木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

理由があってね

2021.01.15

よく食べ、よく寝て、よく遊ぶ!
ほほえみ保育園の子どもたちは毎日元気いっぱい遊び、美味しい給食をたくさん食べ、ゆっくりと眠ることで、また友だちとたくさん遊んで、笑顔いっぱいの毎日を過ごしています。

 

今日はある日の、午睡明けの出来事をお話しします。

15時のおやつの時間が近づくにつれて幼児組の子どもたちも少しずつ起きはじめ、トイレに行って着替えを済ませます。

どきどき組のAちゃんも起きてきました。
Aちゃんは自分のことを済ませると、私のところに来て
「髪の毛がぐしゃぐしゃになっちゃったから直して」
と言いました。

おしゃれに目覚めるお年ごろの女の子たちは、毎日午睡明けには自分で鏡の前に行って髪の毛を整えたり、保育士のところに行って
「プリキュアの髪にして!」
「エルサにして!」
などとなりたいヘアスタイルを伝えます。

今日のAちゃんのご注文はエルサ。
その後すぐにBちゃんが来て
「私もエルサにして!」
と言って隣に座り、順番を待っていました。

少ししてAちゃんの髪を結び終える頃、Cちゃんがやってきて
「Aちゃんのあと私のを結んで!」
と言いました。
「ごめんね、AちゃんのあとはBちゃんが待っているから、2人のあとでもいい?」
とCちゃんに聞くと、
「いや、あのね、でも私が先がいいの」
と何かを考えながら答えました。

「そっか。でもBちゃんが先に来ていて、Aちゃんの次にやる約束をしたから
Cちゃんの髪を先にやってあげることはできないんだ」
と伝えるとCちゃんはわぁっと泣き出し
「先がいい」
と言いました。

Aちゃん、Bちゃんは何も言わずに、ただ待っていてくれました。

Cちゃんに
「先にしてほしいのには理由があったの?」
と聞くと、うなづいてから
「…Aちゃんと一緒におやつを食べる約束をしたから、はやくしないと一緒に食べられなくなっちゃう」
と泣きながら話してくれました。

その話に納得し、
「そうだったんだね。だけど順番は守ってあげたいから、Aちゃんに髪結んでもらうまで、待っていてもらえるように話してきたらどうかな?」
と伝えると
「その手があったか!」
という顔をして、Aちゃんのところに行きました。

髪を結び終えるまで待っていてくれたAちゃんと、
「早くして」と言うこともなく、話が終わるまで待っていてくれたBちゃんにお礼を言って、3人で仲良くおやつを食べていました。

 

 

子どもたちがすること一つひとつには理由があります。
“どうしてこんな少しのこと待てないのだろう”
と思ってしまう場面では
“はやく終わらせたい理由”
があり、
“どうして忙しいのに早くしてくれないのだろう”
と思ってしまう場面では
“急ぎたくない理由”
があります。

 

登園の際のお別れ、生活、子どもとの関わりの中で、いつもより少しだけ
時間に余裕をもって話を聞いてあげる。
ただそれだけのことで
“待つ力”
“伝える力”
そして“約束の大切さ”を知り
さらに成長してくれるのではないでしょうか。

 

私たち大人が気持ち、時間に余裕を持って子どもたちの“理由”を聞いてあげたいですね。

 

 

 

うきうき組担任 野﨑 喜歩

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