木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

着脱の自立にむけて(1歳児クラス・すくすく組編)

2021.06.04

お友達の存在に気づき、お友達と一緒に遊ぶって楽しいな♪と感じられるようになってきたすくすく組さん。
最近は、衣服の着脱やおもちゃの片付け等、身の回りのことも自分でしようと頑張っています。

おむつ交換のあと ”自分ではけるかな?” とズボンを渡すと、「はく~。」 と言って自分で履こうとする姿がちらほら見られます。

着脱の自立は、興味を持つところやタイミングが月齢によっても違ったり、個人差が大きいことから、子どもの成長や気持ちに合わせて進めています。着替えさせてもらったり、着替えているお友達を見たりする経験から、子どもの”やりたい!”という気持ちを育てていきます。

そして、子どもの着脱への気持ちが育ってきたら、”できた!” の感覚をつかんでもらうため、まずは靴下を脱ぐなどの簡単なことから始め、シャツから頭を抜くなどの脱ぎ着の最後の部分を子どもたちにまかせて成功体験を積み重ねていきます。徐々に援助を減らし、自立に向けた声掛けをしていきます。

  

例えば

■シャツを頭から出す → 『あごを引いてごらん。』 『もうすぐお顔がトンネルを出るよ』
■袖を通す → 『おててはどこにあるかな?。』
■ズボンを上げる → 『よいしょ、よいしょ』 『いち.にの.さん!』
■すそを下げる → 『ピッピッって引っ張ってね』
など動きがイメージしやすい声掛けを行います。

“Aちゃん、自分で履けるかな?” の問いに、「うん。はく!」 と返答があった場合は、
”先生が見てるからね。” と声をかけ、じっと見守ります。
もし困っているような様子が見られた場合は ”手伝ってほしいときは、先生に伝えてね” とだけ伝えます。

自立=一人で出来ることではなく、出来ないことがあった時に、人に頼むことができること。だからです。
「できない!」 「やって!」 と保育者に頼むことができるのも立派な自立です!

保育者は、やろうという気持ちを尊重しながら、出来ないことはさりげなく援助をし、
出来た時は、”やったね!足が出たね” “Aちゃん、すごーい。自分で履けたね!” と一緒に喜びます。

子どもが自分ひとりで出来るようになるのは喜びですが、短絡的に “ひとりで着替える” ことだけを目標とするのではなく、長期的スパンで見守ることも大切です。

普段、自分でズボンを履いているBちゃんが 「できない!」 と伝えてくることがありました。
“ もうBちゃんはズボン一人で履けるでしょ。 自分で履いてごらん。” と自立を促すこともできましたが、
そんな時は 「今日は手伝ってほしいのね。」 と子どもの気持ちに寄り添うようにしています。
一度やってもらったからといって、出来なくなる訳ではないからです。それよりも甘えたい気持ちを尊重しています。

 

特にこの年齢は、やりたい気持ちと甘えたい気持ちの間で揺れる時期でもあり、子どもの調子や気分にも波があります。「できない!」 と伝えてきた時は快く応じ ”やってもらってうれしい” と子どもが感じる丁寧な援助をすることが、次は自分でやってみようという気持ちを育み、子どもが前に進むきっかけになっていきます。

「じぶんで、できるよ!」 「せんせい、できたよ!」

お着替え上手なすくすく組さんを目指して、子どもの ”やりたい!” という意欲を引き出し、適切な距離感で必要な援助を行い、あせらず子どものペースで進めていきたいと思います!

ご家庭でも靴を履いたり、ズボンの脱ぎ履きなど、 「じぶんでやる~」 という姿が見られましたら、そんな時は少し、待ってみてください!お家の人が思う以上に、時間はかかるかもしれません。。。

すくすく組さんのお友達は、自分で頑張る力を持っています!そして、頑張った時は、思い切り褒めて、ぎゅ~って抱きしめてあげてくださいね♪

 

山野 綾子

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