小さなもみじの物語

2016 年 5 月 30 日 月曜日

 2歳児のお部屋に用事があり、行ったとき子どもたちは食事が終わり、午睡準備の為にパジャマにお着替えをしていました。担任の周りに集まり行っていました。私は、ついつい「やってあげようか?」と声をかけてしまいますが、大人がやってあげることで、自分でやってみたいと思う前にやってもらっていると、自らやってみようという意欲や子どもの自主性が育立ちにくくなります。
 そんなところに、Aちゃんが、「みーつけた!!」と言って、ちょこんと私の前に座って、パジャマ袋をさしだしたのです。「やって」ではなく、「みーつけた!!」ですよ、これには参りました。そして、私は「みつかった‼︎」と言ってパジャマ袋を開けてあげると、Aちゃんはニコニコしながらも、1人でさっさと着替え終えて満足そうな顔で「おやすみ〜」とタッチをして布団に行ってしまいました。
 着替えることに受け身の「やって」ではなく、「みーつけた」という言葉でわたしとの関わりをもとうとしたAちゃん、少しづつ友達との関わりを持つということが楽しくなってくるこの時期は、自分だけが楽しむのではなく、相手と関わった方が一人よりも楽しいと思うようになるのです。「みーつけた」という言葉で、わたしもガッチリ彼女に心をつかまれてしまい、とても楽しい関わりになりました。
 自分で、意欲を持って生活して体験することで、楽しい時間が持てることが自分の喜びになり、自立する力に変わっていきます。そして、人との関わりが楽しいからこそ、その時間を持続しようと考え、徐々に我慢すること、諦めることで、自分を制御する力、自律する力を身につけることができます。子ども達が日常の中で、コミュニケーションを取ろうとする姿・しぐさ・言葉をたくさん見つけて、関わりを持つことは楽しい事と体験していけるように、わたしも楽しみながら、子どもの育ちのお手伝いをしていきたいです。

木村広美

2016 年 5 月 24 日 火曜日

 今回は、りす組の子ども達の様子を書かせていただこうと思います。木月保育園では自分のものがある程度分かるようになってくる、2歳児クラスになるとお道具箱が用意され、自分のお道具箱にクラス帽子、自由帳、クレヨンを入れるようになります。あひる組として生活していた頃は、自分の自由帳もクレヨンも持っていなかった子ども達でしたが、自由帳と、クレヨンが自分専用のものになり、大喜びの様子でした。
 そして、1ヶ月が経ち久しぶりにりす組に入ってみると、子ども達の様子には驚きました。ブロックやおままごとに比べると、テーブルに向かってお絵かきに夢中になっている子どもの人数のほうが多かったのです。ふと目に入ったAちゃんの自由帳にはカラフルな色が塗られていました。「何を描いているの?」と尋ねるとAちゃんは「アンパンマンだよ~」と教えてくれました。「上手に描けたね」といわれてにっこり微笑むAちゃんでした。B君は自由帳を持って私のところに嬉しそうにやってきて、「○○先生描いたよ!」と私のことを描いてくれたことを報告しながら見せに来てくれました。その絵を見てビックリ!丸から線がでていて、手や足に見立てて描く、いわゆる頭足人が描けるようになっていて、顔に見立てている丸の部分には髪の毛と思われる、もじゃもじゃもついていました。「上手に描けたね~」とほめると、B君もにっこり嬉しそうでした。そしてまたテーブルに向かってお絵かきを始めていました。
 なぐり描きが始まる時期は、1才ごろと書いてある本もあれば、1才半と書いてあるものもあり、2才というものもあります。はじめは紙にたたきつけるような点々のなぐり描きから、しだいに細かい動きがコントロールできるようになってくると、なぐり描きも、大きな弧から、しだいに小さな弧を描くようになり、ぐるぐると渦巻き状のなぐり描きへと変化してきます。しばらくすると、書いたものに名前をつけはじめます。「見立て」とか「名付け」とよばれるこの行動は、あるものを別のもので象徴するという、重要な心の働きが芽ばえたことを示しています。Aちゃんが絵に名付けた「アンパンマン」がまさしく、この頃なのだと思われます。その後、手のコントロールが進んでくると、閉じた丸が描けるようになります。この丸に目鼻がつけば顔、放射状に線がつけば太陽、そのままでも名前さえつければ何にでもなる、丸の形は大変便利な部品です。子どもの絵はこの丸をベースに発展していきます。丸が描けるようになると、まもなくその中に目・鼻・口を描いて顔になります。顔に足がつけば頭足人になります。
 Aちゃんも、B君も、今、新しい自由帳とクレヨンに夢中になって自分の描きたいものを描き、成長し続けているのだと思います。B君の絵にはまだ、目や鼻、口はついていませんでしたが、少し時間がたった今、Aちゃんの絵にもB君の絵にもきっと変化が現れているのだろうな~と思います。今度、りす組入ることができたら、また見てみようと思っています。                           

近野 典子

 

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2016 年 5 月 14 日 土曜日

 園生活にも少しずつ慣れ始めた子どもたち。あひる組の子どもたちは慣らし保育も無事に終え徐々に新しい保育園での生活へと進もうとしています。しかし、まだ登園の際や降園の際など保護者の姿が例え自分の両親でなくても目に入るだけで泣いてしまったり、他児の泣き声に釣られて泣いてしまうことがあります。
 ある日のことです。Aちゃんがお母さんの下から自然と離れて私の下へ抱っこをしてもらいにきて、抱っこされたAちゃんは元気に母親とタッチをしてお別れをしました。別れた後、私の下を離れて自分で好きな遊びをしたり、他児の遊びを見て、まるで自分も参加しているかのように楽しそうなAちゃん。そんな中、一人の子が登園してきました。Bちゃんです。Bちゃんは大好きな母親と別れるのが嫌で、離れると大号泣。どんな遊びや歌を唄っても母親との別れにはかないません。おんぶをするとやっと落ち着きます。すると今度はBちゃんの姿を見ていたAちゃんがさっきまで遊んでいたのにも関わらず急に扉の方に向かって泣き出したのです。どうやらAちゃんはBちゃんの姿を見て自分を母親が恋しくなったようでした。慣れたかと思えば泣き、泣いたかと思えば笑顔で過ごし、このような繰り返しをしていくうちに少しずつ環境や友だち、保育士に慣れていくのです。
 子どもにとっての母親はとてもかけがえのない存在です。子どもは母親のお腹の中で10ヶ月間育ち、その時に母親の鼓動や匂い、または声に包まれて育つからです。子どもは生まれてからも母親という存在を本能で記憶して、また母乳や日々の生活の中での温もりや愛情を通じて自分の命を育んでいきます。つまり母親というのは子どもにとってなくてはならない存在なのです。
 私たち保育士は母親にはなれませんが安心して遊んでいられる環境をつくることができます。私たちは子どもたちが安心して過ごせる場を提供し、楽しく健やかに育てるように創意工夫をして保育を行っています。まだ今年度始まったばかりですがどうか暖かな目で今後ともよろしくお願いします。

 

岡本万太郎

2016 年 5 月 7 日 土曜日

 入園・進級から早いもので1ヶ月が経ちました。りすぐみさんには2人の新しいお友達が増え、23人での新年度です!
 移行をしてからりす組での過ごし方が上手になってきた子ども達。先日、ブロックで遊んでいたAちゃんとBちゃん。ブロックを貸してほしくても、まだすぐに『貸して』が言えず、何も言わずに取ってしまったAちゃん。Bちゃんはそれを取り返そうとAちゃんのブロックをとりました。2人とも取り合いになり、泣いてしまったので保育士が間に入り、お互いの気持ちを代弁し、二人とも相手に謝ることが出来ました。すると、泣いていたAちゃん・Bちゃんに駆け寄ってきたのは遠くでおままごとをしていたCちゃん・Dちゃんでした。『大丈夫?』と涙を流していた二人に声を掛け、すぐに立ち去ったかと思うと、またすぐに戻ってきた2人の手にはなんとティッシュが!『大丈夫だよ。おもちゃ、か~し~て~だよ!』と言葉を掛けながら2人の涙を拭いてくれていました。思わずこの光景を目にした私は嬉しくなり、4人を抱きしめました。すぐに涙が止まったAちゃん・Bちゃんは、Cちゃん・Dちゃんと共に遊びに行きました。
 お父さん・お母さんとの関わり、身近な方々や保育士との関わりの中で様々な思いやりの気持ちに触れている子ども達は、同じような優しい気持ちを日々の生活の中でお友だち、保育士に伝えることが出来るようになっています。相手の気持ちが考えられるようになる、多感なこのりす組での生活の中で、気持ちのやりとりが出来るようになる言葉掛けやきっかけ作りを心掛け、子ども達一人ひとりに寄り添える生活を送っていきたいと思います。

 

豊田幸代