赤ちゃん研究

親子の関わり

2010.06.12

 子どもが自ら育つ力を信じることが大切だと言うことは先日書きましたが、子どもが自ら育つにはそれにふさわしい環境を大人が用意する必要があります。例えばハイハイをするようになった赤ちゃんには少し凹凸のあるクッションのようなものを用意したり、おもちゃを用意したりです。しかし、何より大切なのは人です。自分の意思で移動が可能になってくると、絶えず未知のものとの出会いがあります。すると不安や恐れを感じて振返る時があります。その時、近くにいて、「大丈夫だからやってごらん」と優しく声をかけてあげることが大切なのです。そうすることにより自分は大切にされているという実感がわきます。絶えず自分を見守ってくれていることが、自他への信頼の基盤を作るのです。このような大人との関わりが「根拠のない自信」(無条件の愛を感じること)を育むのです。
 先日行った研修で面白いアンケート調査がありました。それは、日本と中国の大学生を対象とした調査で、いくつかの質問をするのですが、その1つは「あなたはお母さんの匂いを覚えていますか?」もう一つは「あなたはお母さんに添い寝をしてもらいましたか」という質問です。どちらも結果を見ると日本も中国も全く同じ結果が出て、「母の匂い」や「添い寝の経験」はどちらもあると答えた人は皆、何事にも意欲的で感動もよくして、将来への希望や夢を持ち、創造性にもたけていたという結果が出たそうです。
 最近「子どもとどう関わって良いのか分からない」「どうしたら子どもが喜ぶのだろうか」等の声を聞くことがあります。長い時間はいりません。親の都合や期待を押し付けるのではなく、しっかりとお子様を見つめ、子ども自身が育つ力を信じ、寄り添ってあげて下さい。そして、「根拠のない自信」をいっぱい付けていきましょう。

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