小さなもみじの物語

2018 年 1 月 27 日 土曜日

 ある日の給食の時間、私は幼児組のお友だちにこんなクイズを出してみました。「これ、なーんだ?」私が箸で持ち上げているのは“緑色の葉っぱ”。Aちゃんが答えました。「のり?」「のりはね、この葉っぱにくっついている黒色の点々なんだ。」次にBちゃんが答えました。「レタス?」「形が似ているけれどレタスじゃないんだー。」またAちゃんが答えます。「白菜?」「おしい~、白菜も違うの。」するとCくんが言いました。「キャベツ?」「ピンポーン!そう、正解はキャベツでした。みんな分かったかな?」「キャベツ好きー!」クイズに参加したお友だちは、そう言って“キャベツののり和え”のおかわりをしに行きました。給食を食べ終わって歯みがき直しをしたときにもクイズを出すことがあります。「今日のお肉、何のお肉だか分かる?」「鶏肉!」「豚肉!」元気な答えが返ってきます。「今日のお魚、何ていう名前か分かる?」「…お魚?」魚の名前は難しいようです。クイズを出すことで逆にクイズを出されることもあります。「先生に問題!今日の朝ごはん何を食べたでしょーか?」これはとても難問ですね。
 なぜ、このようにクイズを出すのかというと子どもたちとのコミュニケーションを図ると共に、子どもたちに食に対して興味関心を持ってもらいたいという思いからです。
厚生労働省は、食育を通じて育つ子どもの姿として「5つの像」を掲げています。
 1.お腹がすくリズムのもてる子ども
 2.食べたいもの、好きなものが増える子ども
 3.一緒に食べたい人がいる子ども
 4.食事づくり、準備にかかわる子ども
 5.食べものを話題にする子ども

 クイズを出すと子どもたちは食べ物に興味を示してくれます。実際に食べてみて好きになったり、食べたことを話してくれたりします。これは「5つの像」の2.食べたいもの、好きなものが増える子ども、5.食べものを話題にする子どもが増えることに繋がるのではないでしょうか。
 寒い今の時期は感染症が流行り、感染予防のために給食を作る職員は子どもたちとは別室で給食を食べることがあります。そろそろ一緒に食べられるかな…?その時はまたクイズを出して楽しい給食の時間を過ごしたいと思います。

島野 史歩

2018 年 1 月 20 日 土曜日

 子どもと接しっていて“ハッ!”とする瞬間。ありますよね。ある日私が幼児組の子どもたちと一緒に園庭で遊んでいると、あひる組のAくんに手をひかれ〝ここに座って〟というような仕草をするのでしゃがむと木の枝を差し出され、満面の笑みを浮かべて私の方を見ていました。まだ言葉が上手に話せない1歳児。一瞬〝何の微笑みなんだろ・・・〟と考えていて、彼のして欲しいことに気づき、「あっ!!」と思わず声を出してしまいました。そうです、彼は昨日園庭で私が地面にアンパンマンを書いているのを覚えていて、“アンパンマン書いて”ということを訴えていたのです。昨日の時点では彼とは接しっていなかったのですが、遠目から見ていた彼は昨日の出来事を覚えていて私に声を掛けてきたのです。子どもというのは見てないようで見ているのです。保護者の方も同じような経験をした方は多いと思います。
 ドイツの心理学者Thorsten Kolling博士の研究によると、記憶が残るのは早くて18ヶ月(3歳)から、個人差はあるものの、大体3~4歳からだと言われています。それ以前の記憶は脳も発達途中のためうまく記憶できなかったり、記憶されてもうまくその記憶が呼び出せなかったりするそうです。3、4歳以前の子どもでも記憶が機能していないわけではなく、知っている人の顔を見れば微笑み、大好きなキャラクターには興奮し、つたないながらも言葉を話したりしますよね。ただ、この頃の記憶は長くは記憶しておけなかったり、記憶の奥底に押しやられ思いだせないのだそうです。だから大人になって思い出せないんですね。
 じゃあ、3,4歳以前の子どもには何しても、何を言っても意味がないの?!と思われるかもしれませんが、もちろんそんなことありません!3歳になっていきなり記憶が始まるわけではありませんし、それ以前の経験の積み重ねで脳は発達していくのです。
 乳児期、幼児期の経験の積み重ねの大切さ。いつ子どもたちに見られても良いように、大人は子どものお手本になるように行動していかないといけませんね。身に染みて感じた瞬間でした!

 

阿部  梨絵

2018 年 1 月 13 日 土曜日

 乳児組では異年齢保育を取り入れています。月齢や発達によって子ども達の成長の差があるので、子ども達一人一人の発達に合わせて散歩や制作などの活動を行っています。発達合わせて散歩などを一緒に活動をする事で歩行力や言葉など遊びや生活の中で成長がすごくよく見られるようになりました。
 1才児のAちゃんはクラスでは高月齢児で遊びもとっても上手でAちゃんの真似をする子も多いです。Aちゃんは2才児とお散歩に行ったりお部屋に遊びに行くことも多いのですが、どちらかというと2才児さんと遊んだり手を繋ぐ事が苦手で同じクラスのお友だちと手を繋いで2才児とお散歩に行ったり、2才児のお部屋の中でも同じクラスのお友だちと過ごすことの方が好きでしたた。
 先日園庭でAちゃんとお店屋さんごっこをしていました。するとそこに2才児のBちゃんが来て「何してるの?」と声をかけられました。「果物屋さんだよ。」と私が答えるとBちゃんは「一緒にやっていい?」と聞いてきました。Aちゃんはモジモジしていました。私はAちゃんに「先生とBちゃんでお買い物行くね。」と声をかけました。最初はモジモジしていたAちゃんでしたがBちゃんが「これいくらですか?」「りんごとみかんありますか?」など聞いてくれるのでAちゃんも段々ニコニコ笑ってお店屋さんごっこを楽しんでいました。その様子を見て他の2才児の子も買いに来てくれたので私はその場を少し離れて様子を見ていました。二人の遊びに友だちが集まって来るとBちゃんは「私もお店屋さんになるね。」と言ってレジを打つ真似をしたり「いちごは100円です!」「ありがとうございました!」など上手にお店屋さんをするのをAちゃんも見て「りんごありますよ!100円です。」とレジを打つ真似をしたり、遊びの幅が広がってきました。
 お友だちの事を「真似」する事はクラスでもよく見られます。「真似」は社会性を身につけるための健全な成長です。「真似」することを積み重ねて個性や独創性が生まれます。同じクラスじゃなくても一緒に遊べる環境がある事、真似をしても嫌がらず一緒に遊びを楽しむ事がができるようになってきたのは日々の生活や活動の中で一緒に過ごす時間があったからだと思います。
 1月3週目から移行が始まりAちゃんはりす組さんで過ごします。果物屋さんでの関わりのような遊びをこれからもっと見られるかと思うと今から楽しみです。

 

斉藤 操

2018 年 1 月 9 日 火曜日

 りす組の子どもたちもいよいよ移行が始まり幼児組で過ごすようになります。その前に様々なことにチャレンジしています。
 今まで生活面では着脱や排泄や食事面など少しずつ自分で出来ることを増やしてきました。出来るようになったという自信を糧に色々なことに興味を持ちチャレンジしよう!という気持ちが高まっています。
 今、遊びの面では集中力が必要となる少し難しめなパズルやハサミを出しています。難しめなパズルは最初は一人しか出来ませんでしたが、友だちと教え合うことで出来るようになる子が増えてきました。二歳児クラスの子どもたちはまずは職員が教え、覚えるとそのあと友だち同士で教え合うことが出来ます。ハサミは洗濯バサミやトングの玩具で手の動きの練習をし、ハサミが持てるようになりました。ハサミの内容は簡単なものは棒状になっている紙を一回切りをします。それが上手になった子どもは絵の通りに切っていくプリントがあり、それも簡単なものから難しいものまであります!
 Aちゃんはハサミが大好きで毎日「やりたい」と言ってやりに来ました。Aちゃんは一回切りは上手になり、簡単なプリントからチャレンジしているところでした。ハサミは上手に使えるのですが、切れないところがあるとすぐに諦めてしまいます。「もうやめる」ということが続きました。それでも毎日来てはお友だちが切る姿を観察していました。途中でやめてしまうことが続いていたので「ハサミやるなら今日は諦めずに最後までやってごらん」と話をしました。すると、この日は最後まで切り、難しいものもチャレンジして切ることが出来ました!毎日お友だちが切っている姿を見て覚え、毎日のように友達が頑張る姿を見てきたので、自分も挑戦したいと思う心がわいてきたのだと思います。また、「諦めずに最後までやってごらん」という言葉がAちゃんに響いていたようにも感じました。その後も出来るようになったことでますますハサミに意欲を見せていて私の顔を見るなり「ハサミやる~」と自ら言いに来ています。
 ハサミのことだけでなくりす組の子どもたちは日々生活面や遊び面で様々なことにチャレンジしています。出来なかったという経験も大事で、周りの友だちを見たり職員から言葉かけをされることで出来るようなことが増えていきます。二歳児クラスは意欲を持ち興味を広げていく年齢です。出来るようになった達成感を次に生かしていきながら成長していってもらえたらと思っています。

 

鷲巣 美穂

2018 年 1 月 1 日 月曜日

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 1月になり移行が始まり、りす組さんが少しずつ幼児組へやってきます。それと同時に、ぞう組さんの午睡がなくなり小学校への準備も始まり、今年度も残りわずかだと感じます。
 幼児組で乳児クラスへのお手伝いに行く「お手伝い保育」があります。これは、うさぎ組からぞう組まで誰でも行ける「ちびっこ先生」です。乳児クラスへ行き、一緒に遊び小さい子の見本となることやお着替えの手伝いなど内容は様々です。そして、最近ぞう組さんには新しい取り組みとして自分を評価するということをやっています。ただ評価するといっても難しいので、お手伝いやお当番などをした後に出来た事や頑張ったことなどを項目から選んでもらいシールを貼ってもらっています。項目には「○○ができた」や「楽しく過ごせた」などプラスの項目のみです。先日はお当番としてりす組に行って給食の配膳の手伝いを頑張ってきた男の子は「配膳がんばってきたよ」と報告に来てくれ、「きっとりす組さんも喜んだでしょう」と頑張ってきたことを認めてあげることが出来ました。また、園庭で遊んでいた際に小さい子が困っていることに気が付けたことを伝えてくれる子もいました。

 

 

 

 

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 この取り組みによって本当の意味での自己肯定感を身に着けていってほしいと考えています。自己肯定感=とにかく褒めていくといったイメージはないでしょうか。もちろん大人がたくさん褒めていくことで子どもの活力となり色々な事への挑戦にもつながります。しかし、褒められたいや認めてもらいたい気持ちが強くなり、次第に承認欲求へとすり替わってしまうこともあります。そうなると、大切なのは自分の評価と他者からの評価が同じであることです。大人も同じですが、自身が頑張ったことを褒めてもらい評価をしてもらえるとうれしいように子どもにも同じことが言えるのです。

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 自己肯定感を伸ばそうとして、褒めようという気持ちが前に出てしまい大人中心で考えてしまいがちです。子どもがどう思っているのかをしっかりと聞き、褒めるポイントを大人が理解してあげることが大切です。また、何でもやってあげるのではなく自分で考えて自分で決める機会を作っていくようにしていき、出来たという成功体験の積み重ねによって自己肯定感はより高まるのではないでしょうか。まずは、大人が子どもに任せるということから始めていきたいですね。それにより、コミュニケーションも深まり子どもたちの成長の手助けになってくれればと思います。

 

蛭崎 晶弘