木月ほほえみ保育園のブログ「そこはっ!ほほえみっ子」

ウォータースライダーから学んだこと

2020.10.24

ほほえみ保育園の年長児・うきうき組。

昨年度は7人だった年長さんが今年は11人となり少し大きな集団となりました。
言葉でのやりとりが上手になり、友だちの気持ちを考えたり協力したりと、集団での活動の楽しさや達成感を感じられるようになる5歳児。

そんな年長児うきうき組のお話です。

 

 

年長児で過ごしている時間、「流しそうめんしたいね〜」などと話してる会話から「ピタゴラスイッチを作りたい!」と子どもたちが言い出しました。
そんな子どもたちの一言からビー玉を流せるコースの制作開始!!

 

 

まずは使えそうな材料を探すとトイレットペーパーの芯、チューブが見つかりました。
セロテープやガムテープを使ってどんどんコースを作っていき、階段の手すりに設置することにしました。

 

「なにを流したいの?」と聞いてみると「水!」「ペットボトルのキャップ!」「ビー玉!」と様々な意見が出ましたが、今回はビー玉を転がすコース制作となったので“ビー玉のウォータースライダー”と名付けられました。

 

試しにビー玉を転がしてみると途中で止まってしまう場所、コースから外れる場所がいくつかあります。
子どもたちに「どうしてこうなっちゃうのかなー?」と尋ねてみると「くっつける時にずれてる!」「セロテープだと弱いからガムテープにしよう!」「僕はここを直すから○○ちゃんはそっち押さえてて!」などと意見を出し合い試行錯誤しながら直していきます。

 

 

直しては転がして、また直しては転がして…
何度も何度も修正し、考えて話し合ってゴールまでビー玉が転がるよう試行錯誤する子どもたち。
一度ゴールまで転がって完成だ!と思っても次に転がしてみると詰まってしまう…そんなことが何度もありました。
それでも子どもたちはどこがいけなかったのか一回一回考えて直して、誰が転がしてもゴールまでいけるようにと修正していきます。

 

 

そしてついに…
Aちゃんが転がしてゴールまで到着!
Bちゃんでも成功!CくんでもDくんでも!
誰が転がしても何度転がしてもゴールまでたどり着くビー玉のウォータースライダーが完成!!

何度も修正しながら完成させることができ、子どもたちの顔は達成感に満ちていました。

 

 

ビー玉のウォータースライダーを作るという経験の中で子どもたちは“物は上から下に落ちる”、“テープによって粘着力が違う”などの科学的な学びや、何度失敗しても諦めずに取り組み成功したときの喜び、友だちと一緒に一つの物を作り上げる楽しさなど様々なことを感じたのではないかと思います。

 

ただトイレットペーパーの芯をくっつけるだけでも「誰かテープ取って」「いいよ」、「ここ押さえててくれる?」「じゃあそこ貼るのお願いね」などと言葉でやりとりをしながら協力し、

ただビー玉を転がすだけでも「誰が転がす?」「私は2番目にやりたい」「○○くんは5番目がいいんだって」「ジャンケンにしようか」「○○ちゃんはやらなくていいの?」などと自分の意見を言葉で伝え相手の話を聞き、友だちの気持ちを考えたり思いやる気持ちを持ち話し合う力をつけていきます。

 

そんな年長児ならではの姿を大切に、子どもたちの持つ無限の力を信じてこれからも見守っていきたいと思います。

 

今回は壊れやすいものとなってしまったので子どもたちは一度取り外すと決断しました。そしてもう一回強いもの、年長児だけではなく階段を通る人みんなが遊べるビー玉のウォータースライダーを作りたいと子どもたちは話していました。

次はどんなものができるかな?

 

 

 

うきうき組担任・野﨑喜歩

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