木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「待つ」ことは成長への近道 1歳児あひる組編

2020.11.09

葉の色は緑から赤に変わり、10月も終わって11月に入りました。最近になって季節の変わり目をとても感じます。季節の変わり目とともに少しずつ大きくなっているあひる組さん。そんなあひる組さんのお部屋での出来事をお話ししたいと思います。

ある夕方のことです。あひる組の男の子A君がお部屋にある靴下を持ってきて私の前に来ました。A君の行動から見て、私に「上手に履けるから見ててね」と言う事を伝えに来たのだと思いました。そのAくんに対し私は「見てるよ!頑張ってね!」と伝えました。その言葉を聞いたA君はすぐさま靴下を持って履き始めたのです。最初は靴下の入り口がつま先に引っかかり「うーん」と言いながら苦戦していましたが自分のペースでゆっくりゆっくりと履くことができました。「できたね!すごいね!」と褒めてあげるとても嬉しそうな顔をしていました。今、あひる組さんではお部屋にある着替えセットとして遊び用の靴下を自分で履いて遊んでいる姿が多く見られます。最近では「さっきまで履いてなかったのに、いつの間に履いたの?」と思うぐらい履くのが早いお友達も増えてきました。幼児フロアの上のキャットウォークにも様々な職種の洋服や動物の帽子などを自分の好きな洋服を選んで着ることができるスペースもあります。このように遊びの中でも練習できるように保育園内では子どもが着脱の練習ができるように靴下や洋服など置いてあります。このように遊びの中で着脱の練習をすると、楽しめて学ぶことができるので、気持ちよく楽しく着脱の練習をすることができます。そして、着ることができた、履くことができたと達成感を感じることができます。この繰り返しで、子どもたちは学んでいき、実際に活動の中での着脱に挑戦しています。園庭に出る際の靴下の着脱、園庭から帰ってきて汚れてしまったズボンを脱ぎ、新しいズボンに履き替える際に、職員は子どもが自分でできるよう近くに置いて履けるように広げ、最後まで自分でできるようにします。やってあげるのではなく、できるまで待っています。「待つ」ということで、子ども自身が自分でどのようにすればできるのか考えて行います。失敗し、考えるということを何回も行うことで徐々にできるようになります。そのことが達成感となり、自信につながります。ですが、そこに「早く!」など急かせるような声かけをしてしまったり、替わりにやってあげたりしてしまうと子どもの成長できるきっかけを失ってしまうことになります。「待つ」ことは時と場合によりできなかったりする事もありますが、木月保育園では子どもたちを信じて待っていることがほとんどです。「待つ」ということは言葉にすると簡単ですが、保育の「待つ」という意味はとても深いです。日々の生活の中で、子どもたちに多くの経験ができるように「待ってあげる」ことと同時にどのようにすればできるようになるのか、子どもが自分で考えられるような声かけもして、今後の保育に続けていきたいと思います。    あひる組 河田 真帆

 

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