木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「Aちゃんとの出会い」(フリー編)

2015.03.28

ひよこ組に用事があり部屋に入ると、視線を感じることがあります。Aちゃんが私から目が離せずジーッと見つめています。私もなにをするわけでもなく、ただ目があっただけなのに、泣き出してしまう始末でした。また、数か月経っても同じような視線を感じ、「Aちゃん!」なんて声をかけたら、担任のところに走って(?)しがみつき、顔を隠すなど、なかなか慣れてくれませんでした。
Aちゃんがあひる組になっても、やはり私を見つけると釘づけになり立ちすくんでしまいます。数か月たつと、目が合うとなんと!『バイバイ』と自ら手を振ってきました。手を振る行為バイバイをすればその場から私がどこかに行くと思ったのでしょう、こうすればこうなるという先を見ることが少しずつできるようになっているのですね。私も申し訳ないので早々に部屋から退去していますが、ついつい、もう1度顔を出してしまい、最終的に泣いてしまいます。りす組でも、私を見つけるとさっさっと担任のところ走っていき、ずーっと私を見ています、泣くわけだはなく、ただずーっと、怖いもの見たさ?なのでしょうか?
しかし、Aちゃんが幼児組になると、だんだん挨拶を返してくれるようになり、私が他の子たちと遊んでいるのを見て、友だちがいれば一緒に遊んでくれるようにもなってきました。しかし、まだAちゃんからから話しかけてくることはなかったのですが、年長児になると急に『キムチ〜これどうやるの?』『これやろうよ』『手伝うことある?』など、自ら親しく(?)話すことが多くなりました。
幼児組になると生活空間が広がり、安心できる関係を基盤として、探索行動していきます、身近な人や身の回りにある物に自発的に働きかけていくようになるそうです。また、いろいろなことに、少しは我慢が出来るようになります。そして友達や相手を許したり認めたりする社会生活に必要な基本的な能力が身につくようになります。そこで私のことも友達を通して、この人は安全だ、一緒に遊んでもいい、何か頼んでも満たしてくれると思い感じ、仲間の一人として受け入れたくれたのでしょう?
そんな、Aちゃんも今年卒園します。今ではこうすればもっと面白いに違いないという自信と、今度はこうすればもっと楽しくなるに違いないという予想や見通しを立てる能力が育っています。これからどんな小学生になるのかたのしみです。これからも子どもたちの育ちの刺激の一部となり、育ちのお手伝いをしたいと思います。良い意味で刺激になり子どもたちと楽しい時間を過ごせるようにお部屋にお邪魔していこうと思っております。

 

木村 広美

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