木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「お手伝い保育」(フリー編)

2018.07.28

 梅雨が明け、照りつける日差しに溶けるような暑さが続くようになりました。園庭では蝉が鳴くようになり、虫取り網を持って子どもたちが蝉やカナブンなど夏の虫を捕まえて楽しんでいます。最近幼児組では、何人かの子たちがお手伝い保育で乳児組にお手伝いに行くことにはまっています。お手伝い保育は当番や順番で行くものではなく、行きたい子が自分から保育士に「○○組にお手伝いに行きたい!」と声を掛け、行くことが出来ます。うさぎ組のAちゃんもお手伝い保育常連さんの1人です。ですが、今までのAちゃんは乳児組のお友だちと遊ぶのではなく、1人でおもちゃで遊んだり保育士に話しかけたりとお手伝いというより乳児組に自分が遊びに来ているようでした。しかし、最近は乳児組のお友だちと進んで遊んだり、おもちゃを率先して片付け乳児組のお友だちのモデルとして活動する姿が見られました!そしてAちゃん自身「とんとんしてあげたら寝た!」「あひる組の子と遊んであげた!」と嬉しそうに教えてくれるようになりました。他のお友だちもお手伝い保育に行くために早く自分の遊びを切り上げ乳児組へ向かう姿がよく見られます。「私がとんとんしてあげるとよく寝るんだ!だから早く行くの!」とちょっぴり自慢げに教えてくれる子も少なくありません。私自身、乳児組に入っている際に幼児組からお手伝いに来てくれる子たちには本当によく面倒を見てくれるので助かっています。乳児組の子たちもお兄さんお姉さんが来るととても嬉しそうに遊んでもらっています。
 また、普段保育士が子ども達にしている声掛けをしっかり覚え、乳児組の子たちにしている姿はとても可愛らしいかつよく聞いているのだなと…声掛けの言葉はしっかり考えて行っていこうと感じる時でもあります。
 日々幼児組は同一年齢だけでは得られない育ちを期待し、うさぎ・きりん・ぞうと異年齢で活動を共にしています。自分より年下のお友達には思いやりの気持ちを持ち、お手伝いをしたり優しく教えてあげたり、年上のお友達には活動のモデルとして憧れを抱いたりと、子どもたちがお互いに育ちあうことが異年齢保育では自然と見られるようになります。普段の同年齢同士での姿とはまた違った姿が見られ、うさぎ組のAちゃんは自分が乳児組さんより年上であることを自覚し、普段きりん組・ぞう組の子たちにしてもらっていることを乳児組の子に対して行っているのだと感じました。また、自分たちが乳児組の時に、その時の幼児組のお兄さん・お姉さんにとんとんしてもらったり、遊んでもらったことが自然と身についているということもあります。
 保育園は子どもたちにとって初めて集団生活をする場であり、お手伝い保育に限らず普段からたくさんの人との関わりを経験します。人と関わることで楽しいこと、嬉しいこと、我慢しなくてはならないこと、悲しいことなど様々なことを知っていきます。先生との関わり、地域の人との関わり…そして何より子どもたち同士の関わりから見られる成長を、これからもあたたかく見守って行きたいと思います。

 

佐々木 舞

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