木月保育園のブログ「小さなもみじの物語」

「関わりから生まれるつながり」(幼児組編)

2013.12.02

 あっというまに年の瀬になり、日に日に寒さが厳しくなってきましたね。しかし子どもたちはおかまいなしに園庭を走り回っています。本当に子どもは風の子、元気一杯です!

    先日のお昼、レストランでこんなやりとりがありましたので紹介します。
年少の女の子三人が仲良くご飯を食べようと並んでいました。その後ろには年長の男の子二人組が並んでいます。お互いお友だちと楽しそうに話をしていました。すると年少の女の子の一番後ろに並んでいたA ちゃんがコップを落としてしまったので洗う為列をぬけました。しばらくして戻ってきたA ちゃんは黙って列に戻ろうとしたのですが、後ろに並んでいた年長児に「なんでぬかすの?後ろに並んで!」と言われてしまいました。困った顔で「でもさっきもここにいたよ…」と説明するも、年長の男の子たちには「えー!いなかったよ」と言われてしまいました。

 その後どおなるのかと思いながら見ていると、私の隣でご飯を食べていた年少の男の子B君が「A ちゃんはそこに並んでたよ!僕見てたもん。でもコップを落としちゃったから洗いに行ってたんだよね?」とA ちゃんに言いました。するとA ちゃんは「うん」とうなずきました。しかしそのあと続けてB君は「でも、どっか行くときはちゃんと守っててもらわないとダメだよ!黙っていなくなったら入れてもらえなくなっちゃうからね!今度からはちゃんと言ってからコップ洗いに行くんだよ」とA ちゃんにアドバイスをしました。それを聞いていた年長さんたちは「そぉだったの?じゃ入れてあげるよ」と納得していました。A ちゃんもホッと笑顔になりお友だちと三人でご飯をもらっていました。

 仲裁に入ったB君の成長に私は驚きました。今までは、ケンカの仲裁に入ってもどちらかの見方になることが多く、お互いに言い合い、子どもたちだけで解決することはまだ難しい年少さん。しかし今回は中立の立場にたち説明をし、A ちゃんにアドバイスをして解決することができていたからです。私はB 君に「A ちゃんいれてもらえてよかったね、ありがとう♪」と言うと誇らしげな顔で「うん」とうなずきました。

 年長や年中さんがしているやりとりを見て仲裁やアドバイスの仕方を学んだのでしょうね!日々の異年齢保育の中で年長児がトラブルの仲裁をしているところを見たり、仲裁に入ってもらったり、助けてもらった経験から身についたんですね。大人がすぐに仲裁することは簡単で解決もできますが、そっと見守り子ども同士の関わりを大切にしています。このような繋がりを通しこれからも成長してほしいと思った場面でした。

熊谷 直美

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