乳幼児教育

タイムアウト

2010.05.15

 「キッズスキル」の中に、「タイムアウトできるようにする」というものがあるそうです。「怒っているときは感情のままに発言してしまうので、怒鳴ってしまうこともあるでしょう。親だって人間です。大人の側が感情的になったときにはタイムアウトを取りましょう。怒鳴りそうになったら、“今とても怒っていてちゃんと考えられないから、10分待ってちょうだい。10分したら必ず部屋に戻ってくるから”と言って、部屋を出ます。10分、一人で落ち着く時間を取りましょう。」とあるそうです。
 欧米の保育園や幼稚園には「けんかコーナー」や「ピーステーブル」と言われる場所がよくあると聞きます。この場所で思う存分ケンカするのです。ケンカすると言っても殴り合うのではなく、納得がいくまで話し合うのです。昨年の年長児はよく話し合いをしていました。お互いが納得いくまで長い時には1時間も話し合っていました。しかし、時には感情的になり、片方が怒り、また片方が泣いてしまうと言う結果になった事も多々ありました。このような時にこの「けんかコーナー」のような場所が確保されていたら、もう少し良い解決が出来たかもしれません。
 「けんかコーナー」には、そこで話し合うということでそこまで行く間に少し頭が冷やされるという効果があるそうです。この本にも、「人間の感情に良い、悪いはありません。怒ること、悲しいことは誰にでもあることです。大人が自分の気持ちを伝えることで、子どもは誰でも怒ったりイライラしたりすることがあるのは、普通のことなのだと認識できるからです。時間を決めて、その時間が経ったら必ず戻ってくることを伝える。突然出ていくと、子どもは見捨てられたと不安になります。時間を設定することで子どもに安心感が生まれます。もしも子どもに怒鳴ったり、感情的に怒ってしまったりしたら、あとで素直に謝る。大人も間違いをすることがあることがわかり、子どもも自分が間違ったことをしたときに謝れるようになる。」そうです。
 日本の園でも3,4,5歳児の部屋に「けんかコーナー」を作ったところ、けんかを始めた子どもたちは、その場に行って話し合いをするようになったようです。子どもたちは、環境を用意するだけでも自分たちで解決しようとするのですね
 木月保育園でもいつかこの「けんかコーナー」が現れるかもしれません。お楽しみに。

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