その他

アメリカにおける児童観

2009.11.30

よく5歳児のお母さんが卒園前に話されることがあります。「うちの子は小学校に行ったら、ちゃんと先生の話を聞けるだろうか?授業に付いていけるだろうか」と・・・?確かに園では、勉強もしませんし、先生の人数も学校よりも少し多く配置されているので、不安になるのも当然だと思います。では、どのような子どもに育てばよいのでしょうか?30分間以上も椅子に座り、静かに先生の話を聞き、早くから、読み書きや足し算、英語を学ぶことが大切なのでしょうか?
藤森先生の講演では、幼児期においては認知的なものよりも、体験からの学ぶことがとても大切だとの話もありました。一人一人の能力の範囲内での選択肢を用意し、自分に合った課題を見つけることが出来る力。そして、大勢の友達の中で、しっかりと相手の話を聞き、自分の意見を言える力を付けることが大切です。すると何にでも意欲を持ち、自然と勉強にも興味が出てくるのかなと思います。

おたよりのつづき・・・!
日本における児童観について、山口県立大學の准教授であるウィルソン・エイミーさんが書いていました。
「アメリカでは、子どもは“小さな大人”としてみられることが多いように思います。生まれて間もないのに、飾り付けがきちんとされた個室を与えて、1歳児なのに、小さなジーパンをはかせて。厚い生地のジャケットやひも付きの靴、大人のものと変わらないようなファッション。お話が少しできるようになったら、選択肢を与えて“今日はパン?シリアル?”“どっちの絵本がいいの?”とか、子どもの考え方や意見がしっかり育つような教育をしています。しつけにおいても、大人の社会で子どもが礼儀正しくいられるように、しっかりとした“YES・NO”を求めるし、従わないと罰を与えることがあります。(近年では、体罰ではなく、好きなテレビが見られないとか、一定期間と友達と遊べないとか)。それがうまくいったときに、礼儀正しい子どもに育つのですが、その逆に、ショッピングセンターのど真ん中で体を床に投げ出して大泣きしている子どもを見ることも少なくありません。」子どもに選択させるというのは、一見子ども主体に思いますが、実は礼儀から意見を言わせようとしたり、また、責任をとらせようという大人の考え方をあてはめていることが多く、子どもの意見を尊重しているというわけではないようです。ですから、かえって、このような礼儀正しさの強要は、わがままを言ったり、無理なことを強引に押し通そうとする子を生んでしまっているのです。それに比べて、日本では、こう考えているということが続けて書かれています。
つづく・・・(^^;)

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