木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「ごっこ遊びってすごい!」幼児組編

2021.02.22

2月になり、幼児組に2歳児クラスのりす組が移行してきて、幼児フロアは2歳児3歳児4歳児で過ごし始めました。そんな子どもたちが毎日楽しく遊び過ごせるように幼児フロアにはいくつかの「ゾーン」があります。中でも人気はおおままごとゾーン。今回はそんなおままごとゾーンで興味深い遊びをしていた子どもたちのお話をしたいと思います。3歳児クラスのうさぎ組の子どもたちはおままごとゾーンが大好きで、毎日毎日おままごとゾーンで楽しく遊んでいます。おおままごとでの遊びといえばごっこ遊びを想像する方も多いと思います。ごっこ遊びの中でも盛り上がるのが家族ごっこなのですが、今年のうさぎ組は違いました。去年の秋ごろから「保育園ごっこ」というのでしょうか?幼児組にいる実際の保育士になりきったり、年長児になりきったりして幼児組の1日を真似して盛り上がっています。中でも、朝の会、帰りの会などのお当番活動を真似して楽しんでいるどもたちですが、みんなの動きをよく見ているな~と感じる部分が多いです。

 

 

 

 

 

 

朝の歌をピアノで弾く保育士の真似っこをする子がいたり、年長児しかできない仕事をやる真似っこをする子がいたり、中には…お山座りができていない子に声をかける保育士の真似っこをする子がいたり…。声掛けの内容まで保育士の言葉と同じ言葉。そんな言葉を聞いていると言葉がけの一つ一つが子どもたちの心にこんなに残るものなのだから、子ども達としっかり向き合って丁寧な言葉がけをしていかなくてはいけないな~という気持ちになりました。お当番活動をピックアップして楽しんでいるというところから、給食の時間のお当番活動のごっこ遊びもできたら楽しいのではないかと考えつい最近一緒におままごとゾーンに入り子どもたちが給食の配膳当番ができるように環境設定を行ってみました。すると子どもたちは大喜び!実は給食の配膳は年長児が行っておりうさぎ組はまだやったことがないので憧れの気持ちが強かったようです。お当番をやりたい子がエプロンと三角巾を付け食べ物や食器を並べて「ちょっと、ふつうどっちですか?」と上手に聞きながら配膳を始めました。

 

 

 

 

 

 

初めてのはずなのにとても上手にできており、嬉しそうな表情を浮かべ「もう給食当番できちゃうもん!」と自信にもつながったように見えました。配膳をしてもらう側の子も食べ終えた後はいつものようにお皿を重ねて置く場所を作ったり、よりリアルな設定を自分たちで行っていました。しかし、この後さらに面白いことが起こったのです。ついさっきまでおままごとゾーンの近くで遊んでいた4歳児クラスのきりん組の子が近づいてきて「私たちもお姉さんに教えて貰ったから教えてあげるよ」といって配膳を手伝い始めたのです。今の幼児組ではきりん組の子が配膳しているのですが、初めての時に年長児に引き継ぎという形で教わっていました。それをこのごっこ遊びで始めたのです。最初は保育士がきっかけで始まった給食の配膳ごっこですが、自分たちでごっこ遊びの領域を超えて内容をどんどん発展させていく子どもたちの姿にとても驚かされました。本来、ごっこ遊びをするようになる前に「見立て遊び」や「つもり遊び」があり、年齢とともに遊びがリアルになり「ごっこ遊び」へと発展していくのです。周りの大人や友達の様子を観察し、子どもたちの中で強く印象に残ったシーンや日常の一コマなどを切り取り、それらを再現して楽しむようになります。三軒だけにとどまらず、ユニークで自由な設定を盛り込んで世界観を構築していく子もいます。そして一人だけでなく複数人のお友達が関わり事で社会性やコミュニケーション力も身に付けていきます。このように、多くの事を体得することのできる「ごっこ遊び」で子どもたちの遊びの中にあり独自の社会観をより伸ばし発展していけるように日々変わる子どもたちの興味や遊びの内容に合わせて環境設定を行い、子どもたちの成長、発達を支えていきたいと思います。幼児組 佐々木 舞

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