木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「笑顔と成長」(卒園児編)

2014.04.13

   3月は旅立ちの季節です。私は2月から年長さんのサポートとしてクラスに入っていました。たった2か月間ではありますが、毎日子どもたちと一緒に遊び・生活をすることができ、私自身とても楽しい時間を過ごすことができました。以前担任をしていたころと比べると、身体の大きさはもちろん、運動能力や細かな手先遊びなど成長は著しいものがあり毎日が驚きの連続でした。
   そんなクラスの中で、少し恥ずかしがりやで他児との遊びでも自分の気持ちなどをストレートに言えずにいる子はどのクラスにもいると思います。このクラスのA君は、朝の受け入れの時の「元気かなチェック」でも照れくさそうに私の所にやってきて、視診が終わるといつもすぐに絵本を一人で読んでいます。そんなある日、A君は視診が終わるとすっと背を向けて遊びに行ったかと思うと、「これやろう」と小さな声でジェンガを持ってきました。前日に他児と私がやっていたのを見て持って来たようでした。普段は自分の気持ちを言葉にしないA君だったのでびっくりしました。「いいよ」と言うと嬉しそうに積み上げ始めるA君、遊びながら話をするとかなりお家でやっているようでとても上手でした。何度か繰り返して遊んでいるとしばらくして、そんなA君の姿を見て他の子も参加したいと集まりだしA君も他児と楽しそうに話をしながら盛り上がって遊んでいました。
   いろいろな個性のある子が集まる保育園には、恥ずかしがり屋の子どもや自分のことをなかなか表面に出せない子どもがいます。このような子が徐々に自己発揮をする場面を見つけ自信につなげていくことが大切だなと思うエピソードでした。この一人ひとりの個性を見つけ広げてあげる事で、その子の得意な遊びが大人や他の子どもとの関わりを持つ機会を増やしていくんだと思います。
   4月は始まりの季節、新しいクラスになり新しいお友達も増え、これから子どもたちの笑顔と成長を見守りながら、旅立ちの時までの新たな手助けが出来たらと感じています。

蛭崎 昌弘

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