木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

『出会いの数だけ増えるモノ・・・』(3・4・5歳児幼児組編)

2015.04.04

桜の花が咲き、春が訪れまた新しい年がスタートしました。保育園の子どもたちも、外に出ると『あ、蟻がいた‼』『つくし見つけた~‼』と春を見つける度に嬉しそうに教えてくれます。
春は出会いと別れの季節。保育園でも3月に卒園式がありました。卒園児は卒園と進学に期待を膨らませ、誇らしげな顔で卒園式に望んでいました。在園児代表で出た年中組も、送り出す気持ちを持って参加する姿が見られました。
春の別れは卒園だけでなく諸事情で転園してしまう子もいます。そのお別れ会でのエピソードです。
今まで一緒に遊んで楽しかったことを子どもたちで話したり、写真を撮ったりしていると、それまで楽しそうにしていた子どもたちの中に下を向いて沈んでいる子が数名いました。どうしたのか聞いてみるとAちゃんが突然泣き始めてしまい、中々言葉になりませんでした。少し待つと落ち着いたのか話をしてくれたのですが、とても悲しそうに『お友だちがいなくなっちゃうのが寂しすぎるよ~』と再び涙を流していました。それを見てBちゃんも『寂しいね・・・』というとCちゃんも『うん、遊べなくなっちゃう』と泣きそうになっている子が増え、感動のお別れ会になりました。転園する子は『また遊べるよ』と優しく声をかけたり、泣いてる子や泣きそうになっている子にくっついていました。お別れ会が終わってもみんな口々に『また遊ぼうね!』『忘れないでね!』と約束をしているのも印象的でした。
これは今まで一緒に生活してきた時間の中で友だちとの関係を築いてきたから起きたことです。ただ一緒に過ごすだけでなく、楽しく遊び、時にはケンカをしながらも互いに思い合い、出来た関係だからこそ別れが辛く感じたのですね。また、この先もう会えないのではないかという先の見通しがはっきりと持てるようになったことで、遠くへ行ってしまうこと、離れてしまうことがどんなことなのかをしっかりと理解出来ているところに子どもたちの成長を感じられます。その後も泣いてしまった子の涙は止まらず、園庭に出ても泣き続けていましたが、周りの友だちの励ましで泣き止み転園する子と遊ぶことが出来ていました。友だちとの関わりはいいものですね!
保育園は生活の場ですが、友だちとの関わり方や年下の子、年上の子への関わり方、大人との関わり方など人間関係が多くあります。日々の生活の中で友だちと遊ぶことを楽しみ、多くの関わりの中で自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを受け入れて友だちとの関係を作っていきます。
子どもたちが気の合う友だちと毎日を楽しく過ごせるように、これからも見守っていきたいと思います。

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鈴木 辰徳

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