木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「絵本から平和を伝える・考える」1歳児あひる組

2022.03.14

最近、ニュースや新聞で目にするのは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について。胸が締め付けられる映像が画面を通して流れてきます。ロシア・ウクライナの方たち、そして、子ども達が一日も早く思いっきり遊べる日常が戻ってきますよう祈っています。ウクライナという国をよく耳にするようになりウクライナが身近な存在になると、頭に浮かぶのがウクライナ民謡である『てぶくろ』というお話。私が子どもの頃からある絵本で、何度も繰り返し読んだのを覚えています。皆さんも子どもの頃、見たことがあるという方も多いのではないのでしょうか。(日本で発行部数300万部以上らしいです)今回はこの『てぶくろ』の絵本をご紹介します。

さて、どんなお話かと言いますと…、~おじいさんと子犬が森を歩いていると、手袋を片方落としてしまいます。その手袋を見つけた森の動物たちが「私も入れて」と手袋の中に入っていき、最後には手袋の中がギュウギュウになっていく…というお話です。動物たちの名前には「くいしんぼうねずみ」「おしゃれぎつね」など、それぞれ特徴的で個性的な名前がついていて、登場人物がネズミ・キツネ・クマ…と、小動物からすると天敵である動物たちもいて、同じ手袋の中に様々な動物が入り、住みだす情景に子どもながらに不思議な光景で少し暖かい気持ちになったのを覚えています。また、少しずつ手袋の家に玄関のドアがつき、屋根が付き、窓もついて…と、家らしく変わっていく過程も面白いのです。

 

 

 

大人になった今、『てぶくろ』の絵本について、もう一度どんな絵本なのか調べてみると、テーマにあるのは「わけあう・わかちあう」で「一つの手袋に様々な動物が入り、違う人たちが共に生きるお話」とも言われているそうです。なんだか、今の世界状況に必要なものが詰まっているような絵本ですね。人にはそれぞれの「正義」があります。しかし、その正義を貫くために、戦うのではなく、分かち合う・分け合う気持ちで、良い方向へ向かっていくことを願っています。そして『てぶくろ』という作品が、平和を考えるきっかけになればと思っています。あひる組 小池

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