木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

そんなことはやめるんだ(1歳児クラス・すくすく組編)

2022.07.22

一歳児クラスでは最近、友だちの使っている玩具を取ってしまうということが増えています。使っている友だちをじーっと見て、床に置いた瞬間にさっと取り持っていってしまったり、時には強引に取り、状況によっては引っ張り合いの取り合いをしている姿も見られます。

 

一見するとただのトラブルなのですが、ただなんとなく取るだけなのではなく、自分の使いたい物を友だちが使っている時につい取ってしまうなど、理由があっての行動になります。まだ上手く「貸して」を言えない発達段階に見られる姿ですね。

そんな時に保育園では一度使っていた友だちに玩具を返してから、「かーしーてー」とのやり取りの見本を見せたり、取ってしまった子と一緒に「かーしーてー」と間に入って貸し借りができるようにしています。

 

一歳の頃は色々なことに興味を持ちます。その中でも身近にいる大人の真似をすることが多く子どものモデルとなってしまうので、優しく丁寧な関わりをすることで子どもたちも優しい関わりができていくのですね!

 

ある日のこと、本を持っていた子(A君)に一人の子(Bちゃん)が後ろをついて行きました。A君が園庭の方を見ていると、Bちゃんがすっと近づき本を取ろうとしましたがうまく取れず失敗となりました。が、どうしても本が見たいBちゃんは強引に行き、本の掴み合いになりました。

すぐに止められる場所に行きましたが、その近くに取り合いの様子を見ている子(C君)がいたので少し様子を見てみると、C君がA君とBちゃんの間に入り仲裁に入ったのです。

二人の間に入ったC君は二人の顔を見て首を横に振り、まるで「やれやれ、そんなことはやめるんだ、なかよくしようよ。」と言っているようで、二人も何かを感じ取ったのか取り合いをやめ一緒に本を読んでいました。

 

物の貸し借りは集団生活の中で子どもが身につける人間関係や社会性の一歩目とも捉えられます。大人が貸し借りの見本をすることで友だちとのやり取りで必要な力がつていくだけでなく、そのやり取りをした子どもがまぁまあとケンカの仲裁に入っていくなど、改めて乳児期は人間関係の土台となるの大切な時期なのだなということを感じました。

日々、子どもに見られているということを意識して丁寧な関わりを続けていきたいと思います。

 

鈴木

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