食育

朝はやっぱりカレーが1番…?

2010.01.15

最後は「朝ごはん」です。人の体は、明け方一番体温(基礎体温)が低く、朝ごはんのエネルギーで体温を上げることによって、脳の働きが活発になり、学力も向上すると言われています。ちなみに、遅刻する子どもは朝食を食べておらず、学力も伸びないというデータが出ています。数年前の読売新聞に医学博士の米山公啓さんがこんなことを書いています。
「脳はとても食いしん坊な臓器です。体の中では、体重の2%の重さしかないのに、エネルギー消費量では18%も占めています。脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖ですが、脳はブドウ糖をためておくことができません。常に血液中からブドウ糖を補給してもらわないと駄目なのです。脳はエネルギーとして、1日120グラムものブドウ糖を必要とします。糖にはいろいろな種類がありますが、脳のエネルギー源になるのはブドウ糖だけです。驚くことに、血液中にあるブドウ糖の何と50%が、脳によって消費されているのです。ブドウ糖は主に体の中で、ご飯やパン、めん類などのでんぷん質の食物からつくられます。ご飯やパンを食べて30分くらい経つと、血液中のブドウ糖(血糖)はピークになり、次々と脳に送り込まれていきます。脳に供給されずに余ったブドウ糖は、肝臓にグリコーゲンとして備蓄され、必要に応じてまたブドウ糖に変換されます。しかし、この蓄積も12時間が限界なので、血糖値は一日のうちで朝食前に最も低くなります。つまり、朝起きたとき、脳はすでにエネルギー不足に陥っているというわけです。何も食べないで学校へ行けば、脳が働かないのも無理はありません。」
 では、朝食に何を食べれば良いかと言うと、一番のおススメはカレーです。朝からカレーと思われた人もいるかもしれませんが、カレーを東洋医学の立場から10年ほど前から実験を重ね、体への効果を調べてきた日本薬科大教授の丁宗鉄さんはこう言います。
「実験の結果、最も劇的な効果があったのが脳の血流量だった。脳の血流量が増えると酸素が脳に行き渡り、脳が活発に動き出す。個人差はあるが、集中力が高くなる人もいるという。交感神経と副交感神経が切り替わる朝に食べるのが効果的だ。受験生にもおすすめです」その反面、夜カレーを食べると、人によっては活性化されすぎて寝られなくなることもあるといいます。ちなみに、辛すぎるカレーは実は邪道で、辛さの元の唐辛子には一時的な効果しかなく、他のスパイスは、子ども向けのマイルドなカレーでも十分効くといいます。
「早寝・早起き・朝ご飯」子どもの成長にはとても大切なんですね。皆さんも是非実践してみてください。

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