小さなもみじの物語

2016 年 8 月 27 日 土曜日

 まだまだ夏日が続いていますが、子どもたちの食欲は暑さに負けることもなく、おかわりの毎日です。木月保育園では毎年園庭で野菜を栽培しており、今年度はナス、ミニトマト、キュウリを育てています。野菜の水やりは、今は各クラスの先生が順番でおこなっており、収穫時を見計らって、主に幼児組のお友達に収穫してもらっています。
 ある日、Aちゃんが朝の内にナスを収穫し、給食室に届けに来てくれました。「ありがとう、今日の味噌汁に入れるね!」と伝えると、「じゃあ、今日の味噌汁にナスが入っていたらアタリだね♪」とAちゃんが言いました。
 木月保育園では栄養士と調理師は、ほぼ毎日幼児組のレストランで子どもたちの様子を見ながら一緒に給食を食べています。Aちゃんに「ナス、入ってた?」と聞くと、「入ってたよ!美味しかった♪」と言いました。実は、収穫してもらったナスはほんの少しでしたので、出来上がった全員分の味噌汁には加えず、Aちゃんがナスを口にできる確率が高くなるよう幼児組の味噌汁のみに加えて作りました。Aちゃんが自分で収穫したナスを食べられて喜んだ姿が見られてこちらも嬉しくなった場面でした。
 食事中に幼児組のお友達と顔を合わせると「今日の給食美味しい!」と直接感謝の気持ちを伝えてくれる子がたくさんいます。大人になったときにも、自主的に作ってくれた人や食べる物に対して自然と感謝して、楽しく食事ができるようになってもらいたいです。そのために、食べ物に実際に触れられるアプローチを幅広くおこない、これからも日々の食育を大切にしていきたいと思います。

 

栄養士  中島 啓太

2016 年 8 月 20 日 土曜日

 2歳児のりす組に入った時のこと。保育室に入るなり、「ドーンドーン!カッカッカッ!!!」の大きな声が聞こえてきました。あれ?幼児ぐみさんが遊びに来ているのかなと声のする方を向くと、そこにはなんと可愛いりす組の子どもたちが、先生に作ってもらったおもちゃの太鼓を使って猛練習中。ちょっとでもリズムが違うと、お客さんの友だちから「違うよ!!」と厳しい声が...木月保育園では、毎年7月の上旬に「盆踊り」を開催しています。今年もそこで5歳児のぞう組さんが、一生懸命太鼓を叩く、素敵な姿を披露してくれました。お披露目するまでには、かなりの練習を熟してきたぞう組のこどもたち。その様子と、盆踊り当日の素敵な姿を見た、りす組の子どもたちは、憧れの気持ちを抱いて、保育室で真似っこしていたのでした。
 「真似っこ」と言えば、もう一つ。またまたりす組での出来事。朝「おはよう!」と保育室に入ると「お当番さーん、来てください!!♪チャンチャンチャンチャンチャチャチャチャチャーン♪」 今度は、先生の真似っこです。先生役の子、お当番役の子、それを見守る周りの子。担任の先生の口調そっくりに真似るものだから、見ていて可笑しくなってしまいます。このくらいの歳になると、よくある光景ですよね。 ママごとの時には、ママそっくりな口調で熱演する姿もよく見られます。
 「真似っこ」はいわゆる「模倣」この「模倣」が乳、幼児期において、とても大切と言われています。1歳頃から少しずつ模倣が始まるのですが、模倣する相手がどんな人なのか、どんな気持ちで自分に接してきているのか分からない場合、子どもは模倣しないそうです。相手の気持ちが分かって初めて「模倣」が成り立ちます。つまり「相手の気持ちを感じ取ること」を「共感性」と言うのですが、「共感性」はコミュニケーションにおいて重要な役割を果たしています。模倣ができる、ということは、「共感性」が発達しているということを意味し、人とのやり取り関係が順調に発達しているということです。そして、2歳頃より模倣遊び(ごっこ遊び)が始まります。他者を意識し、他者に合わせることの他に、日々の出来事等をあとになって模倣表現したり、生活場面のみたてあそびをしたりすることで、イメージする力が培われていきます。社会性、協調性、想像力、どれも人間としてとても大切なことです。こういったことから、「模倣」は乳幼児期の成長には欠くことのできない重要なこととなっています。
 先日1歳のあひる組に入った時のこと。こちらでも、「ドーンドーン!カッカッカッ!!」の音が聞こえてきましたよ!(^^)!

 

眞弓 知子

2016 年 8 月 13 日 土曜日

    段々と真夏の暑さがやってきました。子どもたちは毎日のように汗をかいて遊び、シャワーを浴びたりプールに入って気持ち良さそうに過ごしています。
 先日あひる組で小麦粉粘土を行いました。子どもたちは嬉しそうに粘土を捏ねたり引っ張ったり、お手伝い保育に来ていた幼児の真似をしようとヘビやケーキを作ろうと楽しんでいました。するとみんなと一緒に楽しんでいるAちゃんが「Bちゃん!」と粘土を丸めたものを見せてくれました。Bちゃんはひよこ組のお友だちです。Aちゃんは捏ねたり丸めたりした粘土を「Bちゃん」と見立てて作っていました。Aちゃんは最近あひる組にやってくるひよこ組のBちゃんがまだ慣れていないのか部屋に入ることに留まっている姿を見ると「Bちゃん、一緒に遊ぼう」と手を繋ぎにいったり、玩具でうまく遊べずに泣いていたら頭を撫でて「どうしたの?」と面倒を見たり、自分がひよこ組よりもお姉さんなんだということがわかってるようです。
 木月保育園では昨年よりひよこ組、あひる組で異年齢保育を行っています。昨年のAちゃんは今のりす組のお兄さんお姉さんとたくさんかかわっていました。遊びを模倣しようとしたり、使っている玩具を取ろうとして泣くこともありました。そんな時、Aちゃんに遊び方や「貸して」や「どうぞ」といったかかわり方を教えてくれたり、「どうしたの?」とお兄さんお姉さんが寄り添ってくれました。そういった異年齢との遊びや生活を共にした経験が今のAちゃんの中で年下の子どもたちへの興味関心を深めていってるのだと思います。
 このように子どもたち同士でクラスや年齢の境なく関係を深めていき心身ともによりよい経験を育めるよう保育しています。Aちゃんの最近見られるひよこ組の子どもたちへのかかわりや小麦粉粘土での表現はこれらの異年齢保育で得た経験を元に見られることだと思います。こうした一つ一つの異年齢とのかかわりや経験が見られるよう今後とも見守り続けたいと思います。

 

岡本 万太郎

2016 年 8 月 9 日 火曜日

 夏の暑い盛りになってきました。子どもたちは暑さにも負けずに元気に夏の遊びを楽しんでいます。幸いりす組のお友だちはプール遊びなどを怖がったり嫌がったりする子は少なかったので、みんなでプールに入り遊ぶことが出来ています。それに伴い、おのずと子どもたちの着替えの回数が増えてきています。汗で脱ぎ着しにくい洋服はもちろん、保育士が手伝っていますが、子どもたちは今、着脱を自分でする意欲に燃えています。洋服から水着、水着から洋服、洋服からパジャマ…一日の中で着替えをする回数はたくさんあります。
 Aちゃんは洋服の向きにまで気を配っていて、洋服を着る前に「こっちむけ〜??(こっち向き??)」と聞いてきます。全てにおいて確認をするので、何度も「こっちむけ〜??」という声が聞かれ、ついにはお友だちにも伝染し「こっちむけ〜??」の大合唱。どことなく訛っているように聞こえるので思わず笑ってしまいました。
 Bちゃんは自分一人で着替えをしたいのか、パジャマ袋を手にすると「こっち来ないで」というような視線を私に送り、トイレの前で着替えるのではなく、布団が敷いてある近くで一人黙々と着替えをしてそそくさと布団に入っていきます。
  今までは昼食を食べ終え、午睡前の着替えをするときに、出来ないことは一緒に手伝うという形でした。発達が早かった子は自分でパジャマ袋を開け、トイレに行き、洋服を脱ぎ、たたみ、パジャマを着る。パジャマ袋を結ぶことが出来る子は自分で「ばってんして…トンネル…」とぶつぶつ手順を確認するかのようにつぶやきながら集中して行っていました。そして、自分で出来た時「出来た!」と顔をキラキラさせてこちらを見ています。以前までは2〜3名ほどこのような姿を見せていたのですが、近ごろではとてもスムーズに着替えをする子が増え、パジャマ袋を結ぶ手順を覚えた子も増え、すべてを自分一人でやってしまう子が本当によく増えてきました。職員の手伝いを必要とする子がほとんどいらなくなり、手持無沙汰になってしまうこともしばしばあります。
  この時期の子どもたちは自分で出来ないことを甘えてやってもらいたいということもありますが、「自分でやる!」という時期でもあります。自分で出来ることをそれとなくサポートしてあげたり、子どもたち自身がやっていることを待ってあげることが大切にもなってきます。
  日々の忙しい中でぐっと待ってあげるということが困難な時もありますが、乳児だった子どもたちは、少しずつ幼児に近づいていきながら自らが出来ることを少しずつ獲得していきます。出来たこと=その達成感が今後の様々な意欲につながっていきます。出来ることと出来ないことを子ども自身で判断するのは難しいかもしれないので、信じてあげながらもそこは大人が見極めて、無理せず、危険のないように子どもたちの出来ることを少しずつ伸ばしてあげられるといいですね。

 

IMG_7201

 

 

 

 

 

 

 

IMG_7185

 

 

 

 

 

 

IMG_7178

 

 

 

 

 


一柳 翔平

 

2016 年 8 月 1 日 月曜日

 入園・進級から5か月がたち、クラス全体として落ち着いてきました。生活や遊びの中で一人ひとりの発達において、個々の段階を着実に進む姿が見られることを毎日楽しんでいます。そんな中からこんなエピソードです。
 今あひる組さんは色々な遊びが上手になってきています。ブロックやままごと、絵本を見ることなど集中して遊べるようになってきました。しかし、まだまだ興味があるものに突き進んで行ってしまうAくん。お友達が遊んでいるものに手を出してしまうことが多く遊んでいる子に「やめて~」や「あ~~~」と怒られていることもあります。もちろん保育士としては遊んでいる子の遊びを守らなくてはいけないのですが…他の子の上手に遊ぶ姿を見て少しずつ覚えていくこともありますので難しいところかなと思います。Aくん自身は怒られている意識はもちろんなく、ただ目につく面白そうな遊びに向かっているだけなんだと思います。
 もう一つです。大人の様子を見ながら壁に隠れるBくんがいます。子どもにはよくある話ですが、身体を隠してはいるのですがこちらを見ているので顔がバッチリ見えてる感じです。しかしBくん自身は隠れているつもりなので、ちょっぴりいたずら顔でウキウキしてるのが伝わってきて本当にかわいいです。
 この二つのエピソードでわかることがあります。今の時点ではまだ、「他人には自分がどう見えるか」という自意識を持っていないということです。簡単に言うと「相手の立場になって考えることができない」ということです。その自己中心性が「いい」とか「悪い」とかいうことではなくて、発達段階としてそういう時期なのです。「自意識のない」状態から成長・発達していくためにも、その過程においては普段の生活の中での保育士や他児との関わりや遊びがとても大切なんだと感じます。
 子どもとの関わりの中で無駄なことは一つもありません。一言の会話や大人からの視線ひとつにおいても子どもたちには大切な成長のパーツになるはずです。なので、一緒に子どもに寄り添い成長を見守っていきたいと思います。

 

蛭崎 晶弘