木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「なんだろう??考える力」(0歳児ひよこ組編)

2018.02.24

  言葉もたくさん話せるようになり、やりとりも上手になって来たひよこ組の子どもたち。そんな子どもたちの中で、先日更に成長している姿を見ることができました。
 自由に遊んでいる時間に、Aくんが絵本を持って来て、読んで欲しい様子で私に渡して来ました。その本は、「 おきがえいろいろかくれんぼ 」という絵本で、あひる組のお部屋に来てから子どもたちが読むようになった絵本です。色のページと形がくり抜かれたページが見開きで開かれている状態で、その形の説明が少し書かれていて「なにかな?」と問いかけをします。そして、くり抜きのページをめくると、色がくり抜きから見えて、色のついた身に付けるものの形が出来上がるという仕組みです。
 私は、この日この絵本を、子どもが考えられるところまで考えてから、めくって正解を言うというやり方で読み聞かせをしていました。最後の問題は「おうどいろ」で「あたまのうえにのせるもの。なにかな?」という言葉が書かれていました。Aくんは、この言葉を聞いて分からずに悩んでいました。私は「頭の上に乗せるものだよ」と頭を触りながら、何かをかぶるふりをしました。Aくんは私を真剣に見ながら一生懸命考え、ハッとした顔で「ぼうち!」と叫びました。私は、「分からないな…」と思いながら、自分なりに一生懸命考え、正解を導き出したという、Aくんの考える力の成長に感激しました。そして、「すごいね!!Aくん!!!」とAくんの頭を撫でながら思いっきり褒めました。Aくんは、得意げに嬉しそうな顔をしていました。
 今、乳児保育が重要視されています。その理由は、感情をコントロールする脳の部分は、8、9ヶ月から2歳で成長が決まり、ほとんどの脳の拡大の時期は乳児期だと言われているからです。そして、その脳の拡大に重要なのは、質の高い保育であり、質の高さとは「質問的・応答的な言葉がけや言葉遣い」だということでした。逆に、指示ばかりの言葉がけをしていると、脳は縮小していってしまうそうです。
 子どもたちにたくさん問いかけをしたり、しっかりと答えてあげる関わりを大切にして、子どもたちの豊かな心を育てていきたいです。

 

落合みお

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