小さなもみじの物語

2017 年 2 月 25 日 土曜日

 今年度も残り2ヶ月を切りました。寒さや、乾燥が気になる時期ですね。風邪やインフルエンザに負けず、予防に気を配りながら、1日1日を大切に、今月もおもいっきり楽しんで過ごしていきたいと思います。
 今回は、最近ひよこ組の子どもたちがよく言う言葉を紹介したいと思います。それは、「見て!」です。園庭では、すべり台をすべっている時、小さな山を登れた時、「見て!」お部屋では、積み木を重ねられた時、穴落としが出来た時、「見て!」とたくさんの「見て!」が飛び交っています。まだお話が出来ない子どもでも、手を叩いてアピールしたり、顔をじーっと見つめてきたり、「んー!」と声を出したり、「見て!」と表現してくれます。
 「見て!」には、すべり台滑れたよ!楽しいね!頑張って山を登れたよ!上手に積み木を重ねられたよ!すごいでしょ!と「見て!」の一言に、たくさんの意味が込められていると思います。とにかく、子どもたちは、自分のことを見て構って、できれば笑いかけたり褒めたりしてほしいと願っています。子どもたちの「見て!」を見逃さず、ポジティブなやりとりができると、子どもたちは本当に幸せな気持ちになり、それを成功体験としてさらにもっと親や先生を喜ばせようとしたり、安心して自分の好きなことをしていけるそうです。時間がなかったり、忙しかったりすると、つい子どもたちの「見て!」を見逃してしまうことがありますが、子どもたちの「見て!」は成長する上でとても大切です。そして、「見て!」には、2つの意味があるといわれています。
 1つ目は、承認の欲求であるとされています。出来たことやがんばったことを認めて欲しい、褒めて欲しい。「よくがんばったね。」「えらい、えらい。」「すごいね!」というような言葉をかけてほしいということです。乳児期には、承認の欲求が満たされていると、幼児になった際、自信のある子が育つとされています。逆に今の時期に承認の欲求が満たされないと、自分の感覚は間違っている。自分の存在はいけないことなんだと本能的に感じ始めてしまうそうです。そんな状態で大きくなってしまうと、人間不信に陥ったり、自分に自信が持てずに、ずっと殻に閉じこもったままであったり、親や先生との共感をどうしても持ちたい為、いつまでたっても、親離れ、先生離れが出来なくなるとされています。子どもに「見て見て!」と言われたらしっかり受け止め、安心できるやりとりをしてあげると幼児になった際たくさんのことにチャレンジし、自信のある子に育っていきます。子どもの「見て!」には、「すごいね!」「上手だね!」「ほんとだね!」など、魔法の言葉をかけてあげることを大切にしたいですね。
 もう一つは、安全の欲求とされています。信頼できる大人が見てくれているといのは、子どもにとって何より心強いことで、大人からすれば、見てと言われたので見ているだけですが、子どもからすると、とても大事なことで、信頼している大人が見てくれているというだけで安心でき、その安心があることで、次に挑戦してみよう!という気持ちになるとされています。
 子どもが「見て!」と言ってきた時には、可能な限り暖かい目で見守ってあげたいなと思っています。こらからもたくさんの「見て!」が溢れるよう、子どもたちに寄り添い、保育していきたいなと思っています。

 

佐藤 真衣

2017 年 2 月 18 日 土曜日

 あひるぐみの子どもたちは、1月中旬より4週にわたって数名ずつ、りすぐみへ移行が始まりました。移行したお友だちは、りすぐみのお友だちと一緒に生活する中で、ちょっぴり緊張していますが、お兄さんお姉さんの動きを真似しながら、着脱、排泄、食事など頑張る姿が多く見られました。その中でも、食事に対してとても意欲的になったAちゃんのエピソードをお伝えしたいと思います。
 Aちゃんは、元々野菜など苦手な食べ物が多く、苦手なメニューを見ては「いらない!」と怒ってしまい、Aちゃんにとって給食の時間は楽しい時間とは言い難い時間でした。
 りすぐみへ移行をしてからは、おかわりをしたい時は、お皿を持ち配膳台にいる職員へおかわりをもらいに行きます。りすぐみのお兄さん、お姉さんがおかわりをもらっている姿を見て、Aちゃんは強く憧れをもったようです。おかわりをしたいけど、苦手なメニューを食べないとおかわりができないため、モヤモヤしていたAちゃんでしたが、「食べてみる!」と言うと、苦手だった野菜を食べる事ができました。職員たちにたくさん褒めてもらい、念願のおかわりをもらう事ができました。Aちゃんの頑張っている姿を見てとても嬉しく思いました。
 今回、Aちゃんは、おかわりを自分でとりにいきたいという強い気持ちから、苦手な物を少しずつ克服し、食べる事ができるようになってきました。「今日の給食はなんだろうね。」などのやりとりも増え、Aちゃん自身、給食が楽しみな時間になってきたようです。
 しかし、中には中々食べられないお友だちもいます。食べ物の好き嫌いがでてくるという事は味覚が発達してきた成長の証でもあり、子どもたちにとって好き嫌いはつきものとも言われています。苦手な食べ物を食べるよう促しても、子どもたちはさらに苦手意識もつき、食事が楽しくない時間となってしまいます。私は、子どもたちの苦手なものを克服するポイントは「楽しい」という印象をもってもらうことだと思います。あひるぐみでは、苦手な子どもへはものすごく少量を提供し、なめるだけでもかまいません。少しでも口へ運ぶ事ができたら、たくさんほめ、一緒に喜び、少しでも食べる事ができたという達成感をあじわっています。
 食事の時間が子どもたちにとって楽しい時間になるよう今後も関わっていきたいと思います。

 

百々 麻美

2017 年 2 月 11 日 土曜日

 1月中旬から、発達に合わせて幼児組に少しずつ移行しているりす組さん。憧れの幼児組さんに行くことができるという高揚感と、慣れない環境に行くという少しの緊張感が混ざっている状態ですが、毎日元気いっぱいに遊んでいます。そんなりす組さんの移行が始まる前のお話をしたいと思います。
 ある日園庭で、Aくんが「ねー、みー先生!Aのお顔描いてよ」と声をかけてきました。よく「アンパンマン書いてよ!」とリクエストをしてくるので、「アンパンマンじゃなくて、Aくんのお顔を描くの?」と聞くと「うん」と言って描くための石を渡してきました。私はAくんの顔を見ながら、似顔絵を描き「こんな感じでどう?」と聞くと、「うん、いいよ」と納得して貰えましたが、あっさりお友達の所に走って行ってしまいました。「あんまり喜んで貰えなかったな…」と自分の絵心の無さを反省しました。しかし翌日、また園庭でAくんが石を片手に「ねー、みー先生!」と声を掛けてきました。「今日はアンパンマンかな?」と思っていると、「こっち来てよ!みー先生のお顔描いたよ!」と言って私の手を引き、地面に描いた私の顔を見せてくれました。それは、丸い輪郭の中に目、鼻、頰、口が描いてある顔でした。Aくんは、私がかけていたメガネも、鼻の穴のようなものまで描かれて、前日に私が描いたAくんの似顔絵を遥かに超越したものでした。驚きと同時に昨日の似顔絵のお返しに私の似顔絵を描いてくれたという嬉しさで思わず拍手!「ありがとう!Aくん!とっても嬉しいよ。上手に描いてくれたんだね」と言うと「うん」と少し照れながら答えてくれました。Aくんはいつも見ているアンパンマンの顔と実際に見た私の顔を合わせて描いたのかもしれませんが、以前、制作の時に描いてくれた似顔絵よりとても上手に描けており、Aくんの成長を感じました。
 子どもが描く顔は、発達によって変わっていきます。最初は殴り描きやうずまき状の円から始まり、頭から手足が生えている様に描く「頭足人」、そして顔や体のパーツが揃っている人を描いたり、地面を表す基底線や空を表す太陽や雲を描いたりします。
 りす組では、クレヨンで自由帳に好きな絵を描いて貰えるようにしており、絵を描くことが好きな子は真剣な顔で絵を描いています。昨年の夏頃は殴り描きのような絵の子でも今では上手に丸や顔のようなものが描けたりと子ども達の発達状況が自由帳を見るとよくわかります。子ども達の絵の上達にはもちろん人それぞれ個人差があります。ですが、それぞれの絵には素晴らしい個性があり、その個性の塊こそ世界に一つしかない絵です。そう思うと一つ一つがとても重みのある作品となりますね。
 私たち保育士は子ども達に寄り添いながら、絵を描く楽しさを教え、成長を見守りたいと思います。

田所 未帆

子どもの絵

2017 年 2 月 4 日 土曜日

 立春とはいいますが、まだ寒い日や乾燥した日が続いています。インフルエンザやノロウイルス予防の為の手洗い、うがいはまだまだ気が抜けないですね。
 先日、幼児組では『お店やさんごっこ』が開かれました。子どもたちでどんなお店をやるか意見を出し合うと、パン屋さん、八百屋さん、薬屋さん魚屋さんなど、沢山の意見が出ました。あまりに多く、話が中々決まらないと、『じゃあスーパーにしよう』という素敵な意見が出ていました。中には近くにあるスーパーの名前を言っている子もいて、『回転寿司も入れなきゃ!』という面白い話も出ていました。数回の話し合いを経て、ようやくスーパーと水族館、ゲーム屋の3つに決まりました。
 自分が何のお店やさんをするか決めると、すぐに準備に取りかかる子どもたち。ものすごい意欲を見せ、中には自由遊びの時間に黙々と商品や魚、景品作りに取り組む子もいました。やはり率先して取り組むのは年長児や年中児でしたが、それに引っ張られるように年少児も取り組み、幼児組全体でお店やさんごっこをするんだと言う気持ちが見られました。中には苦手な子や、やりたいけどどうしていいかわからない子もいますが、年長児だけでなく年中児も優しく教えていたり、手伝ってあげることでみんなが積極的に関わろうとするようになり、本番当日は乳児組の友だちもお客さんに来てくれて、大にぎわいのお店やさんごっことなりました。
 ~少し話は逸れますが、年長児は年明けから、就学に向け午睡が無くなり、現在はお昼の時間も遊んで過ごしています。そして、お店やさんごっこの次の週には年少児から縦割り保育で過ごしてきた二階から離れ、一階の部屋に移行します~
 お店やさんごっこが直前にせまり、意欲的に準備に取り組む年長児さんと折り紙をしながらあることを聞いて見ました。「ぞう組さんは沢山作ったり手伝って教えてあげたり流石だね!」と話をすると、嬉しいやら恥ずかしいやらで笑っていました。「でもさ、ぞう組さんが移行して下の部屋に行ったら二階はどうなるかな?」と聞いてみると・・・『大丈夫だよ、だってきりん組さんがいるから』『前のぞう組さんが下に行った時(一年前)は僕たちが頑張ったんだ~』と答えてくれました。
 今までは年長児が年中児や年少児にに教えてあげることが多かったのですが、年中児が年少児に積極的に関わり助けようとする姿が増えたので、きっと年中さんに任せても大丈夫という信頼が芽生えているのだと思います。今まで一番歳上のクラスでやって来た自信と一緒に過ごしてきた年中児への信頼があるからこそ年長児は安心して就学に向けて下の部屋に行くことができ、残った年中児は自分たちが一番大きいクラスになることで責任感がつき、力と自信を付けて次の年長児になって行きます。また、それを見ている年少児や、さらにその下の乳児組も、きっと同じように歳下の子に優しく関わり自信を持って成長していくと思います。今の代だけでなく、今後もずっと後世まで、人に優しく関わっていく横の繋がりだけでなく、縦の繋がりも続いていけるよう子どもたちと関わっていけるようにしていきます。

 

お店屋さん

鈴木辰徳