、カプラやスカリーノと言った積木で大きな作品を作ったりと好きな遊びを見つけ過ごしています。
 新しい玩具の一つで今までは、お兄さん、お姉さんが使っている姿を見ているだけでしたが、移行後より自分のピアニカホースを持ちピアニカを好きな時に使えるようになり、子どもたちも喜んで遊んでいます。
 はじめは、お兄さん、お姉さんの見よう見まねで、息をふいて鍵盤を押しても音が中々ならないAくん。何度やっても音がならずふてくされていると近くにいた年中ぐみのBちゃんが『こうやるんだよ』と息のふき方を教えてくれました。一緒に何度かふく練習をしていると、なんとAくんのピアニカから音がでました。AくんもBちゃんも大喜びでした。
 翌日、ピアニカ用の楽譜を持ち、『これ、やりたい!』とピアニカが大好きになったAくん。一緒に遊んでいるところにBちゃんが『できたぁ!?』と声をかけてくれました。『Bちゃんも一緒にピアニカしよう』と声をかけると、自分用のピアニカを持ってきて、『このうたはね、赤の鍵盤を2回おして~』と教えてくれました。教えてもらった鍵盤をゆっくりおし、一曲を弾き終えると『すごい!上手!!』とBちゃんがたくさんほめてくれ、Aくんも達成感でいっぱいの表情でした。
  Aくんは、元々消極的な性格で年上のお友だちと関わることが苦手で自ら関わることがありませんでした。しかし、今回Bちゃんに優しくしてもらった経験が自信へと繋がり、今では、自ら話しかけたり他の子とも一緒に遊ぶ姿も増えてきました。
 このように異年齢保育をする中で、年下の子に対して優しく対応することで自分自身に対して自信に繋がったり、思いやりの気持ちが芽生えてきます。また、年上の子に対して、憧れや真似をしようとする気持ちが芽生えてきたり、年上の子にサポートしてもらいできたことの喜びや意欲につながります。
 これからも、子どもたちが保育生活を通じて、さまざまな関わりをしていけるように、私たちも環境をつくっていきたいと思います。

百々 麻美

top