園長日記

2016 年 8 月 13 日 土曜日

 オランダの「イエナプラン」では、前回載せたような異年齢での過ごし方をしているのでしょうか?このような取り組みを、イエナプランでは、将来、社会に出たときに相手の立場を理解して行動するための準備、と考えているからです。また、こうすることによって、同年齢学年性に起こりがちな、できる子・できない子の固定化を防ぎ、子どもの個性や真の意味のリーダーシップが生まれる、という利点も指摘しています。

 よく、園で3,4,5歳児を一緒に活動させると、3歳児は5歳児に強く出られて思う通りに行動できないのではないかという心配をする人がいますが、実は、同じ3歳児の集団の中で、力が強く、体の大きな人に強く出られて萎縮してしまうことのほうが多いのです。しかも、この力の上下関係は、学校を卒業するまで固定化してしまう可能性があります。いじめなども、主に同学年の中での力関係から起きることのほうが多いのです。

 一方、異年齢保育では3歳児の中で弱かった子も、4歳になると3歳児が入ってきますし、5歳になるとふたつ年下の3歳児が一緒になります。子どもは、様々な立場を経験し、自分を見つめるようになります。

 今、教育界で問題になっているいじめ、落ちこぼれ、学級崩壊などは生年月日で機械的に学級編成をしていることに原因があることが多いのかもしれません。日本の教育は「先を見据えて今を考える」というより、「今だけしか見えていない」、「見ようとしていない」ような印象も受けてしまいます。子どもを見る、子どもの関係性を考えるというより、教科書の内容を教えるということに重きを置いているように感じてしまいます。

 人は社会を形成して生きていきます。その社会で生きていく力をつけるということが、日々の生活の中で自然と身についていくというのはとても魅力的ですね。せめて、保育園の時だけでもこれらの経験を通して、相手の立場を理解できる子どもに育ってもらいたいです。