園長日記

2014 年 8 月 31 日 日曜日

先日、「武蔵小杉Worker」という雑誌に「食育」に力を入れている保育園として載せて頂きました。その中では、保育園で実施している芋掘りや稲刈りの様子、また、幼児組のレストランでの配膳の様子が載っています。(見ましたか(??))。園では一年を通して食材や生き物に触れ、実際に食することによりさまざまな体験や経験がつめるようにしています。
しかし、保育園で大事にしているのは実はこれらの活動よりも、日々の給食や遊びの時の関わりです。例えば、0歳児は言葉を発することが出来ない分、周りの大人や子どもを見て、色々な事を真似るようになります。そこで食事の時は1歳児のそばにテーブルを配置し、1歳児の子どもが手づかみやスプーンを使う姿を真似できるようにします。また、2歳前後になると段々と物の長さや大きさ、量の多さが分かってきます。そこで制作の時間に2つの皿の絵に「いっぱいとちょっと」に分けてもらうようなシール張りをします。この制作を通して、子ども達の量への理解を知るということを行っています。
保育園の生活には、日常の中に食に関するたくさんのことが含まれています。その日常を大事に保育をしていくことがとても大切で、何よりの食育活動だと思っています。そして、日々の生活が充実してくることで、「お腹がすいたからご飯をおいしく食べる」という良い食習慣が身についてきます。
「ご飯の時間が一番大好き」と言える子ども達を育てていくことをいつも大切にしていきたいと思っています。rimg1003

(おたよりの続き)
アメリカで出された「アメリカ人のための食生活指針」は、学校、家庭、地域の連携が提案されています。だから、この本を実際に買っていくのは多くは、医師であったり、栄養士であったり、そのほか食事指導・保健指導に従事する専門家のようです。家庭の保護者が読む指針としては、その内容は非常に難しく、一般の人にはなかなか分かりにくい内容になっていますので、本当に読むのかなと思ってしまいます。しかも、食習慣が乱れている家庭に読んでほしいのでしょうが、そのような家庭の保護者はなおさら読まない気がします。そのようなわけで、「一般の人を啓蒙しなくてはいけないのに、どうしてこんな分かりにくい本にするのか」「専門家が読むだけなら、税金の無駄遣いではないのか」という批判が出そうですが、アメリカ政府はこのような批判が出ることは百も承知でやっているようです。しかし、批判が出るということは、注目を浴びているということで、少しは、食育に関心を持ってほしいということのようです。
また、内容には、さまざまな人種、宗教の子どもが一緒に学んでいるので、人種や宗教に配慮した給食作りが求められる中、そのような食に携わる人材を育てるための教育プログラムも用意されているそうです。また、地域全体でも栄養教育を進められるよう環境支援が行われており、連邦政府の支援による学校での「学校昼食プログラム」や「学校朝食プログラム」も展開されています。そこには、こんな呼びかけがされています。「果物と野菜をたくさん食べなさい」「全粒粉の食品を食べなさい」「脂肪の少ない牛乳を飲みなさい」「トランス脂肪酸は控えなさい」「ナッツ・魚・野菜のオイルは多めにとりなさい」「1日の摂取カロリーを2000キロカロリーに下げなさい」「1日30分以上、運動しなさい」などです。
日本ではずいぶん前から騒がれていたことがアメリカでも言われるようになってきたのですね。

食事を我慢する??ことについて9月13日頃載せます。

2014 年 8 月 13 日 水曜日

前回の内容では、体は食が育てるものだと言っていましたが、智と才も食養に関係し、智と才は表裏の関係だと言っています。「智は本にして才は末なり」と智を軽視しないようにして、カリウムが多くナトリウムが少ない食事によって智と才の中庸を得て、特に日本人のような穀食動物の資質を発揮するとしました。幼い頃はカリウムの多い食事をとることで、智と体を養成し、思慮や忍耐力や根気を養うとしたのです。また道徳心や思慮を必要とする場合もカリウムの多い食事にするといいと言い、しだいに社会人となるに従って、ナトリウムの多い食事にしていくことで、才と力を養成するとしました。これらのバランスが大切であるとしたのです。
明治になり、欧米の食習慣が日本に入ってきて、また、食についての学問も欧米に影響された状況に「日本を亡ぼすものは外敵ではない。それは西洋を知らず、また日本そのものをも自らよく知らず、日本びいきのくせに、内実は西洋文明にあこがれて、ことにその食生活を喜ぶ傾向にあるのは、西洋に身を売って生理的に西洋の植民地化をはかって亡びに至らしめる日本人自身がその元凶であることになる」と言うのです。
私は、これは、他の学問にも言えることのような気がしています。その地に伝わる文化、その地で発展してきた文明、特に、生活に密着する内容ほど、長い間にその地の風土が育ててきたものなのです。そして、その風土が、体をつくり、心をつくり、人を育ててきたのです。そのひとつが、育児なのです。私は、育児について、欧米の学問からだけを参考にするのではなく、もう一度日本で受け継がれてきたものを見直す必要があると思っています。
ちなみに日本の食育基本法の第7条にこう書かれています。「食育は、我が国の伝統のある優れた食文化、地域の特性を生かした食生活、環境と調和のとれた食料の生産とその消費等に配意し、我が国の食料の需要及び供給の状況についての国民の理解を深めるとともに、食料の生産者と消費者との交流等を図ることにより、農山漁村の活性化と我が国の食料自給率の向上に資するよう、推進されなければならない。」とあります。「和食」も世界遺産に登録されましたし、木月保育園の今年のテーマも「日本を楽しもう」です。
どうか、もう一度日本の良き食文化をご家庭でも見直し、子ども達の成長を支えて行きましょう。