赤ちゃん研究

スキンシップ

2011.03.31

 世間ではあまり良いニュースはありませんが、暖かい春風の中、新しい年を迎えることが出来ました。この園長日記もおかげさまで4年目を迎ええることが出来ました。これからも子ども達の育ちを皆様にお伝えし、共に子育てを分かち合っていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
 さて、新入園児は慣れない環境に、皆そろって泣いてしまいます。それもそうです、今まで毎日お母さんの手の中で大切に守られてきたのですから。そして、初めて保育園に預ける保護者の方も子どもと同じように離れることが出来ません。特に0歳児の保護者の方に聞くと「別れが辛くて・・・」と涙を拭きながら会社に向かいます。毎年このような光景を目にしながら、今年もしっかりと発達しながら子ども達は育っているなと安心します。子どもは両親の愛情をしっかりと受け取り、両親は親として昨日まで一時も目を離すことなく我が子を見てきたですから、どちらも自然と涙があふれ落ちるのです。この愛着関係こそ次の段階の成長には不可欠です。発達は決して飛び越すことは出来ません。しっかりとした愛着関係が基礎にあるからこそ、自立へと向かって成長していくのです。これからは、中々子どもと触れ合う時間を作るのが難しくなってきますが、どうかわずかな時間でもしっかりとスキンシップをはかっていきましょう。

(おたよりのつづき)
子どもが小さいころの親子のスキンシップの大切さは、前頭葉の発達に影響しているだけでなく、大人になったときにいろいろな影響を与えることが分かっています。その一つとして、「添い寝」が見直されていますが、他にも昔は当然のように行われていた育児方法の中には、このスキンシップが多く含まれている気がします。たとえば、「母乳」をあたえる時でも、必ず抱っこし、母子の体を密着しなければ与えられませんし、赤ちゃんを子守りしながら仕事をしなければならないためにしていた「おんぶ」も、母子の体を密着させます。そんなことを考えると、文明というのは、人と人を離していく方向に来ているのかと思ってしまいます。しかし、より科学が進んでくると、もう一度昔の育児が見直されることもあるかもしれません。園でも、子どもをおんぶしてくる親子がいますが、その姿がなんだか懐かしく見えます。
 また、最近の研究では、添い寝によって結ばれる親子の絆は、母親に限らず、父親達もまた同じ場所で寝、より多くの時間を赤ちゃんと共にすることにより絆を深め、またそれを楽しんだということが報告されています。
 また、逆に最近の問題として、どのように「母子分離」を図るかがあります。早稲田大学人間科学学術院教授の根ヶ山光一さんが、「発達行動学」の面から人間の子育ての特徴を言っています。

この続きは4月15日ころ載せます。

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