木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「いつかきっと」(あひる組編)

2013.09.15

   沢山の経験をする中で色々なことばを理解出来るようになったあひるぐみの子ども達。
ことばでのやり取りも少しずつ増えてきました。
   お友達とのやり取りの中で「かして!」「あとで!」というやり取りをよく耳にします。
「あとで!」とは言っても中々待てずに泣いてしまったり、ずっと使い続けている姿や使いたくて無理やり取ってしまったり…しばしばトラブルになってしまう事も…   また、「だめよ」という事もあり保育士が間に入り、「いま使ってるよ」等他の伝え方も知らせていっています。しかし、少しずつ違う姿も見られるようになってきました。
    いつものように「かして」「あとで」というやり取りがありました。「かして」と言った子には「今Aちゃんが使っているから少し待ってようね」と伝え「あとで」と言った子には「Bちゃん待ってるからあとで貸してあげてね」と伝えました。私はずっと使っているかもしれないなと思っていたのですが、しばらくするとBちゃんが「かして」と言っていたおもちゃで遊んでいました。Aちゃんに「ちゃんと貸してあげたんだね」と言うと笑顔でうなずいていました。
   大人から見るとなんで貸してあげないのかな?沢山持っているから1個貸してあげればいいのに…と思う場面に沢山出合います。すぐに貸してあげられない場面にもどかしさを感じる事もありますが、子どもは自分なりに考えて行動しているのだと思いました。大人も同じですが自分自身が考えて、気持ちが満たされていると自分以外の人の事を考えられたり、自分の物を分けてあげる事が出来るようになるのだと思います。
   自分だけのものという満足出来る時期があるからこそ、貸してあげるという事も出来るのかも知れません。今すぐには出来なくても「いつか」出来ると信じて焦らず子どもの姿を見ていきたいですね。

 

中川智香子

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