木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「貸して~」0歳児ひよこ組編

2021.09.20

日々めまぐるしく成長しているひよこ組のお友達。入園当初は、自分からお友達と関わることはほとんどなく、それぞれが好きな遊びを見つけて過ごしていましたが、最近は少しずつお友達と関わる姿が見られるようになってきました。面白そうなことは、お友達の真似をしてみたり、楽しみを共有する姿も見られることもあります。最近ひよこ組のお部屋では『コロコロチャイム』が子どもたちに人気の玩具の一つです。コロコロチャイムとは、上の穴のあいている部分にボールを落とし、ボールがコロコロ下へ転がっていく玩具なのですが、今のひよこ組の子どもたちは、コロコロチャイムのボールを両手に持ち、ボールを叩き合わせて、かんかん音をならす事がブームのようです。コロコロチャイムのボールを叩き合わせカンカン音をならして遊んでいるお友達を見つけると、次々と真似をしてみんなでカンカンして遊んでいます。しかし、ボールにも数があるため、ボールをめぐって、取り合いをする姿も度々見られ始めました。保育士はそんな姿を見つける度、お友達のボールを無理やりとるのではなく、両手をだして『貸してー!』と伝えるんだよ。とジェスチャー付きで伝えています。

 

 

 

しかしまだ0歳児。今すぐ使いたい!気持ちが先走り、ボールを持っているお友達を追いかけたり、取り合いでケンカに発展してしまうこともあります。ただ、子ども同士のケンカには、大人がすぐに介入せず、子どもたち同士のやりとりをすぐ近くで見守ることも大切なので、じーっと我慢。口や手が出そうになったら、即介入しますが、取り合いしている時間は、子どもたちの姿を近くで見守るようにしています。取り合いになる姿など、あまりご家庭では見られない姿かもしれませんが、保育園ではこのような姿が度々見られます。実は、このような姿こそ子ども達にとって成長するための学びの一つなのです。どんなに自分の好きな玩具があってもお友達に使われていたり、自分が欲しいと思ったタイミングで使えなかったりすることが保育園ではありますが、取り合いになることは【集団の中でしかできない経験、体験であり子どもが育つチャンス】なのです。その都度、貸し借りができるように貸してほしい子の取り合いを経て、子ども達自身が人との付き合い、社会や集団のルール、約束事を少しずつ学んでいけるようこれからも見守っていきたいと思います。  ひよこ組 百々 麻美

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